第34話「混沌神の目覚め」
◆ 黎明帝国中央議事堂・緊急招集
未明の暗がりを切り裂くように、帝国全域に緊急警報が鳴り響いた。
「創世神域全域に混沌波動を確認!座標特定不能!観測結果……すべて異常値!!」
ミストの声が議事堂に響く。
ホログラム地図上には、創世神域全域に広がる赤黒い波動の螺旋。
「これは……」
ノアが眉をひそめた。
「物理法則、因果法則、次元法則……全ての根源構造を“書き換えて”いる……」
◆ イリスの解析
イリスは沈痛な表情で言った。
「間違いないわ。混沌神……《カオティック・オメガ》が覚醒を開始した」
「カオティック・オメガ……!」
蓮が剣を握る手に力を込める。
「俺の中に眠っていたあの因子……奴の分霊だったんだな」
◆ 仲間たちの決意
「なんでそんなヤバイ奴が今になって……」
シャムが槍を床に突き立てる。
「原初神王を倒したことで、世界秩序が一時的に空白化した。その隙を突かれたのだろう」
ミストの冷静な分析に、カイエンが舌打ちした。
「クソッ……結局、いつもこっちが戦わされる側かよ」
「でも……戦わなきゃいけないんだよ」
リーナが剣を握りしめ、蓮を見た。
「蓮……貴方がこの国を築いてくれた。だから、守りたい。貴方と、この国を……」
◆ 皇帝の宣言
蓮は静かに頷いた。
無限アイテムボックスから、《創世鎧〈オリジン・アーマー〉》を取り出す。
「……行こう」
「っ……!」
イリスがその背中を見つめ、微笑む。
「私も行くわ。貴方となら、どんな混沌でも打ち破れる」
◆ 混沌神覚醒
創世神域最深部。
虚無より深い暗黒の中、ひとつの巨大な影が蠢いていた。
『――我、目覚めたり』
赤黒い双眸が開き、虚空を焼き尽くす。
『混沌神……《カオティック・オメガ》』
その声だけで、創世神域の因果構造が崩壊を始める。
「っ……これが……」
蓮は空間越しにその気配を感じ取り、全身を震わせた。
(これが……世界そのものを創り変える力……!)
◆ 宣戦布告
その時、黎明城上空に赤黒い巨大な眼球が出現した。
『創造者蓮よ』
地鳴りのような声が帝国全域に響く。
『貴様の魂核に宿る我が分霊……よくぞ我を目覚めさせた。褒美として、この世界を我が“混沌”に還すことを許そう』
「……ふざけるな」
蓮が剣を構え、睨み上げる。
「この世界は……この国は……誰にも渡さない!!」
◆ 無双建国軍・総出撃
「全軍、迎撃態勢!!」
リーナが指揮棒を振り下ろす。
「雷光槍騎兵団、《神殺し槍陣形》!!」
シャムが叫び、数万の槍騎兵が陣を成す。
「戦斧部隊、魔導砲撃隊、第一波用意!!」
カイエンが豪快に吼えた。
「《叡智共鳴歌・希望の賛歌》!!」
ネフェリスの歌声が全軍に響き渡り、士気と魔力を最大強化する。
◆ 混沌神の攻撃
しかし、カオティック・オメガは微動だにしない。
『虫けらが……』
赤黒い触手が無数に伸び、虚無の雷と共に襲いかかってくる。
「くっ……!!」
シャムが槍で薙ぎ払い、カイエンが戦斧で迎撃する。
マリルは無限アイテムボックスから《超魔導砲アークレイ・カスタム》を取り出し、一斉射撃を行った。
◆ 皇帝、覚醒へ
「……俺も、もう逃げられない」
蓮は無限アイテムボックスに手を入れ、《創世核結晶〈オリジン・コア〉》と《虚無神剣〈ナイアレックス〉》を取り出す。
(ここまで来たんだ。仲間も国民も……誰も死なせない!!)
白銀と漆黒の光が彼を包み、天地を震わせた。
◆ 決戦開始
「全軍、突撃!!」
蓮の号令と共に、黎明帝国と混沌神との最終決戦が始まった。
夜空が赤黒く染まり、世界の運命を賭けた戦いが幕を開ける――。




