表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黎明帝国戦記〈ノヴァリア・クロニクル〉  作者: ねこあし


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/38

第36話「創造の果て、そして新たなる黎明」

◆ 混沌神戦後

混沌神カオティック・オメガを打倒してから数日。

黎明帝国ノヴァリアには、静かな平和の風が流れていた。


「これが……戦いの終わった世界……」


バルコニーから街を見下ろしながら、蓮は深く息を吐いた。


市場には活気が戻り、子どもたちの笑い声が響き渡る。

農地では豊かな穂が揺れ、兵士たちは武具を磨きつつも笑顔を交わしていた。


「随分……変わったよな」


「ええ」


隣に立つイリスが、淡く微笑んだ。


「貴方が創ってくれた世界よ、蓮」


 


◆ 評議会

中央議事堂・皇帝執務室。


蓮は仲間たちと共に、新たな世界の体制構築会議を開いていた。


「深界連合、神界連邦、原初秩序連合……全てが崩壊し、世界の権力構造は真空状態です」


ミストが淡々と報告する。


「つまり……この帝国が、世界の中心になるってことか」


カイエンが腕を組んだ。


「でも、それじゃあ今までと同じじゃない?」


リーナが鋭い視線を向ける。


「私たちが望んでいたのは、“誰も支配しない世界”。自由と選択のある世界でしょ?」


 


◆ 皇帝の決断

蓮は静かに頷いた。


「そうだな。俺たちが神や王に代わって世界を支配したら、それはまた同じことの繰り返しだ」


無限アイテムボックスに手を入れ、《創世剣〈イデア・エクスカリバー〉》を取り出し、机の上に置いた。


「だから――」


その言葉に全員が注目する。


「この剣で、最後の創造をする。この世界に……“完全なる自由と可能性”を与える」


 


◆ 最後の創造

夜。


黎明城最上階の神殿。


蓮は一人、剣を手に祈りを捧げていた。


「この世界に生きる全ての者たちが、自由に選び、自由に生きられるように……」


白銀の光が彼を包み込み、天へと伸びていく。


《創造者最終術式・自由創世》


彼の声が世界全土に響き渡った。


 


◆ 世界改変

翌日。


帝国全域、そして世界全土で変化が起きた。


腐敗していた土地には緑が芽吹き、荒れ果てていた海には魚影が戻った。


無数の浮遊大陸が統合され、人々は自由に行き来できるようになった。


病気は癒え、飢えは満たされ、悲しみは希望へと変わっていった。


「これが……蓮の創った世界……」


イリスが涙をこぼし、リーナが肩を抱いた。


「でも……彼は……」


 


◆ 皇帝の消失

黎明城最上階。


蓮の姿は、神殿から消えていた。


《創造者最終術式》の代償として、彼は存在そのものを世界に溶け込ませたのだ。


全ての人々の選択と自由を保証する“根源的存在”として――


 


◆ 仲間たちの誓い

「……蓮」


イリスは空を見上げ、涙を拭った。


「貴方が創ってくれたこの世界……私たちが守っていくわ」


シャムが槍を突き立てる。


「国防は任せろ!」


カイエンが戦斧を担ぎ上げる。


「労働者の賃金アップも任せろ!」


マリルが笑顔で手を挙げる。


「楽しい遊園地も作るからね!!」


ネフェリスが歌い上げる。


《叡智共鳴歌・黎明の賛歌》


彼らの誓いは、青空へと響き渡った。


 


◆ 世界の黎明

そして、世界は新たな時代《自由創世紀》へと突入する。


神も秩序も運命もない。


ただ、人々の自由と意思が全てを決める時代。


その礎には、ひとりの創造者の魂が眠っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