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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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60話 最強のツーショット?

60話 最強のツーショット?


俺がその写真を見た瞬間に抱いた第一印象は、なんで?、というシンプルなものだった。


シンプルかつ明解な疑問が頭に浮かんだのだ。


そうこのツーショットを見た人間はみな同じ反応をするに違いないだろう。


「いやでもこれ、ツーショットじゃないじゃん」


「そうよね‥‥‥。その反応は正しいわね」


そうこの写真には、水瀬さんしか映っていなかったのだ。おそらく背景は近所のプールであろう場所が映っていた。


制服のスカートを短くした水瀬さんがプールの浅瀬で水と戯れているような構図の写真だった。てかプールに制服で入っちゃだめだろ。


「いや、これで上位を狙えるって佐藤君が言ってて‥‥‥」


「いや色々と突っ込みたい所が多くて、まだ情報を処理しきれてないからね俺」


その写真を見れば見るほど‥‥‥、ってこれ‥‥‥まさか。


「この水瀬さんの後ろにいる男子っぽい奴ってもしかして‥‥‥」


「佐藤君よ」


「なるほど‥‥‥って納得できるか!」


水瀬さんの後方に親指をこちらに向けてグッドマークをしている少年らしき人影があったのだ。よーく注視してみないと分からないくらいの大きさの所にだ。


「これでツーショットってこと?」


「そうなるわね」


「めちゃくちゃじゃん、和彦も、これを許可した学校も」


確かにヴィジュアル最強の水瀬さんをドカドカと前面に押し出せば、それなりにいい写真にはなるだろう。でもこれは和彦も映ってなければいけないはずなのだ‥‥‥映ってるけれども。


しかも、これ言われてみれば確かに映ってるな~ってなるくらいの存在感を和彦が攻めている。水瀬さんの見た目を最大限活用した和彦の作戦勝ちなのだろうか。


「それにしてもあいつ良く考えたな」


「流石に私もこんなの思いつかなかったわ」


「水瀬さん発案だったら、それはまた別の問題が発生するけどね。というかこのプールどうやって制服で入ったの?」


「私がお願いしたら1発で許可してくれたわね。ここの施設が優しくて良かったわ」


それ水瀬さんだからじゃないのかなって言いたくなったけど、心の内に秘めておこう。水瀬さんが社会格差の象徴みたいな人だし。


「しかもね‥‥‥この写真入賞したのよ」


「は?」


開いた口が塞がらないって、ほんとによく出来たことわざだなと改めて思った。ってそんなことはどうでもいい。


「え?、入賞?」


「そう‥‥‥一位だったのよ」


「もうおしまいだ、この世界は‥‥‥」


「なによ、そんなに言うことないでしょう?」


「いやこれは世間に訴えかけるべき事案だね。今の世の中、見た目で物事を判断するのは良くないと思うんだ」


「写真って視覚情報だから仕方ないでしょ。‥‥‥ね?」


水瀬さんの癖に難しい言葉を使ってくるのが気に障るけど、今は触れないよ。


「俺は戦争と、見た目と顔を採用の合否に絡めてくるような企業が一番嫌いなんだよ」


「そうなのね‥‥‥」


水瀬さんが反応に困っているので、これ以上格差社会への嘆きはやめておこう。


「なんか、この写真に負けた事だけは悔しいな。正直写真の順位とかそんな気にしてなかったけど、これに負けるのはなんか違うな」


「まあ良かったじゃない。牧野君と朝日奈さんの写真が一位なんか撮っていたら、私なにをしでかしたか分からなかったから」


「ですよね~‥‥‥」


ものすごく物騒なこと言ってないこの人。俺の点滴に異物とか混入してないよね。看護師さんに早急に確認しなければ。


「まあでも、特別賞っていうのも頂けないわね。しかもベスト青春賞って」


「俺は悪くないよ?、悪いのはこの学校だからね?」


すると水瀬さんは急に笑い出した。なんか怖いじゃん。いきなり、お前の体内には爆弾が埋め込んであるとか言い出さないでよ?


「そんな怖がらないでいいわよ」


笑いながら、そう告げてくれたおかげで、ほっと胸をなでおろした。これで安心‥‥‥。


「入院してる間はね?」


ここまで人の笑顔が怖いと思う瞬間は初めてだった。


以上、真夏の病室でのホラー体験でした。

【まずは、この作品を読んで頂きありがとうございます!】


 「面白かった!」


 「続きを読みたい!」


 「この後どうなるのっ‥‥‥?」


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