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 屋敷を飛び出していったルシウスを呆然と見送ってしまった アロンは、一人途方に暮れていた。

 もしかして、とんでもなくまずいことを言ってしまったのではないかという後悔に苛まれていた。

 ルシウスには、「場所は知らない」といったがそれは嘘だった。

 ただ彼の狂気的な何かに、思わず口が滑って言ってしまったのだ。だからせめてもの抵抗として、場所は知らないと言ったものの、あの調子ではきっとすぐに見つけてしまうだろう。

 女神信仰の廃れたこの国の王都で、女神像が――しかも荘厳な女神像がある場所など限られてくる。

「……くそっ」

  自分のこの過ちが、ひどいことにならないことを祈りながら、アロンは屋敷を飛び出す。もちろんルシウスを追いかけるためだ。だが彼の姿はこの付近には無かった。

「行き先が分かっているのが、せめてもの救いか……」

 アロンは焦燥を滲ませながら、 ルシウスを追って王都へと向かった。

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