第26話「創造者vs深界神王」
◆ 激突の幕開け
黎明帝国北端平原。
夜明け前の薄闇の中で、白銀と紫黒がぶつかり合っていた。
「はあああああっ!!」
蓮が《創世剣〈イデア・エクスカリバー〉》を振り下ろす。
斬撃は空間を裂き、深界竜王をまとめて切り伏せた。
「ふん……」
ルミナ=ディザスターが指を弾く。
消し飛んだはずの深界竜王群が、無傷で立ち上がった。
「これが“深界因果固定”。私の領域では、全ての現象は“固定”される。破壊も、死も、無効化される」
◆ 絶望
「くっ……!」
蓮が膝をつく。
背後では、仲間たちが必死に戦っていた。
「らああああああっ!!」
シャムが雷光槍で冥界亡霊騎士団を突き破る。
「おりゃああああああっ!!!」
カイエンが戦斧を振り回し、虚無詠唱師団を粉砕する。
「でも……でもっ……!」
リーナが剣で敵を切り裂きながら涙を流す。
「倒しても倒しても、無限に復活するなんて……っ!!」
◆ 皇帝覚醒の果て
蓮の体は白銀に輝き続けていた。
《創世核結晶〈オリジン・コア〉》との融合で、彼は神格を超える存在へと進化していた。
(それでも……これじゃ……勝てない……!?)
「どうしたの? 創造者」
ルミナが微笑む。
「絶望した? “創造”など無意味だと理解した?」
◆ 仲間たちの声
「違うっ!!」
ネフェリスの歌声が響く。
《叡智共鳴歌・解放のアリア》
彼女の歌声が空間を震わせ、味方全軍に希望を注ぎ込む。
「絶望なんかじゃない……っ!!」
マリルが無限アイテムボックスから《超魔導砲アークレイ》を取り出した。
「これが……私たちの創造だああああっ!!」
砲撃が深界竜王をまとめて撃ち抜く。
◆ 絶対支配への対抗
「無駄だよ。私の世界では、何も変わらない」
ルミナが笑った。
「ならば……!」
イリスが解析端末を叩きつける。
「こちらも領域を構築する!!」
彼女の解析能力が、深界因果固定領域へ干渉を開始した。
「無理だよ。そんな半端な解析で――」
◆ 皇帝の覚醒、真の姿
「――無理じゃない!!」
蓮が立ち上がった。
「イリス、今だ!!」
「っ……はいっ!!」
解析端末が深界領域の因果式に干渉し、僅かな揺らぎを生み出す。
「そこだああああああっ!!!」
蓮が《創世剣〈イデア・エクスカリバー〉》を天へ掲げた。
「《創世大剣術・絶対神滅斬》!!」
剣が天空を裂き、無数の光条が降り注ぐ。
その一撃は、深界因果固定領域を貫通し、ルミナの玉座を破壊した。
◆ 深界神王の苦悶
「っ……ぐ……!」
ルミナの紫水晶の瞳が揺らぐ。
「この私が……この私があああああああっ!!!」
◆ 皇帝の言葉
蓮は剣を構え、静かに言った。
「お前がどんなに強くても……この国を渡す気はない」
ルミナは歯を食いしばり、瞳を潤ませた。
「……どうして……そこまでできるの……?」
蓮は微笑んだ。
「仲間がいるからだ。民がいるからだ。そして――」
彼は剣を握り直し、最後の一歩を踏み込む。
「俺は、“創造者”だからだ!!」
◆ 終焉の一閃
蓮の剣が光を放ち、深界神王ルミナ=ディザスターを切り裂いた。
紫黒の霧が吹き飛び、彼女の体は淡い光となって消えていく。
◆ ルミナの微笑み
「……素敵だね……創造者……」
消えゆく間際、ルミナは微笑んだ。
「また……どこかで……」
◆ 静寂
戦いが終わり、朝日が帝国を照らした。
仲間たちが駆け寄る。
「やった……やったよ、蓮っ!!」
リーナが涙を流し、シャムが笑い、カイエンが天を仰ぐ。
ネフェリスが歌い、マリルが笑顔で泣いた。
イリスはそっと蓮に寄り添い、耳元で囁いた。
「おかえり……皇帝陛下」
蓮は微笑み、朝日に顔を向けた。
(無双建国……これでようやく、“始まり”に立てたんだな)




