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幼馴染が独立してくれません!!(1)

ドーマ 16歳【魔闘士兼執事】

黒髪の癖毛と態度が非常に悪いが面倒見は良い悪童。早くに両親を無くして喧嘩ばかりしていた。

幼馴染のセシアの家で用心棒兼執事として働く事になる。

元々、潔癖症で家事が得意なのを知っていたセシアに気に入られていた。

魔力を拳などに練り込む【魔闘法(まとうほう)】を利用した近接型の魔闘士であるために殴る・蹴る等の武闘派の魔道士でもある。

未だにセシアが一緒に風呂に入って髪の毛など洗ったり世話をしている。


セシア16歳【聖霊使い】

白銀のセミロングで常に笑顔でドーマの側にいる。小柄な体格であるが胸に栄養がいってしまったタイプ。聖霊使いとして導かれた為に聖霊女学院『スピリチュア』への特待生入学を認められるが、ドーマと離れたくないのと面倒を見て貰えなくなるが困るのでドーマを連れていく。

掃除・料理・片付け等が苦手で全てドーマに任せている。


***********************


この国の人々は神や聖霊の導きによって選ばれる者が存在事がある。 この世界では10歳になると女神の像の前で祈りを捧げて天から職業を与えられる事になっていた。


ある者は農民や商人。 またある者は騎士や戦士など様々な役割を与えられる。


そして、たまに女神からの使者である【精霊】に導かれた者が現れる事がある世界である。


*****


だが、精霊は基本的に気まぐれで滅多な事がない限り現れる事の無い存在である為、ラージャタン王国周辺の街や村では精霊に認められた【精霊使い】達をある学園に集められて育成し、魔物や魔族から守護する役割りを与えられるのだ。


ラージャタン王国から離れた大きな屋敷に住む

小柄な体格でありながらも豊満な胸を持つ白銀の髪セミロング少女・セシア。


そして、幼馴染であり、用心棒兼執事執事として働いてるドーマにセシアは泣きついていた。


黒髪の癖毛と目付きの悪いドーマはセシアに泣きつかれているのには理由があるのだ。


この国では『精霊に導かれた少女は15歳になると『ある学園』にいかなくてはならない』という法律がある。


稀にしか精霊は導かない為に聖霊女学園『スピリチュアン』が誕生したのだ。


そして、精霊に導かれるのは『女性限定』である事がわかっている。


つまりは『男子禁制の場所』である為に幼馴染であり、男であるドーマとは離ればなれになってしまう事になるのだ。


親しい幼馴染と離れるという事は寂しい事である。だが、セシアは違う意味で泣きすがっていたのだ。


「イヤだぁ~!!! ドーマがいなかったら誰がワタシの身の回りの世話をしてくれるの!?」


「いい加減独立するって事を覚えろバカ。聖霊女学園は全寮制だ。野郎は入れない決まりがあるんだから仕方ねぇだろ? いい機会だろう? 」


「…イヤだぁ~!!ドーマに死ぬまでワタシの世話して貰うって約束した~!! ずっと身の回りの世話して欲しいから離れたくないぃぃ!!! 」


「・・・旦那様、奥様、申し訳ありません。 このクソ馬鹿お嬢様を思い切りぶん殴っても良いですか?」


全くといって独立する気の無いセシアに対して頭に血が上ってきたドーマは拳を握り締めて苛立った声でセシアの両親に殴っても良いかと丁寧な言葉で許可を得ようとしたのであった。


