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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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47話 水瀬さんピンチです

47話 水瀬さんピンチです


ある日の放課後、珍しく俺は一人で町を歩いていた。最近は水瀬さんと帰らないことの方が珍しいくらいだったからな。


なぜ一人かというと、水瀬さんが今日は放課後に補習があるらしいとの事だ。この前テストで赤点を回避したといっても赤点ギリギリということで補習に呼ばれたらしい。


えっ、補習に呼ばれたら成績が悪いのがバレるだろうって?


だがなんとそんなことにならなかったのだ。流石は我らが誇る水瀬杏葉だ。それはその日の帰る前に行われたホームルームの時まで遡る。


◇◇◆◇◇


「じゃあ今日は前から言ってた赤点と赤点ギリギリの科目があった生徒の補習がある日だから、対象の生徒はちゃんと行くようになー」


そして先生が一応という事で対象の生徒を読み上げていく。しかしこれはまずい流れだな。


クラスのバカ軍団が読み上げられていく中、一人異質な存在である女子生徒の名が読み上げられた。みんなの顔に?マークが浮かび上がっていた。


大丈夫か水瀬さん。


そしてホームルームが終わると、みんなその事が気になって仕方ない様子だった。普段はすぐ帰るような連中も何故か教室に居座り続けていた。


水瀬さんはというと、席から一ミリも動かず不動の構えを取っていた。どうにかこのまま穏便に‥‥‥。


「おい、牧野あれってほんとなのか?」


和彦が近づいて来て俺に聞いて来た。ほんとにこいつは‥‥‥。みんな口には出さなかったというのに和彦が口火を切ってしまった。


どうにかこの事態を収拾しないと、水瀬さんが恐れていたことが現実になってしまう。


「ねえ水瀬さん」


俺は立ち上がった。なんかみんなこっち見てるじゃん、そんな人の事気にしてる暇があったら自分のやる事をやれよお前らは。ここは彼氏(仮)として人肌脱いであげるとしよう。


「今日補習行かなくてもいいんじゃない?、自分から補習を受けますなんてさ」


「えっ‥‥‥」


水瀬さんは思考が止まってしまっているようだ。


「あぁ‥‥‥そうね、でも今日は補習を受けに行くわね。もっと完璧に今のところを覚えたいのよ。だから今日は一人で帰ってて」


俺と水瀬さんの会話を聞いたクラスのみんなの表情が変わっていく。俺はなんとか咄嗟に思いついた嘘でその場を誤魔化すことに成功した。


水瀬さんが自分から補習を受けに行くことにしたという事にすることで、みんなの頭の中で勝手にいい方向に解釈してくれると思ったからだ。


「水瀬さん成績良いのに、補習まで受けに行くなんて真面目だな」


「一瞬水瀬さんが赤点ギリギリだったのかと思ったわ~」


「私も~」


緊迫した雰囲気は、みんなが勝手にいい方向に解釈することで収まった。まぁ、そんなことが出来るのは水瀬さんだけだろう。


俺なんかが今の水瀬さんみたいな立ち回りをしても、赤点ギリギリではないけどあんまり良くは無かったから補習を受けに行く勉強の出来ないガリ勉君と思われるだけだろう。


◇◇◆◇◇


‥‥‥っていう感じだ。俺のナイスプレーに全米が涙すること間違いなしだ。水瀬さんは俺に感謝してもしきれないという訳である。


「やっぱ一人って気が楽だな」


やはり一人でいるのは気が楽だ。でもいつもだったら、あえて一人でいるみたいに言うのはやめてくれる?、どうあがいても一人になるの間違いでしょ?、みたいな事を言ってくる人がいないから少し寂しい気もするな。


やっぱり、水瀬さんと一緒にいるのは嫌いではないな。


「でもいつまで続くんだろ‥‥‥」


今日はなんか独り言が多くて気持ち悪いな、自分の事なんだけども。でもほんと、この関係はいつまで続くんだろうか。


まだ誰にもバレていないから良いけど、バレたら学校中の男子の反感を買う事になってしまう。


「おっ!」


ちょうど駅前のカフェを通っていた時だった。カフェの窓際の席からなにか視線を感じたのだ。


「そっちか‥‥‥」


カフェの方を見てみると、こちらに手を振る女性が一人いた。きっと俺の事ではないだろう。今日の俺はは一人でチルな感じで帰宅していたところなんだ。


気づかなかった振りをしてさっさと‥‥‥。


「はい牧野君そこまでだよ、絶対気が付いてたよね?」


「明里さん‥‥‥」


水瀬さんの事を考えてたら、水瀬さん(姉の方)と遭遇してしまった。にしても、カフェの中から出てきてまで止めるって気合入りすぎだろ。俺今お金あんまり持ってないですって。


「いや、俺じゃないのかなーって」


「はいはい、いいからいいからお姉さんがなんでも奢ってあげるから」


奢ってくれるのか‥‥‥、カツアゲかなって一瞬思ったことは内緒にしておこう。綺麗なお姉さんが話しかけてきた時は美人局を真っ先に疑うようにと父から教えられていたから仕方ない。


そして俺はされるがままにカフェの中に入っていってしまったのであった。

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