【強制イベント】ドラゴン退治(5)
***********************
ディエーラの土の精霊はフェンディやヒート達上位精霊とは違い意志や姿を作り出す事の出来ない下級精霊であった。ドーマとディエーラの『願い』を叶える事でしか下級精霊は契約する事が出来ない為に土の精霊は与えられた木彫りに魔核を埋め込んで貰い力を得た。
近くでずっとディエーラを見守ってきた下級の土の精霊はディエーラを護るためにどうしても契約したいと強い意志を持っていた。
例え、相手が魔物と魔獣の頂点に立つ一種あるドラゴンであって倒さなければならない。
すると、魔核に突如として強大な魔力が流れ込んできた為に土の精霊は一瞬、主であるディエーラの方に視線を向けると主であるディエーラがドーマを抱き締めて魔力を増強してくれていたのだ。
名もなき下級の土の精霊は自分の為に魔力を増強してくれてた2人の為にも必ず勝たなければならないとドラゴンに対して反撃に出たのだ。
相手は 火竜の上位種である上位火竜であり、しかも上位種である『グレートドラゴン』クラスの竜の鱗には強力な魔法障壁が常に纏われている為に魔法攻撃や魔法での強化打撃等ではダメージを与える事が出来ない。
そして、依代にしているからは木彫りである為に相性は最悪といっていいだろう。
だが、禁忌の魔術は搾取する相手側の魔力量や質によって変わってくるのだ。ディエーラが搾取したのは悪魔の主君候補であり、体内で魔力を高め練り込んだ魔力を纏う事が出来る【魔闘法】の達人であるのだ。
土の精霊は木々の根や土を自在に操る事が出来る精霊であるが下級の精霊では使えない上級の土魔法が使えるようになったのだ。
本来であれば、上位種である『グレートドラゴン』クラスの竜の鱗には強力な魔法障壁が常に纏われている為に魔法攻撃や魔法での強化打撃等ではダメージを与える事が出来ない。
だが、フェルリルの議員巨大化した身体とドーマの純粋な魔力を注がれた『ストロング・ジャイアント・ゴーレム三世』は拳は強力な魔法障壁に纏われた鱗を拳で砕いたのだ。
上位火竜は吹き飛ばされたがそのまま、翼を広げて上空から火炎の息吹きを放ってきていたが『ストロング・ジャイアント・ゴーレム三世』の身を挺してその炎からドーマらを護ったのであった。
「オイオイ!!ただの木彫りなのに大丈夫なのかよ!!?ヒート!!」
アカネの言葉にヒートは不敵に笑って答える。
「クックッ…侮るなよ?主よ。悪魔の主君候補であり、体内で魔力を高め練り込んだ魔力を纏う事が出来る【魔闘法】の達人であるドーマの兄貴の魔量は普通の悪魔より純度は高いのだ。
あの巨体で土の魔力を纏っている為にいかに魔物と魔獣の頂点の一角の上位火竜の炎といえど魔力の密度の格が違う…」
「良くわからないけど、ドーマがスゴいって事だよね!!? 」
「んな事よりもゴーレム!! 上位火竜の炎に耐えられるなら、身体を掴まえたら、そのまま突進ぶちかまして壁に叩きつけてやれ!! その後は思い切り首を狙え!!」
ドーマは今の戦況を見てディエーラを抱き寄せて魔力を纏ってディエーラの身体を通して魔力で指示を送り出すと、ストロング・ジャイアント・ゴーレム三世はドーマの命令に従ったのだ。
翼を使ってゴーレムから距離を取りながら炎を吹き付けていたが、ゴーレムにも劣らない巨体の持ち主であるドラゴンは飛翔能力は備わっていると伝えられている魔獣である。
普通に考えれば、人から害を及ぼさない限り国や街を滅ぼす真似をしないのは縄張りを作り、自身の魔力で育った植物やそれを捕食しにくる魔物や魔獣を狩る方がドラゴンにとっては行動範囲内でできる為に人里を好んで襲撃して人を食べる事はない。つまりは人間や魔族などのエゴによって縄張りを犯されてその逆鱗に触れてきた事で滅ぼされてきたのだ。
恐らく、聖霊女学園『スピリチュアン』はあくまでも魔王が誕生した際に巨悪に対抗する為にドラゴンの縄張りに入り精霊と精霊使いの魔力と質を育てているのだろう。
だが、その魔王になる素質がある悪魔の主君候補であり、体内で魔力を高め練り込んだ魔力を纏う事が出来る【魔闘法】の達人でもあるドーマの存在は異質そのものであるのは間違えないだろ。
そして、その敵対関係である勇者の力になる筈の精霊使いの少女らに力を与えたのがその魔王になる素質がある悪魔の主君候補素質のある男に利用されるのは皮肉な事であろう。
ゴーレムは飛翔して近づいてきたドラゴンを掴まえてそのまま岩壁叩きつける。
上位火竜は 雄叫びをあげるが、ゴーレムの右腕が振り上げられ、土の魔力が込められた拳がドラゴンの首にめり込むと強力な魔法障壁に纏われた鱗を砕き息の根をとめたのであった。




