新生活!!①
ジョージです。
特にこれ、というほどのことも無く、皆さん無事に中央高を卒業しました。
正直、マイティさんはともかく僕はちゃんと大学に入学できるのか非常にヒヤヒヤしておりましたが、無事?、入学金と授業料・・・減免はされていましたがゼロではなく、それなりの金額でしたが、高校在学中にHLS で長期インターンをしていたときのバイト代で払える程度の金額でした・・・を払い込み、入学式にも出て、学生証も受け取ったので、ああ、ちゃんと入れたんだな、と実感しました。
ユカさんは国立大学法人、閣下先輩の後輩になりました。もっとも、それなりに巨大な大学なので、キャンパスも違えば、敢えて会いに行かない限り会うこともないようです。
そのユカさんが画策した、スピシスファイナルイベントのお陰か、リコさんも一般受験ながらセレクション組として、大学でバスケを続けられることになりました。
まあ、三月に追加セレクションとして、マイティさん、ユカさん、リコさんでその大学に簡易的な殴り込みを実施し、練習にすでに参加しているセレクション組の新入生と 3 on 3 をしてボコボコにすることで、彼女の実力を現セレクション組に認めさせる、といういつも通りの荒技が実施された、という背景もあります。
・・・
「そっちのリコだけじゃなくて、あとの二人は入らないの?」
「高校のクラスメイトだから付き合っただけだ。私はすでに所属研究室も確定し、博士論文について教授とも協議している。こちらのユカも某国立大学だ」
「むふふ~~。一応理科一類現役だよ~~」
「と、まあ、こいつらはアタシとは頭のデキが違う。一応母校は地元の公立進学校とは言え、アタシは底辺。こっちの二人はダントツの一位と二位だ」
「底辺て・・・一般入試で受かったんでしょ?経済学部だっけ?じゃあ、そんなに頭悪いわけじゃないでしょ・・・数学だって試験通ったか共通テストの結果が良くないと合格しないでしょ・・・」
「まあ、数学は底辺なりの鍛えかたがあるから」
「あれくらいー勉強してあれば~リベラルアーツの数学まではなんとかなるよ~~。まー油断しなければだけどな~~」
「そうだな。もうリオンの補講も無いしな」
「あと、そっちのモデルさん?だよね?」
「ん?分かるか?最近はあまりモデル仕事はしてないが?」
「昔は細ロリ・・・そんなにデカかったとは知らなかったけど・・・最近は下着の顔出しモデルをしてるよね?」
「よくご存知だな」
「もう少し上、20代前半くらいかと思ってたんだけど、同年代なのね」
「まあ、メイクでそう見せてはいる」
「でも感謝してるよ?」
「・・・思い当たるところは無いが・・・」
「ブラのサイズが増えてるのよ。アンタ用に作ったのかもしれないんだけど」
「まあ、いつも通りの高身長女子あるあるか」
「そうね。パンツはどうにでもなるから、ブラのバリエーションが増えるのは本当にうれしい」
「私自身もそう思う。あの仕事はカワイイ、綺麗、どちらにしろファッショナブルな下着をもらえるからギャラだけではない魅力がある」
「まあ・・・デパートや専門店にいっても在庫がありそうなサイズには見えないもんね」
「無いな。常時スポブラだった。まあ今日もだが」
「そうなるよね」
「まあ、リコを宜しく頼む」
「はいはい。アンタが入ってくれたら楽しそうなんだけどね」
「私は重さの割に飛べすぎるのだ・・・どう考えてもバスケを商売にしたら着地で足腰が持たない。故障してしまうだろう」
「贅沢な悩みね。まあいいわ。タマになら遊びに来てね」
「社交辞令として受けとっておくが・・・本当に来ても問題ない物か?」
「どちらでも」
・・・
その殴り込み的な練習参加強行も、動画を公開してあったことで容易に実現した、というバックグラウンドもあります。
それに、リオンさんのお父さんのご友人もファイナルを見にきていて、一回見ておく価値はある、と、こちらのチームのヘッドコーチに話をしてくれていた、とのことでした。
それが無ければ練習参加なんてできませんからね。
正に皆様のお陰、というやつでしょう。
それもリコさんの実力があってのことですけどね。
ミツキさんは宣言通り、学園都市へ行きました。元、図書館専門大学だったところです。
今は国立大学法人の一つの学群・学類ですが、キャンパスも分かれているそうで、ある程度の独立性もあるそうです。
・・・
「やはりそこか、ミツキ」
「まー、司書でトップレベル目指すなら他に選択肢は無いね~~。みっちゃん、合格おめ~~」
「ありがとうございます。一応、後期日程で再チャレンジもできるんですが、前期で受かってほっとしてます」
「まー、数学と英語がAだからな~~。特に苦手科目もないだろ~~?」
「歴史・・・ですかね。図書館の歴史ならそれこそアレクサンドリア図書館から話すこともできるんですけど・・・」
「さすししょーwww。」
「まあ、失われた情報量の大きさがそもそも不明、という点だけ見たとしても、非常に興味深いのは事実だが・・・」
「そうなんですよ!!マイティさんもディオファントスの『算術』のラテン語訳の本の余白にフェルマーの大定理・・・の断片が書かれたのはご存知ですよね?」
「いわゆる豆知識としては。しかし、『算術』のどの程度が欠落したかなどについては知らぬ。アレクサンドリア図書館には所蔵されていたのかどうかもな」
「ディオファントスが書いたと推定される時期には、まだ、アレクサンドリア図書館はあったと言われてます・・・戦災の影響もあり、権威の失墜した末期状態ですけど。そして、紀元前からの蓄積である、ピナケスといわれる『目録』もあったとされていますが、原本は失われています。ですが、それは今の日本で行われている十進分類法と同様に分類、分野に従って本の内容、意味を分類するものだったと言われています」
「確かに興味深いな」
「アレクサンドリア図書館の滅亡が、人類の進化を数百年から1000年遅らせた、という説すらあります。ディオファントスとフェルマーでざっくり1400年離れてますからね・・・」
「よく考えてみると、どうやってヨーロッパに伝わったんだ?『算術』は?」
「歴史にも出てくるビザンツ帝国、東ローマ帝国からイスラム語訳を経由してラテン語訳が出たと言われています。修道士の写本・・・ある意味重労働ですよね。しかも数学がよくわからない人なら誤記もあるでしょうし・・・まあ、細い糸を紡いで来た感じはしますよね」
「それだけ、語り継ぐ魅力があった書籍ということか・・・確かに細い糸だな。そういえば最近はそれほど暗黒でも無かったという説もあるらしいが、暗黒の中世という言葉もあったな」
「あれなー、西ローマ帝国が滅亡したら官僚機構やらなんやらも総崩れして古典的な暴力統治になった~ってやつか~~?」
「まあ、それだけじゃないんですが・・・話を戻すと歴史はそういうのに絡むのしかよく覚えてないんですよ」
「そんだけ~話せればー苦手じゃなくない~~?」
「点数取りにいくには結構暗記ポイントも多いんですよ・・・」
・・・
さすがにあの大学に行くには学園都市に住むしかなく、女子専用のマンション、オートロック、24時間監視付きのところにミツキさんは引っ越していきました。
もっとも春日キャンパスはTXの駅にも近く、そのマンションも結果としてそれほど駅から遠くないそうです。なのでミツキさんによれば、秋葉原までならすぐ行けるよ?とのことでした。
結局スピードシスターズは全員地元を出るという結果になりました。




