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■第五夜:かしましいこと(もっとだ)

         ※


 標高二〇〇〇メテルに達するシダラ山は、アラム教最大国家であるオズマドラ帝国の版図に一応は含まれる。


 だが、版図といってもそれはあくまで形式だけのものに過ぎず、広大な砂漠と峻厳な山塊に挟まれ、獰悪な魔物の徘徊するダラシェッド高原にそびえるそこは、伝説、それも地獄や人外魔境の類いに属する場所であり、遊牧民はおろか盗賊さえ近寄らぬ領域であった。


 幾本か存在する回廊を抜ける隊商や貴重な薬草・鉱石を求める山師たちが時おり行き交う他は、人影に出会うこともない一種の空白地帯であったのだ。

 けれども、シダラ山とそこに居を構える土蜘蛛の暗殺教団:シビリ・シュメリははるか昔から、人類世界──特に覇権を争う王国群と関わりがあった。


 時の覇王、そして、その覇権を奪おうとする別の王たちの両方にシビリ・シュメリは手を貸してきたのだ。

 つまり、時の王たちは、同じ組織の暗殺者たちに、それぞれがそれぞれの殺害を依頼してきたのである。


 そして、シビリ・シュメリは戦乱を長引かせ、人類社会を混乱に陥れることで土蜘蛛の勢力拡大、その基盤を得るべく暗躍してきた組織なのだ。

 その棟梁を務めるベッサリオンの一族は、土蜘蛛の氏族のなかでも、その手腕によって名を馳せた一族であった。


 だが、その勢力は一時、最盛期の実に十分の一にまで落ち込んだ。


 精神的、そしてその覇業の実質的な原動力であった荒神:〈イビサス〉を失ったのだ。

 荒神:〈イビサス〉こそはベッサリオンの一族がその血統の源流と崇める存在であり、あまたの龍殺しの武勲のすえに自らの《ちから》で持って神へのきざはしを上り詰めた英雄であった。


 その“神”をベッサリオンの一族から奪った男がいかなる計略を用いたかはわからない。


 ただ、〈イビサス〉に仕えるふたりの姫巫女の協力を得て、ついに〈イビサス〉を封じ込め、その神威を奪うことに成功したのだ。


 結果、ベッサリオンの一族は求心力を失った。


 ふたりの姫巫女は捕らえられ、死よりもなお忌まわしい拷問にかけられた。

 姫巫女姉妹を嬲り尽くすことで、その悲鳴を轟かせることで、神を盗んだ男を捕らえようと、ベッサリオンの棟梁であるカルカサスは考えたのだ。


 だが、姫巫女を篭絡し、それによって神を盗んだ男は──ついに姿を現さなかった。


 姫巫女の姉妹は、終わることのない恥辱の宴のなかで自分たちが男に計られ弄ばれたのだと──信じてしまった。


 だが、正確には、神を盗んだ男にはそのとき姫巫女たちを助けにいけない理由があったのだ。

 奪い取った荒神:〈イビサス〉の《ちから》を、制御し取り込むため、永い眠りを必要としていたのである。


 男が舞い戻ったとき、シダラ山は放棄され、すでに廃虚となっていた。

 姫巫女たちがどうなったのか、男は知ることさえできなかった。


 神を失ったベッサリオンの一族はあるものは流浪者となり、あるものは地下へ逃れ──離散していたのである。

 その一族がふたたびまとまったのは棟梁:カルカサスがある勢力と手を結んだ、その成果に他ならなかった。


 超越者を生み出そうとする者ども──“狂える老博士”たちの一派がそれである。


 棟梁:カルカサスは、シダラ山を甦らせた。


 再建されたシビリ・シュメリは暗殺を生業とするだけではなく、おぞましい縫合・融合実験の末に超越者=神を人造しようという、そして、そのための建材としての《意志》ある者を育て、あるいは拉致する──土蜘蛛の倫理観に照らしてさえ、禁忌に触れる──邪教団に成り果てていたのだ。

 

「でも、たしかに、実験は一定の成果を上げたのです」

 エルマはそこで話を一度、切る。


 イズマたちはすでに山頂部にある門より、霊場:シダラの内側に入り込んでいた。

 門とは言ってもそれは封印された場所であり、ぶ厚い岩盤だけでなく厳重な結界に幾重にも覆われていたが、イズマは「ぜんぜんへいき」と請け負った。

 そして、あっさりと侵入を果たしてしまう。

 もちろん追っ手の側は、そうはいくまい。相当な準備と時間が必要とされるはずだ。

 門を潜り辿り着いた岩棚の上で、イズマとラッテガルトはエルマからシダラ山に関する情報提供を受けていた。


「それにしても、さすがは旦那さまです! あんな高密度結界を難なく突破できるなんて!」

「だって、もともとはいまのボクちんボディ:〈イビサス〉の社でしょ? この岩山。奉ってる神を拒む社なんてあるわけないっしょ?」

「なるほどな」

 思わず感心してしまい、ラッテガルトは仏頂面になった。

 イズマが低能そうな笑顔で、その腕にかじりついたままのエルマが含みのある笑顔で、それぞれ振り向いたからだ。

 なぜこのような思いをせねばならぬのかと、ラッテは思わず自分の右肘を抱いてしまった。

 

