スピードシスターズ・ファイナル!!②
「ちょっと、随分と色々やってくれたみたいだね?」
ミツキです。ハマミナの選手の人全員が好意的でないというのは知っていましたが、こうわかりやすく敵意を示してくる、というのは意外でした。
「まーま~~。アタシは公式戦でも会ってるよね~?」
「会ってるよ・・・まあ、アンタも気に喰わないけど、直接やってるから、あの見えない移動は尊敬してるよ・・・ホント、どうやってんだか、でもアンタ、大学ではバスケやんないんだろ?」
「んん~~?やんないだろーねー。多分、こっちのチームだと~・・・リコくらい?」
「あ?呼んだか?夏からいくつかセレクションは受けてるけどどこからも入部可能って連絡はもらってないけど、続けたいとは思ってるよ」
「アンタか・・・アンタはいいよ。どっか受かんだろ?・・・それよりこっちのチーム、他のメンツは大学でやる気ないの?!もったいないだろ!!あと、今ここにいないあの隠し玉!!あれもやんないの?!」
「「「「「「「あーーーーー」」」」」」」
「なんだその反応?」
「あれなー。気持ちはわかるけど、あの子が一番やんない~」
「ホントかよ・・・今日来てる関係者はアレ目当てだと思うぞ?!」
「そうなのか~~?」
「分かって言ってっだろ!!お前!!あんな動画公開しておいて!!」
「まあねぇ~~?にひひ~~」
「やっぱ気にいらねぇ。手前らブッツブす」
怖いですね。私は逃げるのに専念してもいいですか?
「あ、お前は体幹女じゃねーか。お前もバスケやんないの?」
私はミツキと言います。よろしくお願いいたします。大学では司書を目指します
。
「ふーん。もったいねーな。あんな体勢から3P打ってそこそこ入れてるやつなんてほとんどいねーっつーのに」
「まーまー、ヨーコ、落ち着いて。悪かったね。みんな、コイツは気性が荒くてね。親善試合とはいえ、こっちもしっかり仕上げてきてるんでね。見たところ、そっちも万全かどうかはともかく、かなり仕上げてきてるね。人数半分だけど大丈夫?」
はい。今日は一試合のみ、と聞いてますので、その前提が覆らなければ問題なく!鍛えあげてきました!!
「それを聞いて一安心。あの子がスタメンじゃないのは意外だけど。まあ、こっちも本気だから舐めたらエラい目に合わすよ?」
問題ありません!彼女も実績はまったく有りませんが、舐めたらどエラい目に合わされますから要注意です!!
「何その言い方www。そっちは彼女にエラい目に合わされたみたいだね!」
練習でならいくらでもです!!
「言うねぇ・・・まあ、お客さんもそれなりに入ってるみたいだし、やりますか」
よろしくお願いいたします!!
・・・
ジャンプボールはリコが取り、こちらからの速攻は早速のステルスユカ!
遠めや高いところから見てしまえば、ワイドオープンからの3Pに過ぎないんですけどね。
リターンは普通に取られて、今度はユカが注目を集めるようにワイド側に寄り、その隙にリコのペネトレーション。パワープレーです!
ももかんもリバウンドでのヒップアタック(弱)、リコを利用しての+7cmと、「反則に取られない反則は高等テクニック」を駆使してポイントを重ねます。
私も入らないながらも3Pを撃ち、リバウンド参加環境を整えます。
自慢の体幹とバランス感覚(司書には必要な技能です)をつかって速度やパワーの足りなさを補います。
が、押されてころんでしまいました。
えーと・・・私がフリースローする側ですか。
あ、ここでユカとマイティさんが交代です。
もしかしたらユカはベンチで本格的にヘッドコーチ役をする気かもしれません。
私も微力ながらフリースローを二本とも決め、マイティさんの爆発を待ちます。
あっ!来ます!!これは来る!!
・・・
マイティさん、インターセプトからの単独ペネトレーションからのどっかんダンク!!
派手です!!
続いてさらにボールを奪ってピボッティングで相手をコケさす例の謎オフェンスを披露。フリーになったリコにパスして、リコはシングルハンドダンク!あ、届くようになったんですね!!
相手は速攻!も、勇み足3P。これは私が取ってリオンにパスして私も出ます。
私が「ハイ!!」と言うと同時にリオンは見えないマイティさんにパス!!
一種のフェイントです。
いつの間にかそこにいたマイティさんは一人を躱して単独でブラブラダンク!!
更にその反動を利用して、一気に3Pエリアの外まで飛びます!!
