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第一話 前夜 その一

俺こと、翔はただの学生だ。

今は小鹿野裏高校に通っている。

俺の人生は、活気に満ち溢れていた。


幼少期にはたくさんの友達を作り、よく公園で遊んだ

その時にみんなでかくれんぼをして、俺が真っ先に見つかって、

みんなで大笑いしたのを覚えている。


小学校に入ってからは勉強も習い事も頑張った

授業のテストはいつも満点‼︎

先生からも親からもクラスメイトからも、たくさん褒められた。


習い事ではスイミングスクールに通った

元々、泳ぐのは怖くて苦手だったけれど、コツを掴んだら怖さも消えて、

飛び込みまで《・》できるようになった

級もすぐに上がって、賞状は10を超えるほど貰った


クラスメイトにはみんな平等に接した。

乱暴なやつ、臆病なやつ、うるさいやつ、物静かなやつとも

うまくやっていけるように努力した

その結果、俺は有名になって、クラスのリーダー的な存在になった。

小6の頃には、「中学に入学したら全員で同窓会開こうぜ。」というほど

みんなとは仲良くなっていた。


こんな幸せな日々がずっと続いてほしい…


そう思っていた…





でも、そんな幸せは長くは続かなかった。

幸せだった日はある日突然、別れを告げる。


小6の卒業式の後、すでに家に帰っていた親父が言った。

「翔、大事な話がある」

「なに?」

俺はその時、すぐに聞き返した

「まことに申し訳ないが…」


親父は続けてこう言った


「3日後に引越しをすることになった」


俺の顔から笑みが消えた。

同時に、これから起こる未来、

「小学校のみんなと同窓会を開くこと」

「中学でもみんなと一緒に授業を受けること」

が出来ないと知った。


「え…何で言わなかったの…」

俺は親父に聞いた。


「仕事の都合だ…こればかりは許してくれ」

親父の表情は曇っていた


それは当時の俺にとってあまりにもショックだったのか、俺はその場で泣き出してしまった。


親父はその時、顔がこわばっていた。

そして、

「もう決まったことだ。喚くんじゃない。」

と吐き捨ててその場を去った。


「第一話 前夜 其の二」に続く…


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