「ま、それはそれで。エルマの言ってた、カルカサスと“狂える老博士”どもが得た“一定の成果”ってーのは?」

 イズマが話をうながす。

「人体への……《スピンドル回路》の焼き付け、です」

 返答には、暗い陰があった。


「焼き付け? 《スピンドル回路》の?」

「生ける刺青──というか、ほんとは別種の生物みたいなんですけれど……それを全身に施すことで一時的に、また限定的・疑似的に《スピンドル》エネルギーを運用できるようになったんです」

 イズマが露骨に顔をしかめた。

「それって、熟練者とまではいかないけれど、一般人を《スピンドル能力者》化できるってこと? 凄い、けど……というか凄まじくイヤな感じがするよね。ダイジョブなの、それ?」

「もちろん……イケません」

 回路は十数回の使用で焼き切れます。運が悪いとその崩壊が使用者の肉体をも巻き込んで──障害を残したり、最悪、死が。エルマが言う。


「その技術を確立するために……数百の若者が犠牲になったのです」

 エルマの声には哀惜あいせきがあった。土蜘蛛の社会は、その長寿と種族的な生殖能力の低さから、基本的に少子である。

 数百名という人数は、人類に置き換えれば数千、あるいはそれ以上の損失であるといえた。

 エルマの眉根が寄った。


 長きに渡る拷問じみた陵辱の果てに正気を逸してしまっているところはあるが、一族への、民への憐憫れんびんまでは失われてはいないのだ。

 たしかに、彼女は姫巫女だった。


「一族の復権のためなら、治めるべき民をも犠牲にするとは。ベッサリオンの氏族──おぞましい性だな」


 ぼそり、と嫌悪感もあらわに真騎士の乙女:ラッテガルトはつぶやいた。

 あらゆる判断の基準が「英雄レベル」である彼女たちからすれば、これまでの話は許しがたい冒涜であり、そして同時に土蜘蛛という種族全体への耐えがたい嫌悪感を誘発する話であったのだろう。


「神を、拠り所を失い、信じるものを失った、その民の、わたしたちの気持ちがわかるんですの? ──わかるって言うんですのッ!」


 氏族全体への誹りは、さすがに看過できなかったのだろう。エルマはそのつぶやきを聞き逃さず食ってかかった。

 もちろん、ラッテガルトもやり返す。

 この激突は互いの立場・境遇だけではなく、種族同士の世界観に属している問題である。

 そして、ふたりのキャラ性からも、遠からず必ず起こった諍いなのだ。

 

「神は近づくものであって、あがめるものではない。つねに高みをめざし、己を研ぎ澄ませていれば、そのようなことにはならなかったのではないか?」

「だれしもが《スピンドル能力者》のように生きられるわけがないってわかんないんですのね! あー、そうでしたわね、アナタがた真騎士の女は“膜”を釣り餌に、そういう幻想持ちの人間をたらし込んでは、確率操作をするんでしたわねー」

「それは、貴様らの腐れ神のほうだろうがよ。巫女に純潔を求め、神饌だとかいって弄んでから最後には殺すのだろうが」

「その代償をちゃーんと与えてくださいますわよ? すくなくとも最後まで愛し抜いてくださいます。高望みが行き過ぎて婚期逃した上に、愛を捧げた男に浮気されて逃げられて──そんなんだから、人口増えないんですの、真騎士は」

「ややや、やかましいッ! お前のような洗濯板に言われる筋合いはないッ。この、ド貧乳がッ!」

「ななな、なんですってーッ、こ、ここ、この微妙な曲線が生み出す神秘を理解できないとはッ、微乳とはすなわち美乳、ジャスティスですの! だいたいなんですの、アナタ、背丈は大したことないくせに胸ばかりやたらと膨らませて──ふしだらな身体とはそういうのを言うんですの」

「ふふふ、ふしだらだとー、こんのー、言わせておけばー、そっそれはたしかに、わたしは真騎士としては背も低いし、む、胸は大きいかもしれないが、ふしだらではないぞッ。実際──しょ、処女だしな!」

