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序章

あのひから

すべてが、かわりました

パパもママもいもうとも

ともだちも

みんなかわってしまいました

私はずっとひとりぼっち

なぐられて

しかられて

ののしられて

からかわれて

いきることが

つらくなってしまいました

だれかたすけて

このままだと

わたしは__________________




あの日から、自分に言い聞かせている

「救いの手」はこない、と

そもそもこれは私が原因で起きたことがほとんどだ

私が何もしなければ起きなかったのだ。

私が生きる意味なんて初めからないのだ


私は学校の屋上にひとり佇んでいる

今まさに私はこの屋上から飛び降りようとしている

目の前のフェンスをあざだらけの手でしっかり掴む

次に痩せほそった両足をフェンスの間に引っ掛ける

腕が軋む

鼓動が早くなる

足が震える

それでも、私はやめなかった

このフェンスを乗り越えれば優しい場所が待っている

この場所よりもずっとましな所

私はフェンスを上りきった

放課後午後5時の今、綺麗な夕日が校舎の壁を薄レモン色に照らしている

外側のフェンスを下る

足を外さぬように静かに下る

腕が軋む

鼓動が早くなる

足が震える

だが、こんな所で終わりたくない

楽園は目の前だ

足が校舎の縁についた

両手でフェンスを握って

飛び込み体制をする

首を左右に動かし

辺りを見回す

周りに車や人はいない

と言っても

全員下校した学校には先生さえもいないのだ

飛び込むなら今が絶好の機会だ

「えい!」

と言って

私は飛び込んだ

目を閉じる

風を感じる

意識が遠くなる

そして

私は死んだ。

・・・

・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

「…………ん…?」

体が軽い

ゆっくりと目を開ける

私が「止まっていた」

私は空中で止まっていたのだ

「じゃあ、今のって…」

私は自分が止まっているのではなく

誰かに「止められていた」

それは水色の帽子に白いワンピースを着た少女だった

「……」

私が呆気に取られていると

「あーあ、また自殺未遂の子だな…」

少女が喋った

「⁉︎」

私は驚く

少女は微笑みながらいった

「いのちを勝手に捨てるのは…どうかと思うよ。」


プロローグ『___』終わり




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