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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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45話 虫の居所が無いとは

45話 虫の居所が無いとは


放課後に男女二人で肩を並べて帰宅している。しかも女の子の方はとてつもない美人だ。


傍から見たら素晴らしく青春しているように見えている‥‥‥はずなんだけど。


「いや~今日も一日暑かったね~。ほんと夏って嫌になるよな~」


「えぇ確かにそうね、特に6限目が私的には激熱だったわよ?、なんでかは分からないんだけども」


「へえ~そうなんだね。瞬間的に太陽フレアでも起きたのかな」


さっきの6限目が終わってからずっとこの調子の水瀬さん。俺はもうボケることくらいしかできなくなっていた。


太陽フレアっていうのは太陽の表面で起こる爆発現象の事らしいです。昨日ネットで見ました、ってそんな事解説してる場合じゃないよな。


「水瀬さんごめんってば。ただ運が悪いだけだって。だからそろそろ機嫌を直してくれない?」


「私は最初から機嫌は悪くないわよ。ただ心の居心地が悪いだけよ」


「それを機嫌が悪いって言うんだよ水瀬さん」


「あらそうなのね、知らなかったわ」


こうなった水瀬さんはもう誰にも止められない。流れ出した水が止まらないように、暴れ出した水瀬さんはもう止まらない。


こんな事を言ってる場合じゃないな(二回目)。早く水瀬さんの機嫌を取らないと俺の心が持たないぞ。


そうして俺が黙って考え込んでいると、水瀬さんが笑いながら声を掛けてきた。急に笑いだしたから思わずビクッてしたのは黙っておこう。


「ふふっ、そんな真剣になってどうするのよ。私もそこまで気にしてないわよ、所詮幼馴染だし」


所詮って‥‥‥凄いな。


「前にも言ったでしょ?、朝日奈さんの事はなにも思っていないって」


その割には6限目の時の俺を見る目は凄まじいものだったけどな。あの時は絶対イライラしてたでしょ。和彦が6限中ずっと適当にあしらわれたってホームルーム前に泣きついて来たくらいだ。


和彦があんなの水瀬さんじゃないって言ってたっけ。和彦よ、あれが水瀬杏葉の嘘偽りない姿だ。


なんて言える訳ないから適当にあしらっておいた。あれ、俺も水瀬さんとやってること変わんないじゃん。‥‥‥まあいいか。


「それならいいけどさ。水瀬さんも和彦と仲良くしてやってよ?」


「あぁ佐藤君ね‥‥‥。大丈夫よ」


大丈夫ってなんだろうか。和彦お前やっぱりだめそうだ。


「牧野君、私さっき機嫌悪くないって言ったけど、あれ嘘よ」


「えっ、急に怖いからやめてよ」


「なによその反応。愛しい彼女に向ける反応じゃないわよ?」


「いや、一応フェイクのなんだけどね‥‥‥」


俺が久しぶりに水瀬さんに偽の彼女だよねと突っ込みを入れると、なにか驚いたような表情をした。最近そこらへんをハッキリさせないとなと思っていたから丁度いいタイミングだなと思ったんだけど。


「そんな事分かってるわよ‥‥‥。ノリが悪いわね、フットワーク重いわよ」


何言ってんだこの人は‥‥‥、まぁいつものことなんだけど。


「今のでさらに機嫌が悪くなったわ。虫の居所が無いとはこのことね」


「それを言うなら虫の居所が悪いだよ」


「ほんとそういうとこよ?」


水瀬さんの場合こういうのがボケなのか、本当に間違ったのか分からないのだ。勉強ができないのは知ってるけど、あまりの優等生のオーラに真実を知ってる俺ですら訳が分からなくなる時があるのだ。


本当に面接だけでこの高校に受かったのではないだろうか。


「もう機嫌がすこぶる悪いの。こういう日はたくさん食べないと気が済まないのよ」


「はあ‥‥‥、食べ歩きでもなんでも付き合うよ」


これは放課後食べ歩きからのファミレスコースだな。今日はなんか申し訳ないから付き合うとしよう。俺が悪いみたいになってるのは気に食わないけど。


「そうと決まれば行くわよ。行ってみたいクレープ屋さんがあったの。豚キムチクレープってのがあってね‥‥‥」


というかピチピチの女子高生が豚キムチとは如何なものだろうか。それはもうクレープじゃなくていいのではないか。頭の中で疑問を浮かべながら水瀬さんになんとかついて行く。


でも、こういう時間が意外と楽しいことも黙っておくことにしよう。

【まずは、この作品を読んで頂きありがとうございます!】


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