「あらら、やっぱりコンプレックスでしたのね。ふーん、よく見れば、そのツンケンした顔立ちも、化粧ですの? ほんとはロリ顔ですのねー」

「ななあ、な、なななあッ、誰がロリか! 思い出したぞ、お前こそお前の神に『淫らな匂いがする』とかダメ出しされてたではないか。どこが胸かもわからん幼児体形のクセして、どれだけ不貞を働いたか──その洗濯板に手を当てて思い出してみろッ! 正直に言ってみろッ!! 言えるか? 言えまいッ!!」

「そそそ、それはー、あれは仕方なく、無理矢理っ、わた、わた、わたくしの意志ではなくっ──アナタに、な、な、ながわかるんですの!」

「ふっふーん、やはりそうであったか。ふしだら淫らのエルマメイムであるな。悔しかったら乙女・・になってみろ!(?)」

「あ、あ、アナタだって、もう〈イビサス〉さまの、言わばお手付きなんですからね。組み伏せられて、思い知らされればいいんですわ。どんなに自分が──イケナイ子かって。そのときになって泣いて謝ったって遅いんですから。もー助けたげない。たっぷり味わってもらったらいいんですの」

「ななな、なにおう?!」

「やるんですのーッ?!」


「ストーップ、ストーップ、ストーップッ!!」

 凄まじい罵詈雑言の応酬にさすがのイズマも思わず割り込み制止した。

「冷静に、冷静になろう。ふたりともシリアスに、シリアスにもどろう、な、な。これは本編だから! ね? ね?」


 いささか、神的メタな視点からではあるが、イズマの言うことはもっともである。

 だが、一度生じた女の対立は簡単には解決しない。

 決定的なぶつかりあいを経て、雌雄を決する……おっと、この言い回しもまずいのか。

 

「この女とはやってられませんの」

「イズマッ、貴様への助力は仕方ないが、ソイツはここに捨て置くと約束しろ」


 イズマは頭痛を覚えた。

 おかしい、トラブルを引き起こすのは自分のキャラであるはずなのだが、なにか中間管理職的なポジションに追いやられている気がする。

 説得にイズマは馴れぬシリアス脳を働かせねばならなかった。


「エルマはふしだらなどでは、ないですよ。ねー」

 まず、とりなす。

「──淫らになるのは、もうイズマさまにだけですの」

 褒めてみる。

「ラッテは魅力的ですよー。ボクちんは胸の大小など気にしませんヨー」

「なっ、なにを……いきなり言うのか……貴様はっ。言っておくが、冗談や嘘は……嫌いだぞ、わたしは」

 とりあえず、ふたりの乙女心を慰撫することで、場の鎮静を図る。


 イズマは冷や汗をかきかき、危ない橋を渡る気分を味わっていた。

 いがみあうふたりの女性……妻と不倫相手に挟まれながら、頼りない吊り橋をふらふら渡るヴィジョンが脳裏に飛来した。


 同時にバラバラに転送された仲間、人間の少年騎士:アシュレを思い出していた。


 イズマほどではないが、彼も女難の相持ちで、幼なじみや同僚、さらには敵国の皇女にまで求婚される始末だった。

 うまくやっているかなあ、と思いを馳せた。モテる男同士の親近感ってやつだろうか、これが、とも思った。

 それから夜魔の姫:シオンにごめんなさいを言った。

 これは、あの、その、成り行きなんです、ハイ。そんな感じのしどろもどろで。

 アシュレとシオンのふたりがすでに相思相愛で、わかちがたく結びついていることを、まだイズマは知りもしない。

 安定のイイ性格キャラである。

 

「まず、戦闘的に休息、食事。それと、リソースの補充。そのあと、作戦会議」

 イズマが言い、いがみあうふたりはひとまず矛を収めた。


 いま三人が陣取るのは、かつて巫女のための宿房であった場所だ。

 強い保存の呪いで括られていたおかげで、床には塵ひとつ落ちていない。

 板張りのそこに毛皮を敷き、祈祷用の炎を焚くためのスペースを炉に変えて使う。

 

