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フライングジョージ?

ジョージです。


自宅というか会社の寮というか、リビングのテレビで彼らの試合をリアルタイムで見ました。

見知った・・・というほどでもありませんが、知り合いがテレビの中とは言え、実戦で活躍しているところを見る、というのは嬉しいものなのですね。

一回戦突破、おめでとうございます。


その日の夕食後、マイティさんに呼ばれました。


           ・・・


テレビで見ましたが、例の練習、成果があがったようでなによりです。


「本当に私の球はそれなりの高校球児に通用するのだな・・・」


前からみんな言ってるじゃないですか。それにマイティさんに手も足も出なかった彼らも結構敵の投手を打ちまくってましたよ?


「何と言うか、父母や親戚の身内贔屓というのを幼少の頃から受けているので色々疑い深いというか・・・」


何となく分かりますが、少なくとも野球については事実でしょう?

ピッチングもバッティングも。

相手のチームの四番もマイティさんみたいに柵越え連発じゃありませんでしたから。


「まあ、バッティングのほうがまだ得意だからな・・・まあ、この話はいい。今日は別の話で呼んだ。真面目な話だ」


はい。何でしょうか。


「ジョージ、大学への進学は考えているか?」


はい。共通テストを受けて、国公立に行けそうなら、できればそうしたいです。

奨学金の返済も大変と聞いていますので、あまり借りなくても済むところがいいかと。


「実はな。お前の話も理事長にしてあるのだ」


もしかして、返済不要の奨学金のテストを受けられたりするのでしょうか?

さすがに厚かましいかとは思いますが・・・


「中々勘が良いな。テストは受けてもらう」


はい。承知しました。復習しますので日程をご教示ください。


「丁度来週だ。ピッタリ一週間後だな」


なかなかタイトですね・・・


「うむ。新歓の試験問題とお前の解答を渡しておいたら、特待生候補だ、と喜んでいたぞ」


え・・・特待生ですか?


「そうだ。4年間授業料無料だ。そして、私と一緒か別かはわからぬが、自校も含め少なくとも何処かの院には行って、修士号を取ることが条件だ。自校の場合はそこも授業料無料だ」


破格の条件ですね・・・応えられるよう努力します。

でも東京だと通えないですよね・・・新幹線は高すぎるし・・・家賃とかは掛かりますね・・・


「何を言っておる?一緒に住めば良い」


はい?


「前に住居の提供を受ける話はしただろう? 広々3LDK。地下駐車場は一台分だが、それは共用でよかろう?東京ならこことは違って一人一台までは不要だろう?」


ファミリー向け物件でしたか・・・それなら広さは大丈夫でしょうけど・・・いいんですか?


「すでにもう、そういう関係だ。今更だろう? それに、メシやら掃除やらは二人のほうが分担できて楽だろう」


確かにそうですね。車の免許はどうしましょう?


「別に、春休みに取ればいいだろう?まあ、来週のテスト次第だが、別に春休みでなくても、いつでも取れるだろう」


マイティさんも僕も、もう18ですから夏休みに取ってもかまわないはずです。


「私はアメリカに行くと言っておろう?」


そうでした。では冬以降に一緒に取りますか?


「実は、アメリカ・・・正確にはカリフォルニアの運転免許は持っている」


そうなんですか?!驚きです。


「あのな、アメリカの田舎は本当にイナカだ。車が無いとどうにもならぬ。飛行訓練をするような空港は、荒野にポツンとあるのだ。なので一番初めに車の免許だった。まあ、訓練学校の手順書にも書いてあったが。一応限定免許なら日本より年齢条件が緩いからな」


しかし・・・取れるんですね。


「面倒だがな。まあHLSのシリコンバレー事務所の社員に保護者代わりになってもらえたから、取れるは取れる」


保護者ですか?


「そうだ。18歳未満だと、仮免許を取ってから、保護者と50時間ほど運転練習をしないとならんのだ」


50時間というと結構な時間ですね。


「まあ、春休みに行ったときに仮免を申請して、ゴールデンウィークに行ったときに保護者扱いの社員のサイン入りの申請書を持っていったから特に問題はない。訓練学校のビザは一年有効だからな」


・・・それ、アメリカで練習してなくないですか?


「書式が整っていれば受理される。そのあと実技試験を受けてパスしているのだから問題ない」


問題無いといえば無いですが・・・


「まあ、もう18になったから限定免許じゃなくなるからな・・・やれやれ、またあそこで書き換えか・・・」


さっきも言ってた気がしますが、限定な免許なんですか?


「18未満だと、深夜は運転禁止、同乗者は家族や保護者限定、まあ、あれは実質若い友人同士が禁止ということだろうな、そういう免許なのだ。新しいビザも発給済みだし、次からは問題ない」


まあ、結果的に問題ないなら良いと思います。


「で、来週の試験結果次第だが、ジョージも来い」


はい?


「せめて自家用だけでも飛行機免許を取れ、ということだ。費用は私の我侭だから全額持つ。ビザの申請のやり方も全て教える」


急に無茶言わないで下さいよ!!いきなり飛行機の免許なんて取れませんよ!!


「車だって、それまで運転の経験が一切経験が無いのに教習所に行って習って取るだろう?何が違うんだ!」


・・・そう言われてしまうと・・・確かにそうですね・・・


「それに飛行機については我々にはアドバンテージがある!」


・・・もしかして、アレのことですか?


「そう!! 先程フライトシミュレータしておったであろう。私の感覚で言えば、あれなら取れる!!」


それでマジマジと見ていらっしゃったんですね!


