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比較的最近更新した短編のまとめ場所

乙女ゲーム世界に転生したけど、こんな世界あってたまるか

作者: 仲仁へび
掲載日:2023/11/18




 こんな世界あってたまるか!


 開始三分で死亡フラグが立つような世界が存在してたまるかあああああ!


 乙女ゲーム世界にヒロインに生まれた瞬間、状況を悟った私は、心の中で絶叫をあげた。





 だってひどいんだ。


 君も知れば泣きたくなる。


 こんな世界は存在するべきじゃないんだって、世界に絶望した闇落ち系ラスボスみたいなセリフ吐きたくなるよ。


 だって、さ。


 まず生まれて初めて聞いたセリフがこれだよ。


「この子は呪い子じゃ、殺してしまうべきじゃ」


 で、お次にこれ。


 攻略対象達のヒロインへの好感度が、マイナス100のセリフ。


「あ? 話しかけんじゃねぇ」

「近づいたら殺すぞ」

「その面見せんじゃねぇっつっただろ」


 びっくりするじゃん。


 どっきりするじゃん(悪い意味で)。


 絶望するじゃん。


 しかも、原作シナリオのハッピーエンド後の種明かしが、これまたひどい。


 攻略対象が惚れたのは、主人公が無意識に使っていた魅了の力のおかげだなんて。


 そりゃないよ。


 スタッフ、人の心ないんか!?


「開発スタッフとしては、こういった意表をつくゲームが一つくらいあった方が面白いかなと思いまして」


 っていうのが、そういえば発売されたゲーム雑誌にのってたな。


 インタビューの中身でいうセリフか!?


 まったくもって、ありえない。


 ありえないよ。


 でももっとありえないのは、私がそのゲームの世界に転生しちゃったということ。


 おかげで大変な目にあったよ。


「この子は呪い子じゃ、殺してしまうべきじゃ」な助産師的なおばあちゃんには、「あぶだぁ、あだだだだだ!」とヒロインに備わっている聖なる力を猛烈にぶつけて有能アピールしなくちゃいけなかったし。


 お次の。


「あ? 話しかけんじゃねぇ」

「近づいたら殺すぞ」

「その面見せんじゃねぇっつっただろ」


 というおっかない攻略対象達には、


「話しかけていません、自意識過剰です」

「誰かあなたなんかに近づくもんですか」

「私だって見たくて見てるわけじゃないです」


 という、挑発するような選択肢ーー(なぜか好感度はプラス10)を選ばなくちゃいけないし。


 心臓縮んだ。


「開発スタッフとしては、こういった意表をつくゲームが一つくらいあった方が面白いかなとおもいまして」


 とかいうふざけたセリフには対抗して、魅了の力が自動発動しないように抑え込む努力をせねばならなかった。


 だって、エンディングの後、ばれたら怖いじゃん


 だましてたのかって言われたらやじゃん。


 それに魅了するなんて、人としてどうなのって思うし。


 で、でも。


 やりきった。


 やりきったよ、ふふふ。


 すべてのとち狂った設定を把握し、適切な選択肢を選び、最適な行動をとり続けてきた。


 攻略対象も念には念を入れて、一人も攻略せず、みんな仲良くビターエンドを選択。


 これで、生き延びられた。


 と思ったのだけど。


 私は忘れていた。


「あ、ちなみにスタッフの遊び心で百万分の一の確率で面白い事がおきるんですよ」


 というスタッフのインタビューセリフを。


「ゾンビが復活して、町中にあふれて、ゾンビパニックのミニゲームが始まるです!」


 とかいうセリフを。


 ジャンルが違う!


 なぜゾンビパニックホラーを恋愛ジャンルとまぜた!?


 でも、意外とあれなもので、カップル成立している者達は吊り橋効果的なもので盛り上がっていた。


「帰ったら結婚しようね」


 とか。


「無事に帰ってくるためにおまじないよ、ちゅっ」


 とか、やっていた。


 でもそれ、死亡フラグでも、あるんだけどね。


 ミニゲーム終わった後、死んでたりしない?


 けど、まあ私には関係ないね。


 みんな私がたどり着いたの、皆仲良くエンドだから。


 恋愛イベントにも死亡フラグにもならないんよ。


 私は目の前にあふれたゾンビたちを見て、ただただ顔を真っ青にしていた。



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