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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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64話 俺のストレスの原因発見

64話 俺のストレスの原因発見


どんな兄だろうと、妹から冷たくあしらわれるのは結構つらいものだ。俺がシスコンだとかは関係ないからな。まず俺はシスコンじゃないしな。


「悠ちゃんとは話したの?」


さっき妹から受けたダメージを修復していると、麗奈が悠木の話を振ってきた。


「‥‥‥まだ話してない」


「そうなんだ」


「麗奈は悠木とは話してないのかよ?」


「お兄ちゃんが意識を覚ました日からは一回も連絡取ってないね」


「そうかー‥‥‥」


俺が目を覚ました日、意識が回復したって看護師さんに連絡すると、すぐに俺の検査やら色々あってみんなと話す暇がほとんど無かったのだ。


もうその日は夜だったから悠木と水瀬さんなんかは帰るようにって俺の親が言ったらしい。だから悠木とは意識が戻ってからは、まともに話せていない。


悠木も水瀬さんも泣きながら抱き着いてきたから、それどころじゃ無かったし。


「ところでさ、校外学習どうだったの?」


「普通に楽しかったけどな。死にかけるまでは」


「死にかけるって、その通りだけどさ。もっと楽しい思い出は?」


人生において死にかけた日の事について、楽しかった思い出はって聞かれるとなんか複雑な気分になるけど、悠木と一緒に出掛けるなんて久しぶりだったし、普通に楽しかった。


「えっ、なんていうか悠木が楽しそうにしてて嬉しかったな」


「そうなんだ~」


なんか含みのありそうな言い方だな麗奈のやつ。


「悠ちゃんの水着可愛かったでしょ?」


「‥‥‥そうだな」


確かにあの水着は素晴らしかった。素晴らしいかったのだ。いやもう一度言っておこう、何がとは言わないけど素晴らしい。


「なんかいやらしい顔してたよお兄ちゃん」


「まあ、お前が協力してたんだろ。俺の水着を貸したのも」


「あ~、バレた?」


「お前じゃ無かったら、逆に怖いだろ」


「あと、悠ちゃんの水着も私と買いに行ったんだよ」


「へ~、そうだったの」


なんか結構仲がいいだな二人とも。


「お兄ちゃん、ああいうの好きでしょ?」


「って何言ってんだ!」


その言葉の威力に思わずせき込んでしまった。


こいつなんて恐ろしいことを言ってくれたんだ。将来こいつはとんでもない輩になりそうだ。


「それで、悠ちゃんとはどうだったの?」


「どうだったって、普通に楽しかったけど‥‥‥」


俺が話を続けようとすると、麗奈が呆れたかの如く話を遮ってきた。


「お兄ちゃん、重症だよ‥‥‥」


「なんだよ、急に」


「私は、悠ちゃんはどうだったって聞いたんだよ」


「どうって言われても‥‥‥」


さらに呆れた様子の麗奈。なんでそんな反応されなきゃいけないんだ。妹に呆れられるのも普通に悲しいのがお兄ちゃんというものだから、ちょっと配慮をしてほしい所だ。


「お兄ちゃん‥‥‥、ラブコメの鈍感主人公より鈍感すぎるよ」


「え‥‥‥‥‥‥」


俺はその場でまたもや固まってしまった。この前もルリさんに言われたばかりで心の傷は癒えていなかった。だから最近独り言も多くて、おかしくなっていたのかもしれない。


俺のストレスの原因がついに発見されたのであった。


◇◇◆◇◇


その日の夜勤担当看護師によると、とある病室からまたもや奇妙な唸り声?のようなものが聞こえてきたという。

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