「そうだ。その上で外乱を入れてもしっかりとリカバリしていた。大丈夫だ」


そういうことでしたか!!ヘンなチャチャや突っ込み入れるマイティさんじゃないのに、今日はどうしたんだろうと思っていたんですよ。

落ちるかと思って焦りましたが、あなた、平気な顔していて、終わったあと「話がある」ですからね・・・ああ、この話がある、ということだったんですね。


確かに・・・マイティさんも、これならいけそうだ、とおっしゃって実際に取ってきましたからね・・・


「そういうことだ」


大学の話の繋がりがよく見えませんが。


「まずは時間だ。大学入学が決まれば高三時の時間の余裕ができる」


それはそうですね。


「普通は入学が決まってから大慌てで住居を確保したりするものだが、我々にはその必要がない」


今までの話を総括するとそうなります。


「理事長とも口約束ではなく、ちゃんと書面で契約を交している。ジョージの試験と特待生についても覚書を締結済みだ」


流石です。


「こういうときにMMC、自分の会社を持っておくと便利だ。高校生だといろいろと契約毎が面倒でな」


おっしゃる通りでしょうね。


「顧問弁護士も付けておるからな。流石に向こうも弁護士が出て来て、院に行けなかったときの違約金とか言いだしたので、取り敢えず一千万払う、と言っておいて、契約条項に付け加えた」


えっ・・・僕は払えることを知ってますが、向こうが良く納得しましたね?


「銀行に言えば残高証明書というものを発行してもらえる」


・・・お金で殴りつけたわけですか・・・でも、マイティさん、八割方、投資に回してませんでしたっけ?


「残り二割でも数億円の残高が、複数のメガバンクにあるからな。そうでないと国内の現金精算が必要な良い案件に即時投資が出来ぬ」


・・・いつの間か大金持ちになってませんか?


「父上から見たら小物も小物だ。大父上から見たら更に小物だろうな」


それはそうでしょうけど・・・まあ、わかりました。相手の弁護士さんが気の毒です。


「理事長は腹を抱えて大笑いしていたが、あちらの弁護士は真っ青だったな」


一般論では特待生は大概貧乏人ですからね・・・理事長さんに、お金は要らないだろう、とか言われませんでした?


「言われなかったな。どうやって金を作った、とは聞かれたが」


なんとなくどう答えたかわかった気がします。


「いつも通り、『使えるものは全て使う。このチャンスも使う』とな」


理事長さん・・・どっち側でしたか?


「イイね!側だった。『これで浮いた金はどうすんだい?』とは聞かれた」


と、なると、勉強しながらこれはよいなと思った筋に投資する、あたりでしょうか?


「概ねその通りだ。マジでお前は高校生か、とは言われたが」


まあ・・・いつも通りといえばそうでしょうね。全人類がそう思っている、と聞いても違和感はございません。


「そうか?ジョージやスピシス、HLS の兄様姉様や、父上、母上、おかあさまを始めとした家族や親戚連中はそう思わぬと思うぞ?」


自然と慣れさせられてしまっているだけでしょう。


わかりました。まとめますと、

・一週間で復習して、試験を受けて特待生合格しろ。

・色々申請して、アメリカで自家用の飛行機免許を取れ。やり方は教える。金は出す。

・車の免許はそのあたりが片づけば取れる時間があるはず。


ということでよろしいでしょうか。


「まあ、抜け漏れは蓋然性としてあるだろうが、輔弼期間もある。問題なく修正されるであろう」


論理的に考えて、マイティさんのスケジュールからすると今からアメリカのスクールに言っても夏休み中には僕は飛行機の免許取れませんよね?


「そうだな。スケジュール的に不可能とは言わないが普通、無理だ。高三のウチに取ればいい」


そういえばあちらの運転免許は?


「既に18歳以上だろう?ビザが通れば普通に試験を受ければ問題ない」


えーと・・・複雑ですね。アメリカと日本と両方運転免許を取るんですか・・・


「日本では運転免許を取る時間がかかりすぎる」


まあ、一月くらいは見ておいたほうがいいですね。


「向こうでは筆記試験に受かればすぐ仮免が取れる」


じゃあ、日本の自動車教習所みたいなものは・・・


「基本的に無い。試験もわかり切ったもので暗記で行ける」


仮免から本免許への切り替えはどうするんですか?


「実技試験を受けるが、車は自分で持ち込みだ」


持ち込み?本当に日本と違うんですね。レンタカーとかでもいいんでしょうか


「大丈夫だ。HLS の支社の社有車でもいい。まあ、あれもリースなんだろうが」


路上練習は、兄様姉様方のサポートが必要なんでしょうか。悪い気がします。


「いや、私のときはそうだったが、18歳以上なら助手席も18歳以上でいいので私で大丈夫だ」


なるほど・・・で、大学の話とどう繋がるんでしょうか?


「大学生になって、副操縦士が必要な飛行機に乗ることを考えるとお前に投資しておくのも一つの手段かと思っただけだ。プロに何回か頼むことを考えると費用的にも大差はない」


なるほど・・・将来的に自家用機を購入するおつもりですか?


「いや・・・国内ではほぼ意味がないだろうな。どこかの地方空港のそばに会社拠点がいくつもできる未来が来ない限り」


まあ、そうかもしれません。

あっ!オーストラリアとかに会社を作れば別じゃないですか?


「しかし、作るとしてもシドニーとか都会に作るだろうから・・・遊びで持てる余裕があれば持つかもしれないが」


そうなりますか。そうですよね。


でも、理学部とかの片付けのときでもこの話、できませんでした?


「久々にジョージのフライトシミュレータの様子を見たかったというのと、そもそもこんなこと、高校の校内でする話題ではあるまい?」


確かにそうですね。

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