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二年目の一凛さん②

まあ、そういうわけで昨夜はマサトとしたわけですけど、この寮、本当にお金を使わなくても生活できます。


色々な妥協は必要です。例えば、最初はなんとも思ってなかったペア、私の場合はマサトですが、それと恋愛関係になるとか・・・これは完全にお互いに妥協したことを確認しましたが、結果論ではよかったです。少なくとも悪くない選択肢でした。


食事も美味しいですが、基本、糖質オフになりがちです。ドカ飯大好きとか、つけ麺特大みたいなのが好きだとちょっと不満があるかもしれません。


リルさん・・・実質的料理長のジョージのママですが、この人も性的には色々と極端な人で、好みの人のペアの女子を口説いて男子を借り出したり、ペアに入りこんで両方ともメロメロにしたり、かと思うとこうすればよりエロくなる、と女子にメイクを指導したり、忙しい人です。


いつ料理を仕込んでるんだろうと思いますが、朝、昼、晩とも僅かな時間で全員分の食事を作ってくれます。

まあ、調理師と栄養士を苦学しながら取得した上に弁当工場で10年間働き、主任待遇だったけど契約社員のままなのに呆れたお嬢が契約を盾にして引っこ抜いてきたって話なので、調理に関しては栄養面も含めて優秀なんでしょう。


その当時は一日300食以上作って、かつある程度冷えてしまっても美味しい弁当にこだわってたという話なので、今の60人180食は大した負担でもないのかも?


以前それを聞いたら、「ここの厨房機器が凄いからだよーー」って言ってましたけどね。


葵さんとか瑞希さんとか、大量調理のコツをマニュアル化してました。

まあ、葵さんは自分の食べたいツマミばかり作って、さっさと飲みはじめてしまうタイプですけど・・・


私も訓練を受けて、土日にたまに作っています。まあ、仕込みさえちゃんとしていればできるもんだな、って思いました。


           ・・・


「じゃあ、仕込みを始めるよ?」


はい。お願いします。


「まずこっち、作って絞って凍らせる」


はい。え?凍らせるんですか?


「そう。カチカチになってても6時間前に冷蔵庫に入れればちょうど解凍されるように計量してあるから」


わかりました。


「次はメインの鶏肉ね?」


このデカイレトルトみたいなやつですか?


「うん。これは業者さんにお願いして調味液に漬けてもらっている」


そこまでできるんですか?


「だって、一日180食の365日だよ?まあ、全員が全部の食事を取るわけじゃないけど、年間6万食の食材っていったら大口顧客だよ?。仕様さえしっかり指定すれば相当なところまで向こうでやってくれるよ?アウトソースっていうんだっけ?サボれるところはサボんないとね?」


はい。なるほど・・・調味液を作って漬けこむをこっちでやるより業者さんにやってもらって冷蔵の状態で納品してもらう・・・確かにアウトソースですね。


「一部の人に好評なポークのロースの低温調理のやつ。ローストポークの低温調理版みたいなやつ?葵ちゃんも好きじゃん」


ああ、あれ、葵さん大好きですね。


「あれね。メーカー製品なの。そして、在庫がダブつくとすんごく安く買えるの」


そうなんですか?!手作りだと思ってました。


「よくも悪くもメーカー製品だと安全。低温調理のお肉は美味しけど、やっぱりリスクあるから」


しかも安い・・・どれくらいですか?


「デパ地下で980~1200円くらいで売ってるものが200円かそれ以下で買えるよ?」


80%オフかそれ以上じゃないですか!それで大丈夫なんですか?


「まあ、デパ地下なら粗利で70%とかじゃないと儲からなくない?」


確かに・・・そうかもしれません。でもさらに安いのは?


「カンタンよ。一箱に30個入とかの箱を五箱まとめてとか、ダブついてる在庫をまるっと買うの。二人に一つ相当と考えてもここなら一箱が一食でハケるから」


ああ、捨てるくらいなら、原価割れとか、営業的には赤字だけど原価ぴったりで出してもいいってことですか・・・


「そーゆーこと。あれは低温調理状態での賞味期限だから、カレーやシチューに入れるんならちょっと過ぎてても大丈夫だしね。一煮立ちさせるくらいまでなら、あの独特の柔らかさは無くならないし」