両親はセシアを何とか説得しようとするが、ドーマと離れるなら学園に行きたくないと駄々をこね始めた。


セシアの父親は仕方無いと諦めて聖霊女学園『スピリチュアン』にこの事を伝えてくれたのであった。

セシアは優秀な精霊使いになれる素質がある為にどうしても入学させたいという事であった。


数日後に学院から使者が来て聖霊女学院『スピリチュアン』への見学をして決めて欲しいと懇願してきたのだ。


そもそもの話だが【精霊】といわれている。【火】・【水】・【風】・【地】・【光】の5属性に別れていてセシアは【光の精霊】に導かれた貴重な存在であるのだ。

つまりは学園側からもどうしても欲しい人材であるという事である。


「女子力が高くて用心棒兼執事をこなしているドーマに勝てると思うの!?ワタシを護衛して身の回りの世話をするのが仕事でしょ!?」


「…マジで頼むから独立するって意味を覚えてくれよ。

てか、考えて見たらよ。もう年頃の娘と何で未だに一緒に風呂入って頭洗ってやらなきゃならねぇんだよ?いくら幼馴染とはいえ過保護過ぎるだろ… ?」


「タダで年頃の女の子裸見れるなら良いじゃんかー!!! オッパイだってワタシ大きいもん!!谷間あるよ!?」


「テメェには羞恥心ってもんがねぇのかよ!?つーか、幼馴染って名目で毎日毎日一緒に風呂入って見てたら見慣れたわ!!」


結局、セシアはドーマから離れる事をしようとしなかった。いや、独立する事を拒んでいると捉えてもいいだろう。


そして男性禁制である聖霊女学園『スピリチュアン』にくることになってしまったのだ。

セシアの我が儘に振り回されてため息をついてしまった。


******


聖霊女学園『スピリチュアン』の学園はまるで王族の城の洋な学園であり、精霊の訓練が危険なのか広大な敷地が用意されている程だ。


流石のセシアもこれを見たら気が変わるだろうと思ったがまるで興味をしめしていなかった。


流石に不味いと思ったのか使者達は女子寮を案内するというので入り口でドーマは待っているというがセシアは離れようとしなかったのだ。


「女子寮に野郎が入ったらダメだろ?マジで頼むから行ってくれよ。 な?俺が旦那様と奥様に怒られる…」


ドーマが説得を試みる。


「イヤだぁ~!!ドーマとは離れたくないし、学園に進学したら、ドーマに会えないから何もして貰えなくなるからヤダァァ~!!! 」


「…オイ、寮の前で騒ぐな。うるせぇぞ?」


「何か困り事ですか?」


ドーマと使者達が困り果てていると、後ろから勝ち気で男勝りな顔立ちをした赤髪のポニーテール少女と明るい青いロングヘアーとスタイルの良い美女達に声を掛けられたのであった。


使者達の反応からそれなりに地位が高い精霊に加護をされている人物であるのはわかったが、どうにもセシアと同じ感じがするのが気になった。


使者達がセシアが光の精霊の加護を受けている少女であり、幼馴染であるドーマと離れる位なら学園に来ないと駄々をこねていた為に学園を案内していると説明してくれた。


すると、2人は自己紹介をして来て女子寮への入室を特別に許可するというのだ。


赤髪のポニーテールの少女はアカネ、明るい青いロングヘアーの美女はアオイというらしい。

許可を取り、ドーマも女子寮へと入ったのだが、問題があったのだ。


「マジかよ…3日間、俺が旦那様の護衛を努めていなかった時にセシアの部屋を片付けしなかったレベルで酷いぞ!!?マジかよぉ!!?オイ、精霊使いの女の女子力が皆無なのかよ!?」


「そう?こんなもんじゃないかしらね~?」


「めんどくせぇと飯とか風呂も入らない時あるしな~研究とか鍛練で…はっはっはー!!!」


「ほら、ドーマがいないと絶対にワタシ、堕落して酷くなって帰ってくるよ!?これは自信あるよ!!?」


「んな事を自身満々で胸を張るな!!!おバカ!!!」


見せて貰った共有スペースは教材やペンなどが散乱し、机には本が山積みにされており、共同のキッチンには食器が桶に水付けされたままであったのだ。


余りの酷さにドーマは愕然としていた。


酷すぎる有り様だ。


セシアはそれをダシにしてドーマを揺さぶり始めた。


等々キレたドーマは2人に片付けと掃除の許可を貰うとテキパキとこなしてあっという間に綺麗に片付けてしまうと、アオイは自分等の部屋の片付けも頼みたいと言い始めたのであったのだ。

不定期更新なので申し訳ありません。

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