-鬼灯の送り火- 登場人物
【宝条幹久】(21歳) 170センチ
他人に触れると気絶する体質は改善したものの、「いかがわしい話」は相変わらず苦手。
『吉原奇譚』シリーズの大ファンで、特に第一作目である『空蝉の宴』を愛読している。
恭一郎と会っている時は、どこか顔色をうかがっており、何やら落ち込んだ様子でよそよそしい。
【鏡 アヤメ】(24歳) 160センチ
幹久の姉。
出版社は寿退社しており、専業主婦。
食を忘れる夢彦と薫に、怒り心頭する日々を送っている。
いつも前向きで、弱音を吐かない芯の強い性格。
【鏡 夢彦】(27歳) 175センチ
小説家とは思えないほどの容姿端麗。
黒髪交じりの白髪で、白人でも珍しい銀色の瞳をしている。
かつて連載していた官能小説『吉原奇譚』は打ち切りとなり、現在は一般向けの大衆小説を執筆している。
ふんわりと落ち着いた雰囲気でありながら、美人台無しになるほど、だらしなく子供っぽい。
幹久とは義兄弟の関係となり、宝条家の分家となっている。
恭一郎とは親友。
実家は千葉で診療所を営んでおり、兄夫婦が継いでいるが、両親も現役。
現在は、軽井沢に居を構えていて、東京を行き来する生活をしている。
本人に自覚はないが『鬼喰らい』であり、執筆によって『鬼』の『瘴気』を払うことが出来る。
『鬼』を認知することは出来ない。
【鏡 薫】(4歳) 110センチ
夢彦とアヤメの息子。
アヤメの両親に東京に住んでほしいと呼び寄せられたが、東京に馴染めず、軽井沢で自然に囲まれて暮らしている。
『鬼喰らい』であり、『鬼』を見ることが出来る。
夢彦と同じく、『鬼』を『無害化』している最中、食を忘れる。
非常にやんちゃで、体当たりともいえる抱擁をしては、周りを転倒させている。
【北上恭一郎】(27歳) 195センチ
元陸軍兵卒。
現在は実家で農業を営んでいる。
小鈴、小梅という妹が二人おり、第一子の長男。
『死鬼喰み』であり、『鬼』を認識でき、触れることが出来る。
自分の『鬼』である『虚』とは、『戯』のはからいで、昔ほど険悪な仲ではなくなっている。
【北上小梅】(12歳) 153センチ
恭一郎の下の妹。
大人しい性格で、学校では男子にからかわれてはオドオドしている。
友達の女子に守られるタイプ。
自家製の梅干しが絶品で、村でも評判。
【虚】
恭一郎の『鬼』。
空蝉の姿をしており、体内にドス黒い体液が半分ほど満ちている。
なんでもかんでも秘密で事を成そうとするところがある。
人型を成すと、身長120センチ程度の小童の姿をしている。
仏僧の袈裟を身にまとっており、左耳に蝉の翅の耳飾りをしている。
身の丈に合わないほど長い錫杖は武器であり、あらゆる『鬼術』を習得しているが、中でも幻術を得意としている。
【白蓮】
幹久の『鬼』で、白蛇の姿をしている。炎の色は青色。
大きさは30センチから3メートルまで変幻自在。
人型を成したときは、幹久の制服に金色の半袈裟と紫の数珠を首から下げている。
顔も幹久と同じで、髪だけが色を抜いたような白髪。
成り代わる寸前まで育っていたが、幹久が立ち直って、今は小康状態。
人型である為『瘴気』は相変わらず強く、幹久の心の傷の深さがうかがえる。
享楽的で乱暴な性格。
嫌いな相手に殺意を抱く、極端な思考を持つ。
気に入った相手に対して、どうやって自分の好意を表現すればいいか分からない。
また、彼なりに理解しようという表れか、相手がドン引くほど目線を合わせてくる。
ただ、相手がどう思うかまで配慮が無い為、相手に対して思った事をそのまま言う。
嫌われると、悪気が無い上に、気に入られたいという希望が打ち砕かれ、泣きそうになる。
【戯】
夢彦の『鬼』で白狐の姿をしている。炎の色は薄い青。
人型を成すことが出来るが、耳と尻尾だけが残っており、狐の面影がある。
髪が地面につくかつかないかくらいに長く、頭には水琴鈴の付いた髪飾りを付けており、動作の度に鈴が鳴る。
平安時代の文官のような装束を着ている。
誰かに構って欲しくて仕方がない。
つれなくされると、本気で凹む。
恭一郎と『虚』の仲裁役。
【くー】
薫の『鬼』で、子供のクジラの姿をしている。
空中を水の中のように泳ぐ。
なお、『くー』という名前は、薫が付けたもの。
くじらのくーちゃんと、凄く単純な命名をされているが、『瘴気』の耐性は強い。




