第18話「創造者と神の戦場」
◆ 戦端
黎明城上空。
氷冠女神、黒炎騎士神、虚空神――旧神連盟三柱が降臨し、創世神域は暗黒に覆われていた。
「全軍配置完了! 魔導砲陣、展開準備完了です!」
ノアが中央制御塔で叫ぶ。
「迎撃を開始して!」
イリスが魔導端末を操作し、上空に配置された浮遊魔導砲塔群の制御権を解放する。
「第一砲列、対神格砲弾、発射!!」
ズドンッ――
地鳴りと同時に、十数本の蒼白い光線が空を裂き、三柱に襲いかかった。
◆ 神の防御
しかし――
『浅い』
黒炎騎士神バルムンクが剣を横薙ぎに振るうと、全ての砲撃が黒炎に呑まれ霧散する。
『下等な技術など神には届かぬ』
彼の口から放たれた声は、轟雷のように重く、全軍の鼓膜を打った。
◆ 氷の殲滅
次の瞬間、氷冠女神グラキアが両腕を広げる。
「氷界結晶創世――《アストラル・コキュートス》」
無数の氷結晶が空間を埋め尽くし、辺り一帯が絶対零度の世界へと変わる。
「みんな、結界を最大展開!!」
ミストの指示で、周囲に展開していた防御結界が光を放ち、凍結を必死に食い止める。
だが――
「だめ……氷結侵食率上昇……第三層結界突破まで、残り四十秒!!」
ノアの警告が響いた。
◆ 創造者の反撃
「くそっ……!!」
蓮は無限アイテムボックスから《神滅級熱量砲“フェニックス・インフェルノ”》を取り出し、砲身を展開する。
「これなら――氷ごと蒸発させられる!!」
砲口が紅蓮に輝き、解放コードが唱えられる。
「全開放――《フルバースト・プロミネンス》!!!」
轟然と放たれた熱線は、氷結世界を貫き、空間そのものを焼き尽くした。
◆ 空間制圧
一気に氷界が崩壊する。
しかし、黒炎騎士神がその隙を突き、超高速で蓮へと突撃してきた。
「蓮!!」
リーナが飛び込み、黒炎剣を受け止める。
「う……ぁ……っ!!」
剣と剣がぶつかる音が雷鳴のように響き、リーナの剣が軋む。
「リーナッ!!」
蓮が駆け寄ろうとしたそのとき――
『――動くな』
虚空神ルクスが指を鳴らす。
次の瞬間、蓮の周囲の空間が歪み、拘束される。
「っ……ぐ……!」
(空間重力操作……!)
ルクスは冷たく微笑んだ。
『これが“神と人間の差”だ。支配されることこそが、お前たちの運命だ』
◆ 仲間たちの意志
だが――
「違う!!」
ネフェリスが歌声を響かせた。
それは精神干渉と空間座標を共鳴させる“歌魔法”。
「私たちは支配されない!! だって……ここは、自由の国なんだから!!」
歌声が虚空重力場を裂き、蓮が自由を取り戻す。
「ナイス、ネフェリス!!」
蓮は無限アイテムボックスから、《次元断絶剣〈ディメンション・ブレイカー〉》を引き抜いた。
「これで……!!」
空間を断ち切る一閃。
ルクスの重力場が切り裂かれ、虚空神が目を見開く。
『……ほう』
◆ 輝く剣
蓮は剣を構え直し、三柱を睨んだ。
「聞け、旧神連盟!!」
雷雲の向こうから朝日が昇り、彼の背を照らす。
「俺たちは人間だ!! 神に作られた存在だろうと、運命に抗い、未来を創り出す!!」
「それが――創造者の力だ!!!」
剣が白銀に輝き、空が割れた。
◆ 戦場の果て
虚空神ルクスは、静かに口角を上げる。
『面白い……ならば、見せてみろ。その“創造”とやらを』
黒炎騎士神と氷冠女神が並び立ち、ルクスの背からは漆黒の翼が広がる。
神々の完全戦闘形態。
地鳴りが轟き、空間が揺れる。
◆ 決戦
リーナが剣を構え、シャムが槍を地に突き刺し、カイエンが戦斧を掲げる。
イリス、ミスト、ノアが結界制御を強化し、ネフェリスとマリルが後方支援の魔法陣を展開する。
「全員、準備はいいか!!」
蓮の声が響く。
「おおおおおおおおっ!!!!」
仲間たちの咆哮が雷鳴と混じり合い、黎明城上空が光に包まれた。




