第四話 LOSING MY WAY
片思いというもの
いつか
終わりを告げる。
告白をするべきか
このまま、ただのクラスメートでいるのか選択肢はある。
時間だけが刻々と過ぎて、機会を見計らって君に告白しようと思った。
叶わない恋でも構わない、自分の思いだけはぶつけようと決めていた。
決めていたのに
メールのやり取りをするようになってクラス内のごく一部の男子が
面白がったんだろう、こっちを見て
からかうような素振りを見せている。
明らかに君は気まずくうつむいたような様子、確実に困ってる。
どうしよう、教室内で話したコトなんてほとんどないのに。一体どうしたら…
そのうちメールの内容も
「ごめん、用があるからまたね」
だんだん君が遠ざかっていく
あたしはこんな
逃げられるようなコトしてないよ
そんな
気まずく笑う君を
見たいんじゃないんだよ?
叶わなくてもいいと願った恋だから
違う
違うよ…
携帯の電話番号も知ってた
誤解だよって言えたのに、その時のあたしを今も後悔してる。
電話なんて怖くてできなかった
声を聞くだけで
緊張もするし
引っ込み思案なあたしは
どう考えても
臆病すぎてたんだ。本当に今更で
もう手遅れだったのかも
決めたのは告白でもなく
ただのクラスメートでもなく
君がからかわれないように
身を引くこと。
何となくクラスにいたな、ぐらいで
いいと思った。
実に愚かな臆病者の末路だと
笑えて涙が出そうだ。
あれからメールは一切しなくなった、だんだん君も
いつものように笑っていた。
そんな君の笑顔は
いつも
あたしの支えになっていたよ。
ただ
思うのは
あの時、君に思いを打ち明けていたのなら
今とは違う未来になっていたのかな
ということ。
傷は浅く済んだけど、時々
チクッと痛みが走るんだよ。
でも
大丈夫。これはきっと
乗り越えた証しなんじゃないかと
心のどこかで信じてる。
多少、後悔もあるのは事実だけど
決断を下したのは
紛れもなく
あたし自身。
だから立ち直れるよ、もう少し、もう少しだけ
空を見上げていてもいいかな?
もう少しだけ
道に迷ってるあたしを
許してくれる?
道に迷っても
あたし
また歩き出すからさ。
君の思いを背負って、君の笑顔を思って、道に迷いながら…。
無事、完結にたどり着きました(・ω・)今まで読んで下さった皆様、たまたま通りすがりに読んで頂いた皆様ありがとうございます。少しでも何か感じてもらえれば幸いに思います。次回作も頑張りますので感想あれば、書き込み、お願い致します。