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第十話 壊れかけの平穏Ⅱ
今日めっちゃ短いです
「つ、疲れた」
「……まだ15分しか歩いていませんよ?」
「うるさいなぁ。こっちとら万年引きこもり皇女だっつーの」
……こちら、口はたまに悪くなる、15分歩いただけでバテる私の主人アイリス第二皇女殿下でございます。
冗談はさておき、私たちは目的地の城下町へとたどり着いた。
ふむ、流石は皇帝のお膝元にある町。
たくさんの店舗が並んでおり、人もたくさん歩いている。
だが……。
「じゃ、お店を回って行くとしましょうか」
「……了解」
人々に笑顔がない。
前を見てない。
なんだったら、私たちに対して一部の人々は敵意をむぎ出しだ。
……あぁ、なるほど。
ユグドラシル帝国は……本当に薄氷の上に成り立っていたんだ。
そして、それが今から壊れようとしている。
それを実感しながら私たちは、飲食店や土産屋などを回った。
幸い、アイリス様にナイフを突きつけるものはいなかった。