ああ、しっかり火を通せば大丈夫ってことですね。


「そーそー、それに土日はアタシがお休みってことになってるじゃん」


まあ、労働基準法的にそうしないといけませんよね。


「あれなら切るだけだから、多少不恰好や厚みがバラバラでもよければ誰でもできるしね」


確かに。男子も結構やりますからね。


「有名なシェフって基本男ばっかでしょ?特にこういう料理だと体力がモノを言うから本来男性のほうが有利なのよ」


言われてみればそうですね。


「で、衛生的に鈍感なのもいるから、しっかり手洗いしてから、ポリ手袋して調理するってのだけは徹底してもらってるからね?」


いえ、確かに入社当初はそういう人もいましたけど、半年も経たないうちにちゃんと衛生管理できるようになりますよ。


「うん。練習すればできるよ。で、そういう人が料理しても大丈夫なように、最初は調味液の作り方や漬け込み方を教えてたけど、どんどんアウトソースするようになってきちゃったの。まあ、マニュアル・・・ってここでは呼んでるけどレシピはあるから、自分の好みで少量作りたい人は御勝手にどーぞって感じかな」


そうなんですね・・・ロースターで焼くだけなら・・・滅多に失敗しないですよね。


「男は肉を焼くのが好きな人多いからね。ここのロースターなら短時間で蒸し焼きにできるから火が通ってないも無いし安全だよ」


           ・・・


と、いうような感じで、想像以上に安全第一で調理されていました。


普段の・・・なんというか・・・痴態?とは真逆の真面目すぎる感じです。


サイドディッシュ、付け合わせなんかも冷凍食品とかを最大限に利用してます。

ミックスベジタブルでも電子レンジでチンしたあとにバターとオリーブオイルを少し混ぜてあげるだけで別物のウマさになります。

ゴボサラは冷凍じゃなくて冷蔵ですけどキロ単位の袋からアイスの・・・名前忘れましたが、コーンの上にアイスを半球形にして乗せるやつを利用してました。


豚カツとか揚げ物に添えるキャベツも、スライスした状態のものがでっかい袋で納品されてきます。

それだと、ポリ手袋して適量乗せるだけで終わりますから。

ちなみに余ったキャベツは希望者が食べたり、さらにみじんぎりにして玉葱のみじんぎりも合わせてなんちゃってタルタルソースにしたりして消費しきります。


それでも余るということはあまりありませんが、お嬢から、味噌汁に入れると旨いと力説されたのでやってみたら案外美味しかったです。


熱い味噌汁でシナるので、お碗にキャベツを山盛りにしてから味噌汁を入れろ、と言われてそうしたら、想定以上に量が減るのにはちょっと驚きました。

ちょっと麺っぽい感じで、個人的にはヤミツキにはなりませんが、うまい、と言われることには納得できました。


お嬢もああ見えて現役のモデルですから・・・まあ、美人ですけど・・・キャベツ入り味噌汁だけの朝食にするとかで、体重を絞る場合もあるのでしょう。


この会社が存在するのは市の中でもいわゆる中心街にはありません。

元々は新興住宅地の外れにある森だったそうですが、住宅地が山へ山へ伸びていった今では住宅地に囲まれた森です。今では中心街から近い住宅地ですが、中心街自体はシャッター商店街気味で、バイパス沿いの商業施設や、工場跡地を使った巨大モールのほうが栄えています。


会社の敷地は大きいですが、セキュリティ的にも厳重で、社員以外が入るのは少々面倒です。


なので、その300メーター四方くらいの森の中にアスレチック的なランニングコースすらあり、そのコースから寮に入ったところにはプールとシャワー、寮内部にもジム的な設備がありますから・・・


そして寮のリビングには大画面モニタがずらりと並び、それに繋ぐためのゲーム機、PCもそれなりにあり、お嬢の作った単独の三面画面のフライトシミュレータすらあります。

フライトシミュレータは操縦桿ユニットをハンドルユニットに交換すればレースゲームもできるそうです。まだ見たことはありませんが。

そして、事実上混浴ですが、大浴場もあります。サウナも付いてます。

それどころか男女で「する」専用のベッドコーナーすら脱衣所に付いてますwww


つまり、寮というか会社の敷地から出なくてもそれなりに娯楽はあります。


会社の所在する市は都会ではありませんが、ド田舎でもないです。探せばラウ○ド1くらいはありますし、ショッピングモールもそれなりにあります。高級レストランはそれほどありませんが、無くもないですし、ファミレスの類いなら大体あります。

