表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

63/65

63話 お兄ちゃん悲しいよ‥‥‥

63話 お兄ちゃん悲しいよ‥‥‥


人間という生き物は新しい物や事柄、環境などに置かれると多少なりともストレスを感じるものだ。そこに個人差はあれど、やはり人類皆そういうものだ、と俺は思う。


つまりそのストレスが無くなった時がそれに適応した証と言えるのだ。そして、その適応のスピードが己の力量、器の大きさというわけだ。


なんと俺はこの入院生活に対して、早々に適応することに成功したのだ。‥‥‥つまり俺は最強という訳だ。


「下らないことばっかり言ってないで、早く退院してよね」


「あ、はい‥‥‥」


最近一人の時間が長くて独り言が多くなっているからか、思ってることを無意識に喋っていたらしい。自分の事ながら恐ろしい。


そして、めっちゃ恥ずかしい奴じゃん‥‥‥。威厳のあるお兄ちゃんとしてやってきた実績が‥‥‥。


「昔からお兄ちゃんに威厳なんて無いからね‥‥‥、こんな元気なら問題なく退院できそうだね」


また心の声が漏れていたらしい。登校するまでに独り言の癖を直しとかないとな。やばい奴だと思われかねない。


「もうやばい奴なんじゃないの?」


「さっきからお前はエスパーか!」


「お兄ちゃんに話しかける前からずっと独り言喋ってたよ。流石に心の声全部出してる訳じゃないんだろうけど、細々となんか喋ってて怖かったもん」


もしかして俺、入院で相当メンタルやられてる?、全然環境に適応できてなかった?


「というか、来るなら連絡しろよ。急に話しかけられてびっくりしちゃったじゃんか」


「もしかして、最近いつもこんな感じなの?」


「えっ‥‥‥違うと思うよ」


「お兄ちゃん‥‥‥完全にやばい奴だよ‥‥‥」


「俺看護師さんの間でなんて呼ばれてるんだろ」


「お兄ちゃん、世の中考えない方が幸せなことも多いんだよ」


最近一人の時間も多いし、暇だから考え事とかしちゃって変な気分になっていた。意外とそういうので変になっちゃうんだな俺って。


考え事ってのは、色々あるんだけど‥‥‥一番はあいつの事だ。正直どうすればいいか分からない。悠木が思い悩んでるんだろうなってのは分かるけど。


「可愛い彼女さんが何回もお見舞いに来てくれてるのに、そんなんでメンタルやられてちゃダメでしょ」


「いやそれとこれとは別だろ。多感な思春期の学生が一人で入院なんてしたら、皆気がおかしくなるんだよ」


麗奈のやつお見舞いに来てるのにさっきから、ダメ出ししかしてこないぞ。俺が意識が戻った時はわんわん泣いてたってのに、もっかい死にかけてやろうか。


‥‥‥やっぱきついからやめとこ。


「悠ちゃんでしょ」


「‥‥‥ち、違うぞ」


「お兄ちゃん、分かりやすいね」


「俺はお兄ちゃんだぞ!?」


「はいはい凄いね~」


適当に流された‥‥‥お兄ちゃん悲しいよ‥‥‥。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