表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/64

33話 カレーが楽なんじゃ

33話 カレーが楽なんじゃ


悠木を無理やり教室につれて帰ってきた後のホームルーム。今思えば俺だけ帰ってくれば良かったくない?、なんか悠木に悪いことしたな。傍から見ても印象悪かった気がするけど、そういうの一々気にしてたらストレスでやられちゃうから気にしない事にしよう。


「はい、じゃあ特別な連絡事項とかはこのくらいね。あと最後に‥‥‥」


先生の最後の挨拶みたいなこの時間良いよね。あとは帰るだけっていう至福の時間。部活動生はここからが大変なんだろうけど、帰宅部の俺からしたら関係ないからな。後は穏やかに帰れればそれで良しなんだけど‥‥‥。


「今日はうちのクラスに新しい仲間も増えてみんなソワソワする気分は分かるけど、日頃の授業とかはちゃんと受けろよ~。朝日奈もこの学校に来たばかりだから、明日からはみんなもっと朝日奈の事をサポートしてやるんだぞ~」


たまにはまともな事を言うじゃないかこの担任も。というかさっきみたいなのが続いたら流石に辛いぞ。水瀬さんと付き合う振りをやりだした頃よりひどい。そしてなんか俺への視線が凄いな。何ですかみなさん、あまりこっちを向かないでもらっていいですか。はぁ~‥‥‥、またそういう系か。


「牧野~しっかりサポートしてやれよー」


「浮気はするなよ~」


「お前が一番ソワソワしてるんじゃないの~?」


クラスのお調子者達が先生の言葉に続いて騒ぎ出した。あぁ、このノリはいつまで続くのだろうか。


「そうだぞ牧野~浮気はだめだぞー」


この担任ドサクサに紛れて言いやがったな、教育委員会に訴えたら俺の勝ちだぞ。やっぱりこの担任は嫌いだ。


水瀬さんもなんか機嫌悪そうだし、今日ほぼ話すタイミング無かったから、一旦様子を見たい所なんだけど、困ったな‥‥‥。今日は水瀬さんといても色々言われそうだしな。


「はいそこまで、みんなあんまり牧野をいじめるなよ~。じゃあ、気をつけて帰れよー」


お前が言うな!


◇◇◆◇◇


「来ない‥‥‥」


ホームルームが終わり、教室にもいずらいので速攻で教室を出て、水瀬さんといつも待ち合わせする場所で待っているんだけど‥‥‥。ホームルーム終わってもう30分くらい経ってるんだけどな。待てど暮らせど、通りかかるのは俺を茶化してくる男子や女子達ばかりだし。というかもう全校生徒に広まったのか‥‥‥。俺の肩幅は小さくなるばかりだ。


「おっ‥‥‥」


そんな事を考えてると水瀬さんからRINEが届いた。RINEするならもう少し早くして欲しかった。こんな目立つ場所で立ってたらみんなの恰好の的になってしまう。


杏葉【ごめんなさい、今日は用事があるるから先帰ってて】

杏葉【また明日ね】


いやこれもしかして怒ってる?、しかもなんか誤字ってるし。今日みたいな日じゃなかったら、ああそうなんだ~で終わる所だけど、変に勘ぐってしまうな。流石に今日みたいな事があって怒らない水瀬さんではないだろうし。


牧野【あー分かった】

牧野【じゃあ先帰っとくね】


なんにせよ無難な返事をしておこう。とりあえず明日話してみるか‥‥‥。


「おっ、こんなところで何してんだよ主人公」


「主人公ってなんだよ。お前こそ早く練習いけよ」


野生の和彦が現れた。たくさん汗をかいてて臭そうだ。あっ、なんかごめん心の中でも言いすぎだったな。


「見て分かんないのかよ、ラントレ中だよ」


「走ってばっかりじゃバスケは上手くならないぞ」


「そんなこと言われなくても分かってるわ。今日は体育館使えない日なんだよ」


続々と走り抜ける男子バスケ部の皆さん。やっぱ臭そうだわごめん。その後ろには女子バスケ部の姿もあった。こっちはいい匂いそうだ。


「悠木もいるのか」


「いや朝日奈さんは今日は来てなかったぞ」


「そうなの?、あいつの事だからすぐにでも行きそうなもんだけどな」


「忙しいんじゃないか?、転校してきたばっかりだし」


あっ、そういや悠木は放課後用事があるとかなんとか言ってたな。すっかり忘れていた。転校初日だしやる事でもあるんだろうな。


「って、お前とこんな話してる場合じゃないんだよ俺は」


「話しかけてきたのお前じゃん。てか主人公ってなんだよ」


「なんかお前にぴったりじゃん、あんな可愛い子二人もなんて」


だから二人とも彼女とかじゃないんだって。俺だって出来る事なら‥‥‥、考えるだけ無駄か。所詮偽りの関係なんだしな。


「じゃあな牧野。妬まれて殺されるなよ」


なんて物騒な事言うんだあいつは。まぁ、今日のところは帰るか。早く家に帰って夜ご飯を作らないといけない。そろそろまたカレー作るか、カレー楽だし。少し別の料理を挟んだから麗奈も許してくれるだろ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