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第十七話 終焉の入り口
今日は、用事があったので超短いです
……私たち二人は、裏庭の奥の奥まで行く。
もちろん、行き着く先は城壁だ。
「本当にここが入り口なんですか?」
私は、思わず聞いてしまう。
ただの……壁じゃないか。
「えぇ。ここ、よく見てみて」
そう言いながら、アイリスは壁の中心部を指差す。
アレは……。
掠れているが、赤色の魔法陣が記されている。
「魔法陣?」
「そう。1900年前からある神樹への入り口の鍵よ」
そう言うと、アイリスは両手で壁に触れる。
「今ここに、主の奇跡を示したまへ」
祈りの言葉を彼女が口にした瞬間、魔法陣が金色に光り輝き……世界が光に塗り潰された。
……光が収まり、目を開く。
目の前には、透き通った水面の湖が広がっている。
そして、小さな光の玉のようなものがそこら中を飛んでいる。
その光の玉が向かっている場所を見る。
そこは湖の中心部。
神秘的な、大きな木が聳え立っていた。