相手のカウンターを潰しにかかります。
相手が諦めて後ろに投げたところにももかんのインターセプトからのリオンへのノールックパス。
リオンは冷静に3Pを決めます。
こっちは下がった状態なのでむこうも速攻が掛けづらい。こちらも息を整えます。
こっちからはリコ、マイティさん、ももかんが行くぞ行くぞって感じでプレッシャーを掛けてます。
えーと、ホイッスル?あ、8秒ですね。こっちのスローインです。私が行きます。
ボールを受けとり、リコに投げます。そこからノールックでももかん、リオンと渡り、私からセンターに舞い出てきたマイティさんにパス!!それをリコにパススルーです。
リコはマイティさんに釣られなかった約一名を躱してジャンプ。ギリギリですがダンクを決めます!!
こっちのメンバーがぐちゃっと相手コートに入っちゃってるので相手はカウンター。すると中盤に戻っていたマイティさんが相手のパスをインターセプトして、まるで誰も居ないかのようにドリブルで上がったあと、ステップバックして3Pです!!
謎ムープ過ぎます!!
まあ、ステップバックできるように私とリオンがマンツーマンで相手について、空いてる場所に誘導してはいましたけど。
流石に相手も余裕のダンクができる人がステップバックして3P打つなんて考えてないでしょう。
1Qはこんな感じで終わりました。
・・・
2Qからはある意味酷い試合でした。
ユカもマイティさんも初っ端で見せるもんは見せたからもういいや、みたいな態度で、後ろでサポートに徹していました。
マキちゃん、ゆーりんも適当に出て、最初はカタかったものの、だんだん慣れてシュートも打てるようにはなってきました。
1Qで10点リードしているので、ずっとタイなら問題無いという態度がモロに出ているので相手はイラついてきています。
あの二人ならそれすら狙い目にしているでしょう。
その証拠に荒い攻めをするとユカはカミソリのようにスパっと、マイティさんは日本刀でぶった切るかのようにズバっと、要点で一発ぶちかまします。
そしてリコは二人に頼らず、ナタのように相手を二つに割ってゴールに突進します。
そのリバウンド合戦ではももかんが飛び跳ね、こぼれ球や拙攻な速攻はリオンが冷静に処理し、わたしも基本の中盤で立ち回ります。
・・・
4Qになると荒い攻めを続けさせられた相手チームは人数的には倍以上にも関わらず、総じて息が上がってきてしまっているようです。
こちらはマキちゃん、ゆーりんも三年一緒にやってきた仲間ですし、ウィンターカップまで活動していたみたいなので、普通の受験生と比べたら全然パワーが違います。
私も司書に必要な体力を付けるためずっと運動を続けてますし、マイティさんは言わずもがな。ユカも基本的に見た目はほっそりとした美少女ですが体力お化け枠です。スポーツテスト的なものスコアでは圧倒的二位ですし。
直前の強化合宿では、リオンが「もしかしてアタシがいちばんヤバい?」と焦っていましたが、元々ミニバスから数えれば活動歴では圧倒的なリオンは二週間弱でしっかり元の体力、またはそれ以上まで復活させていました。
リコとももかんも言うまでもないパワー系です。
そんな8人を、自分も含めて相手の体力を奪う方向にだけ動かす約二名、ユカとマイティさんの策略にしっかりハマったハマミナの皆様は、数的優位があると思い込まされて体力を奪われたことに、ゲームの最後のほうでは気付いていたみたいです。
相手は最後のタイムアウトも使い切り、残り二分を切ったところで、こちらもタイムアウト、後一回権利はありますけど使わないかもしれません。
「よーし、フルスロットル行くよ~~。ももかんはラストスパート、なんかファールあったらももかんアウトでみっちゃんインね!」
「おーけー・・・まかせろーー・・・」ももかんは既にヘロヘロですが、こうなってからの彼女のシブとさには定評があります。ここでトドメの一発を行っとけ、ってことでしょう。
相手も何人か変えてきましたが、疲労の色は隠せません。
スローインからの速攻ステルスユカ!!、インターセプトからのどっかんマイティダンク!!ももかんヒップアタック!!点は入らないけど!!
「ギャっ!!」
ホイッスルです。相手からのももかんへのチャージングですね。ももかんアウト、私インです。
あとは奪っては3P狙いの連続です。入って半分というところですが、相手はフルコート、こちらはハーフコートくらいの動きですので疲労度の加速が違います。
相手にも点は入りますが、こちらのほうが入りますので問題ないです。
「最後!!みっちゃん!!得意技!!やれーーーー!!」
あれですか?確かに残り2秒ですね。しかしここから届くかな。
「やれーーー!!」ユカが叫んでいます。
じゃーいくよっ はいっ!!!
びーーーーー(ばすん!!)ーーーーー
入りました!!ブザービーター決まりです!!
「みっちゃん!!ブザービーター二桁達成おめでとーーー」
ありがとうございます!!