「んー、さすがに食料までは……備蓄されてないねー」

「もうしわけありませんの。糧食は……切れてしまっていて」

「わたしに持ち合わせがある」


 出てきたのは岩塩、オートミール、ハード・チーズ、かちかちの干し肉、それから乾燥させたアンズとプラムだった。

「さ、遠慮はいらない。三人でわけると足りないだろうが」


 甲冑を脱ぎ、軽装になったラッテガルトがオートミールを摘んで食べはじめた。


「ちょっ、それっそのまま食べるんですの? 料理はしませんの?」

 鳩の餌じゃないんだから、とエルマが笑い転げた。

 女同士のバトル、再燃の兆しだ。

「なっ、失敬な、すっ、するさ、もちろん……これはちょっとした味見で」

「ふーん、どんな料理にするんですの?」

「か、粥、かな?」

「どうやってつくるんですのー?」

「それは、こう、水を入れてこれを入れて……」

「それで?」

「それで……オマエはどうなのだ」

「え?」

「料理だ、料理。わたしは食材を提供したのだ。調理はオマエがやるべきじゃないのか」

「なっなっ、それをいうなら、この宿房はそもそも我ら土蜘蛛の、〈イビサス〉の巫女たちのためのものであり」

「ほんとは、オマエだって料理などできんのだろうが」

「でで、できますわよっ、エレ姉と凶手稼業をしていたときは……下僕に命じて」

「語るに落ちるとはこのことだ。自分ではできんのだろう?」

「オマエだって、ってことは、アナタだってできなんじゃないですの? それを認めているんじゃないですのッ?」

「なっ、ヒトの言葉尻を捕まえて」

「言いがかりなら、そっちが先ですの!」


 食べ物を挟んで言い争いをはじめたふたりの間から、イズマはそっと食料を救い出すと、さっさと調理をはじめてしまう。

 茶を点てるための釜で湯を沸かし、干し肉をふやかし出汁をとり、刻んだ乾燥果物、そこにオートミールをいれて軽く煮、火から離して薄くスライスしたハードチーズ。

 岩塩は最後の最後に味を整える程度。足りなければお好みで。

「コショウがあれば、もう少し締まりのある味わいになるんだろうけどねー」


 言い争うエルマとラッテガルトがそれに気がついたのは、チーズを加えられた粥が良い薫りをたてはじめてからだ。

 明らかに天稟てんぴんの才を感じさせる手つきで黙々と料理を作るイズマの姿に、ふたりの姫は見蕩れてしまった。

 

「あ、あのっ」

 そして同時に声をかけた。

「んー?」

 味見した匙をくわえたまま、イズマはふたりに向き直った。

「もうしわけありませんでした」

「すまなかった」

 エルマとラッテガルトが同時に頭を下げた。


「??? どゆこと?」

「イズマさまが一番、消耗してらっしゃるのに、わたくしときたらっ」

「言い争うばかりで、ほんとうにしなければならないことを見失っていた」


 小さなことに固執して争っていた自分たちの姿、その卑小さを、黙って調理するイズマの姿を見ることでふたりは悟ってしまったらしかった。

 殊勝にも、頭を下げて謝罪するが、当のイズマは目をぱちくりとさせるばかりだ。


「いやあ、ぜんぜん? 言い争う美少女たちって、愛でていたいなー、という感情しか浮かばんのですよ。ボクちん、器、大きいから。でもさーお腹ぺこぺこでさ。さささっ、っと作っちまいましたヨ? けっこううまくできたと思うんだよねー。あ、味見してみる?」

 言いながらイズマはくわえていた匙で粥をすくうと、ふたりに差し出した。

 ご丁寧にふーふーと息を吹きかけ、唇に触れて温度を確かめてから。

 戸惑うラッテガルトにエルマがしおらしく先を譲った。

「おっしゃられたように、食材はたしかに、アナタの提供ですもの」

「う、うむ」

 ラッテガルトはおずおずとそれを口にした。

 子供の頃でさえ、ラッテガルトには母からこうして食事を与えてもらった記憶がない。

 真騎士の乙女に課せられる厳しい躾けは、幼少期にはもう始まっている。


 とろり、と口中でほどけるそれは、粗末な材料にも関わらず美味かった。

 チーズのコクと塩気に、干された肉が広がりを与え、干し果物の酸味と甘味、そして粗く削られた岩塩が味を引き締める。

 ミネラルの苦味がすでに調味料として働くせいだ。


「これ──おいし」

 そう感想したとたん、原因不明の、突発的な愛おしさが襲ってきた。

 イズマへのだ。

 このヘラヘラした男が、たまらなく愛しいような気がする。

 胸の奥が締めつけられるように狭くなる。

 毒でも盛られたのか、と思うような動悸の質だ。

 

「どしたの? だいじょぶ? 冷めないうちに食べちゃおうよ?」

 気がつけば、目の前に杓子をささげ持つイズマがおり、食器を出せと催促していた。


 三十秒かそれくらい、陶然としたままラッテガルトは固まっていた。 

 言われるまま、差し出した食器に注がれた粥をラッテガルトはようやく、という感じで食べ切った。

 胸のおさまらぬ動悸。

 その理由を理解した。

 荒神:〈イビサス〉から受けた呪い=寵愛のせいだ。

 味見の際に使われた匙が媒介した。

 粥に混じる微細なイズマの味──唾液──が鮮烈に感じ取れてしまうのだ。

 飲み下すたびに、背筋に触れられるような感触が走る。

 それなのに止められない。

 文字通り麻薬的な美味しさなのだ。

 正常ではない。

 もはや捕らえられてしまったのだ──エルマの言がリフレインした。


 ふたりの土蜘蛛に悟られぬよう、ラッテガルトは必死に態度を取り繕わねばならなかった。




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