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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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(幕間)68話 水瀬さんかわいそうだね

(幕間)68話 水瀬さんかわいそうだね


夏休みに入る直前の学校では、皆もうすぐ訪れる大型連休に心を躍らせている。


しかし、人間一人ひとりに違いや個性があるという事を考え、みんながみんな同じ気持ちで無いことも理解する必要があるだろう。


そして、みんなが夏休み前だからと浮かれている最中、ここには心穏やかではない人物がいたのだった。


「はぁ~‥‥‥、ほんとになにをやっているのかしらあいつは」


愚痴をこぼしながらドでかいメロンパンを頬張る水瀬。愚痴だけで無く、パンくずまでもボロボロと零している。


「おはよ~水瀬さん」


「あら、おはよう」


女子生徒から話しかけられ、目にも止まらぬ速さでメロンパンをバックに押し込んだ。それに女子生徒は気が付いていない様だ。


女子生徒もまさか学校一のお嬢さまが、朝から人の顔サイズ程のメロンパンをバクバクと食しているなんて思いもしていないだろう。


「水瀬さん大丈夫?、彼氏君の事は残念だけど」


まるで牧野が死人かのように扱う女子生徒が水瀬を励ます。


「そうね、大丈夫よ‥‥‥」


それに対して悲劇のヒロインの様に振る舞う水瀬。


「でもさ、水瀬さんがいるのに朝日奈さんにまで手を出すなんて、許せないよね」


ここでも悪評の牧野圭太。


「‥‥‥ちょっと今はあんまり元気がないの」


うつむきながらそう言う水瀬になにか察したのか、女子生徒は慌てて立ち去ろうとする。


「あ~、そうだよね。じゃあまたね!」


女子生徒が立ち去ったのを確認すると水瀬は顔を上げる。


「あの子‥‥‥中々好き放題言ってくれるじゃない。これじゃまるで私が浮気されて負けたみたいじゃない」


水瀬は恨みを込めた口調でつぶやく。


そして、先ほどの女子生徒から受けたストレスをかき消すようにまたメロンパンにかぶりついた。


◇◇◆◇◇


「水瀬さん、‥‥‥らしいよ」


「え、ほんと?」


水瀬が登校している周りでは生徒たちの噂話が絶えず、好奇の目線に晒されていた。


「朝日奈さんとの二股許してるらしいよ」


「やっばいなそれ」


ここにも根も葉もない噂をしている連中がいた。


「負けたってこと?」


「そうなんじゃない?」


そしてここにも。


「え、つまり水瀬さんが二番目ってこと?」


「この前の事件的にもそうなんじゃない?」


その先にも。


そして水瀬はというと。


「なんで私が負けたってことになるのよ‥‥‥って、このおにぎり美味しいわね」


登校してすぐ美術室に駆け込み食事(ストレス発散)をしていた。そして、登校中に買ったおにぎり三個をあっという間に平らげる。


「ほんとこっちはお陰様で食欲が爆発してるわよ、まったく」


最近は周りの噂話からくるストレスでさらに食欲に拍車が掛かっている水瀬。


「今は体重を測らない方が良さそうね。体重が分からないってことは太ってない事と変わらないから」


そして噂話の根源は現在病院に入院している為、水瀬に話題が集中してしまっている。


「そりゃあんな写真が発表されたら噂も大きくなるわよね‥‥‥」


牧野と悠木の写真は謎の特別賞とやらを受賞し、見事に全校集会で発表された。そして牧野が悠木を庇って重症のけがを負ったという話も一瞬で広がったのだ。


そしてその過程で噂がどんどんと曲解されていき今に至る。


「今度お見舞いに行ったら文句言ってやろうかしら。ん~、それにしてもお見舞いって何か持って行った方がいいかしら」


この後水瀬は、あのリンゴを病室で剥くという結論にたどり着いたのだった。


◇◇◆◇◇


「おーいお前ら、大人しく席に付けよ~。俺昨日残業で疲れてるから勘弁してくれよ~」


水瀬が教室に戻ると、朝のホームルームが始まろうとしていた。


残業で疲れてるなどと言う担任の掛け声を聞いたみんなは大人しく席に着いた。


この言葉が一番効果が高いと職員同士の飲み会で話題になったとかなんとか‥‥‥。


「あ~それとなんだが、牧野は一応夏休み中に退院らしいから。みんなお見舞いとか行ってあげろよ?、俺も昨日行ってきたんだがな、まあ元気そうだったわ」


担任がホームルームの終わりにそう告げた。


皆心の中で、さっき言ってた昨日の残業ってお見舞いの事を指してないよな?、と思ったが口に出すものは居なかった。


そして水瀬は、悠木の方を見た。


悠木はここ最近ずっと静かで、みんなも気を使ってなのかあまり話しかける人もいない。


「‥‥‥」


水瀬はなにか思う様なところがあるのか、しばらく悠木の方を見ていた。

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