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ショートショート1月~2回目

私の中にいたアイドルの話

作者: たかさば

「ああ、忙しい、忙しい…今日はデイのお迎えが早いから、、、ぶつ、ぶつ、、、、、、。」


 朝八時、私は実家への道のりを急いでいた。


 実家までは歩いて15分。この間に私は一日のスケジュールを立てる。やや目線を下に、地面を睨み付けながら、いかに時間を効率よく使うか頭をフル回転させてですね。


 ……お、車が来た、ちょっと止まるか。急ぐ足をゆるめ、交差点で立ち止まる。


 交差点の中に伸びる……、私の、黒い影に、視線をむける。


 その影を、赤い車が踏みつけていったあと、何の気なしにそのフォルムに着目して、みる。


 …うん?なんか、こう…、気になるぞ……。


 この、髪の毛の跳ね方は、見覚えが……。


「……うわ!!!星野!!星〇スミレだ!!!」


 私の影の形が…大昔にやっていたアニメの、スーパーアイドルそっくりなんですけど!!!!


 絶妙にボリュームのある頭の丸みと勢いの良すぎる後頭部の剛毛の跳ねが、どこをどう見ても〇野スミレ!!!しかも頭のでかい五頭身体型が実にアニメチックなフォルムをばっちり再現しており!!!そうか、髪の毛の跳ねを気にする余裕もなく寝癖のまんまで家を出たから…こんなことになってるんだな!!


 私は、急いで実家に向かっていたことを忘れて、しばし地面に映る自分の影に…見惚れた。



 うわあ~♡


 私、星野〇ミレだったんじゃん!!!


 すごい!何これ、めっちゃテンション上がる!!!



 何を隠そう、大昔…星野ス〇レが出るアニメ及び原作漫画が大好きすぎた私、今でも時折カラオケで「ご機嫌伺いラブ」を熱唱するほどだったりするのだ!


 頭の中はもうあの赤いマントのヒーローでいっぱいだ。


 普段ヘタレのくせにヒーローとかカッコ良すぎやん、そりゃあスーパーアイドルもホレるわ!あのケンカップルは実によかった、元祖ツンデレ!!またライバル女子がホント鼻につくキャラでさあ、でもかなりいいエッセンス材料として役立ってはいたんだよね、噛ませ犬に最適っていうか!正体を明かさない、明かしたくないあの葛藤がたまらんかったのよ!!ラストのサプライズにその後の一途な恋心おおおおおおおお!!!もうさあ、あまりにも好きすぎて初めて二次創作しちゃったやつなんだよね、いやあ、妄想の世界でいろいろと…ああ、やはり純愛は良い、正義の味方って素晴らしい、スーパーアイドルの秘めた恋って尊い、ああ、ああ、ああアアア!!!


 熱い思い出と湧き出した妄想を胸に、〇ーマン・マーチを口遊みながら実家に向かった私はですね!


 丸一日、ウルトラご機嫌で過ごしたという、幸せなお話です、はい。


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― 新着の感想 ―
[一言] よかった。 それはよかった。 幸せなのが一番です。 エルオーヴイイー! 星野〇ミレ!!
[良い点] どうどう!wwwwww うふふ♪ 懐かしいですね♪ 熱く良き語りでした〜♪
[良い点] まさかの、まさかの幸せな話 ああでもいいですねこういうの。異世界モノみたいな現実逃避パワー [気になる点] で、反動は如何程に
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