表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の終わってるハズレスキル『名字が田中になる』が、ダンジョン配信で不本意にバズってる。  作者: 閃幽零×祝百万部
第一章 名字が田中になる。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
40/82

22話 人類の命がかかった戦いが、明日はじまる。


 22話 人類の命がかかった戦いが、明日はじまる。


「……なんかよくわからんけど……まあ、なんか、強そうだからいいか……」


 俺が新しく取得した必殺技『閃拳』。

 必殺技の名前を叫ばないといけないのがダルいけど……威力3倍の効果はなかなかのもの。


「異世界軍隊相手に俺が使うことはないだろうけど……日常生活とかで、なんか使えそうだ……今度、猛田をぶん殴るときは、これを使うことにするよ。ちなみに、これ……みんなもやった方がいいんじゃない?」


「我々はみな会得しております」


「あ……そうなんだ」


「ええ、なんせ、『閃拳』と口にするだけなので」


「……だよねぇ……」


 じゃあ、なんで、さっき『さすが』って言った?

 みんなが当たり前にできるなら、さすがの要素はないよね?!


 ……と、そこで、俺はふと、気になったことを聞いてみた。


「もしかして、これも、アリア・ギアス?」


「さすがでございます。まさしくその通り。このダンジョンに所属する者が、正式な必殺技の名前を口にして正式な型で拳を突き出す。その時にのみ、拳に神が宿る……これは、そういうアリア・ギアスでございます」


「ってことは、口を封じられたり、正式な形で正拳突きができなかったら、この威力にはならないのか……なるほど。覚えておくよ……って、こんなことを言うと、なんかフラグみたいだな。どこかで、口ふさがれそう……」


 ★


 夜、鍛錬を終えたところで、最後、明日の作戦を発表する。


 円形の闘技場の中央に、みんなを集めた。

 さっきまでの、汗と熱気が漂う空気が、少しずつ、静かな緊張に変わっていく。


 みんなを前に、俺は淡々と、


「とりあえず、敵の大将は俺が殺す。ロキたちは、中将や少将を全力で殺してくれ」


吾輩わがはいや傾国部隊も決戦に参加できればよかったのですが……」


 アシュラが、少し残念そうに、そうこぼした。


「気にするな、ルールだから仕方ない」


 ロキが、心配そうな顔で、


「やはり、猛田のレベルをあげて肉壁として起用すべきでは?」


「敵は今回だけじゃなく、今後もくるんだよな? だったら、『人気配信者』を殺すわけにはいかない。あいつは生かさず殺さずで、今後も数字を稼いでもらう」


「……承知しました」


 俺は頷きを確認したあと、続けて、ゲムゥシャに向き直った。


「そして、ゲムゥシャ!」


「はっ」


「お前にはできれば、トドメを任せたい! 流れとしては、俺が初手で相手の大将を田中玉で瞬殺し、相手が混乱している間に、ロキ、ジャンヌダルク、ジュリアに擬態しているゲムゥシャの三人で敵をボッコボコ。そして、最後の最後に残った敵を、ゲムゥシャが撃破。フィニッシュとして、俺のスマホに向かって、『我こそは人類の守護者、暁宮ジュリアなり!』とカチドキをあげる。これでオールオッケーだ」


 ちなみに今回用に、新しいスマホを購入し、新しいチャンネルを開設してある。

 俺のチャンネルでなんかやらないよ、バカじゃないんだから。

 あと、宝物庫に眠っていた『ペルソナⅩ(雰囲気や声が変わる仮面)』も使う。

 体のラインを隠すコートも着る。


 これで、俺の正体はバレない。

 あとは、『田中玉を撃ち終わったあと』から配信を開始すればいい。

 できれば、『ジュリアが大将を殺すところ』を撮影したいんだけど、ゲムゥシャじゃレベル5000は倒せないからね。


 一通りの説明を終えて、俺は、みんなを見回した。

 誰もが、静かに、こちらを見つめ返してくる。


「……全人類の命がかかった戦いが、明日はじまる……緊張するなっていう方が無理があるが……どうにか踏ん張って、明日は頑張るよ。絶対に田中玉をあてる。ジュリアと……お前らを守る」


「ぉお……尊き王よ、私たちなど、捨て駒になさってください。大事なのはあなた様の命と勝利でございます」


 ロキが、そう声をあげる。

 周囲の面々も、こくこくと頷いた。


 その光景を見て、少しだけ、胸の奥があたたかくなる。


「……そんなことを言ってくれるのは、俺のことを誤解しているお前らだけだよ。でも、まあ……普通にうれしいよ、そこまで想ってくれて」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
猛田、命拾いしたな。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