もちろん、スーパー銭湯もありますよ。


でも、似たようなものが寮にあるので、あまり行こうと思えないってのが本音です。

あんな凄いフライトシミュレータは都内のゲーセンでも見たことないですし。


あっ、県外から人が訪れるので有名なハンバーグチェーンもあります。さすがにそちらには行きましたwww。


それに最初に半年にも渡る長期インターンをしてからでないと事実上入社できませんので、会社の人との人間関係が悪いというのも有り得ません。


多少の妥協はあるにしても恋人的存在、同性、異性の同期や後輩、優しい先輩や上司。なぜ優しいか、というと、インターンについていけるのは『お互いに歩み寄れる』人だけ。最初からそういう人を選抜してるんです。


それに、休みの日にはカウント外のお酒を昼間から飲んでもかまわなかったりします。適度にねって冠言葉は付きますけど。

なので飲酒の悪習が抜けない人は、さらに外に出なくなりますwww。


市内ではどこに行くにも車だから、飲めないですし、誰かが飲まないといってもやっぱりそれはそれで気を使います。


各停タイプしか停まらないとはいえ、新幹線を使えば一時間ちょっとで東京ですから、本気で遊ぶんならそっちですよね。

午前中なら誰かに新幹線の駅まで送ってもらうのも容易ですし、都内で大学時代の友達とオールして、昼頃に新幹線の駅まで戻ってくるなら、事前に連絡しておけば誰かが迎えに来てくれます。


あ、そうそう。行商?って言うんでしょうか。寮には普通の服屋さんとか靴屋さん、たまにエッチな服屋さんなんかが来ます。

高身長女子あるあるですが、ショッピングモールに行っても楽しめないのは買える服や靴があまりにも少ないってのがあります。

あと、市内にはデパートがありませんが、デパートにいるようないわゆる美容部員さん的な人達がお化粧品を売りに来ます。これは高身長あるあるじゃなくて理系女子あるあるかもしれませんが、お化粧が上手くない人も少なくありません。


なのでそれらの定期的に来る訪問販売の人から服や靴、化粧品なんかを購入します。

値段は決して安くないですが・・・

化粧品なんかは合う合わないがあるので、買う前にサンプルを一杯いただけますし、高いだけあって、使い始めて少しの間は返品で返金されます。

もっと自分を活かすお化粧なんかも教えてもらえるので、トータルでは高くはない、というのが自分の感覚です。


服に関しても自分がデカすぎて服が無さ過ぎて、探すだけで疲れちゃうので、ちょっとおしゃれしたいな、って時用の服とか、友達の結婚式に着ていく服とかを自分で購入したり、男子に買ってもらったりします。


靴は合わないと痛いってのが低身長女子と比べると・・・物理的にかなり重いのに靴のサイズは3~4cm違うだけですから・・・めっちゃハイリスクなんですけど、訪問販売の時にはシューフィッターさんが来てくれるので、お金で解決できます。


なるべく歩いたり走ったり少しお酒飲んだりして、要はむくんだ状態で測ってもらえば、そうでない時用のインソールなんかも提案してくれるので、足、フォーマルな靴の悩みからはかなり開放されました。


あと、エッチな下着屋さんも来ます。大体、可愛い女子が自分で装着しているという・・・そういう下着だと、肝心なところがなくて、完全に見えちゃっている・・・何というか「これ合法?」と言いたくなるような販売方法で、これはほぼ男子におねだりモードですね。


マサト、今度来たときには買ってくれない?


「一組くらいならいいけど・・・あのわずかな布のパンティが数千円とか一万弱とかってのは納得できないんだわ・・・ブラなら谷間どころか半分以上見えちゃってるようなのでも、寄せるとか上げるとかの機能性で、まだ納得可能なんだけどさ」


それは・・・素材、レースとかも含めていいモノだし輸入品だからさ・・・それに、あの売りかただと、彼女の粗利は大きくないと見せ損だよねwww


「あれな・・・まあ見るだけだけど・・・正直丸見えだかんな・・・いいのか、あれ?」


寮の中で、社員だけしかいないし、撮影も禁止だからいいんじゃないの?公衆に露出しているわけでもないし。

もう見慣れちゃった私でもああいうので登場すれば普段より興奮できる?


「それは出来る。だから適度なら買う・・・ただやっぱりパンティだけは納得できないなぁ。買うけど」


買ってくれるんなら喜んで穿くよ。それで普段より興奮してくれるならこっちも嬉しいよ。


「・・・それ込みならギリ納得できなくもないな」


じゃ、次回彼女が来たら、マサトが一番エロいと思うのを買ってくれるなら、これなら全裸のほうがマシ、と思うようなデザインでも絶対穿く!!


「・・・後悔するなよ?」


お嬢曰くの『それも一興』ってやつでしょ!


「確かになwww」

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