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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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42話 魔法を使えるようになれた日

42話 魔法を使えるようになれた日


「じゃあ、今日でテストは終わりだけど、出来なかった所とかちゃんと復習しとけよ~」


やっと終わったか‥‥‥。


「やった~!」


「やっと終わったー」


「これで部活に集中できるね」


期末テストの終わりを喜ぶ者、テストの感触が悪かったのか落ち込んでいる者に部活のやる気がマックスになっている奴まで、テストというのは学生にとっての一番重要な行事と言ってもいいのではないだろうか。


そして俺はテストの終了を喜んでいる派の人間だ。なんといっても、水瀬さんの勉強を見るというサービス家庭教師が終わるから嬉しいに決まっているじゃないか。


テストが終わるのが嬉しいというより、水瀬さんの勉強を見なくていいという方が大きい気がしてきている気もする。


「お前ら、こういう時期が一番気が緩んで問題を起こしやすいからな。そしたら俺の仕事が‥‥‥、っとまあそんな感じだからちゃんとやるようにな!」


相変わらず変な教師だな。俺みたいな社会人にはなるなっていう半面教師をしてくれているのだろうか。


でもこんな感じで、たまに真面目に指導とかしてるの見ると仕事って大変だなと思ってしまう。


やっぱり俺はやはり社会人は向いて無さそうだな。今のうちに麗奈にゴマを擦っておかなくちゃ、えっほえっほ‥‥‥。


「今日なんか特にお昼で帰宅だからって羽目外しすぎるなよー。午後からも先生達は普通に仕事なんだからな、せめて大人しくしといてくれよ?」


テスト最終日は全てから解放された上に、お昼で帰れるんだからほんとに最高だ。先生に関しては本当にお疲れ様ですって感じだけど。


「そうだぞ~、牧野もあんまりハメ外すなよ~?」


「ほんと、はめはめ波~ってな」


「おいみんなやめてやれよ~」


このクソガキども。男子高校生はどうしてみんなこうなんだ。なんだはめはめ波って炎上するぞ。そして最後のやつは腹抱えながら言うな、わざと言ってるのは分かってるんだ。


まあ俺も中学のクラスメイトが彼女と帰ったりしてたらめっちゃ馬鹿にしてたんだけどね、あはは。


「はい、牧野をいじるのもそこまで~。お前らほんと牧野が好きだなぁ~」


いや先生注意してよそこは。


「いやそういう訳じゃないです」


「自分も!」


「あ、俺も!」


はぁ、もうほんとに‥‥‥。


これが俗に言うやれやれ系主人公ってやつか。


でも自分がそういう感じになってるかもって考えたら恥ずかしくなってきたな。ここは何か反応しておこう、すかしてるって思われるのもなんか嫌だし。


「も~みんな恥ずかしがるなよ~」


その瞬間教室が一瞬にして静かになった。時間停止魔法ヘブンズタイムの完成だ。


そして俺は自分の机にうずくまった。


◇◇◆◇◇


「‥‥‥流石にあれはないわよ、牧野君。私でも庇い切れないほどの醜態をさらしてくれたわね」


「いや、今日徹夜で勉強したから変なテンションだったんだよ。今の自分なら無敵だっていう感じで。今日なんか魔法まで使えるようになったし」


「牧野くんってたまにおかしくなるわよね。なにか困りごとがあるなら言ってちょうだい?」


てめぇだよって言いそうになったけどやめとこう。口は災いの元ってやつだ。今日は失言をしないように気をつけないと。


「ところで、水瀬さんテストはどうだったの?」


俺が急にテストの話を振った途端に黙り込む水瀬さん。


「‥‥‥問題ないわ」


「今の完全になにかやらした感じだったよね?、俺があんなに教えたのにできなかった教科あったの?」


「‥‥‥たぶん大丈夫よ、‥‥‥たぶんね」


これはなにかまずい教科があったみたいだな。でもあんまり落ち込んでいないってことはそこまで問題ないってことなのだろうけど。


「そんなことより、今度の校外学習のペアってどうなるのかしらね」


「そんなことよりで済ましていいのかな」


「いいのよ、致命傷は避けたから」


テストにおいて致命傷を避けるっていう表現使う人初めて見たよ。


「それでペアはどうなるのかしらね」


私とペア組むわよね?、っていう幻聴が聞こえるくらい圧が凄いな。


まあでも‥‥‥。


「俺も水瀬さんと組みたいな」


「なっ、俺もって私は組んで欲しいなんて‥‥‥」


「じゃあ和彦と組もうかな~」


「組みたくないなんて言ってないでしょ!」


「じゃあ、どうするの?」


顔を赤らめる水瀬さん、いつもやられてばっかしだからいい機会だ。やっぱりいつもの調子に乗った水瀬さんより、こっちの方が可愛いな‥‥‥うん。


なにかに納得したところで、そろそろ水瀬さんを助けてあげるとしよう。流石に可哀そうになってきた。久しぶりに潮らしい水瀬さんが見れたから満足だな。


「じゃあ俺と組もうか水瀬さん」


「‥‥‥仕方ないわね牧野君は。私が組んであげるわ、特別よ?」


「じゃあいいかな~」


「だからそういうつもりで言ったんじゃなくて‥‥‥」


また意地の悪い事を言ってしまったけど、ほんとに面白いなこの人は。水瀬さんといるといつも飽きないな。


そして、その日の帰り道はずっと俺のターン状態だった。


でも次の日、水瀬さんの態度が冷たすぎてめっちゃ謝ったのはまた別の話。

【まずは、この作品を読んで頂きありがとうございます!】


 「面白かった!」


 「続きを読みたい!」


 「この後どうなるのっ‥‥‥?」


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