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学校1の美少女の秘密を覗いてしまった結果、「墓場まで持って行け」と脅され、なぜか付き合う振りをすることになりました。  作者: 北川コーリング


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28話 続・見知らぬ天井

28話 続・見知らぬ天井


意識が鮮明になり、体を動かせる感覚もある。なんか体がだるい感じはするけど。俺は自分の体に帰ってきた。異世界転生できなかったのは残念だったけども。


そして、目を開けるとそこは、見知らぬ天井だった。


これしつこいよね、分かるよ。そんなにみんなして言わないでくれ。


「牧野君?」


「おぉ、水瀬さんじゃん‥‥‥。今日も可愛いね」


「何言ってるのよ‥‥‥、心配したんだからね」


少し泣き目になっている、俺の為にそこまで思ってくれるなんて。さっきの夢の中でも水瀬さんの声が聞こえた気がしたのは、近くに居てくれたからかな。


「お兄ちゃん‥‥‥」


「麗奈、いろいろしてくれたんだろ?、ありがとな」


俺は今ベットに横になっているけれど、多分病院の病室なんだろう。それにしても、こういうイベントって学校の保健室で目を覚ますのがテンプレなのに、それ通り越して病院て。俺主人公すぎん?


両親は今出張でいないから、家族は麗奈しかいない。つまり麗奈がいろいろと手続きとかしてくれたんだろう。本当に出来た妹だ。


「本当に心配かけすぎよ、お兄ちゃんは」


「ごめんな」


強がってはいるけど、麗奈も今にも泣きだしそうな顔をしていた。麗奈は本当に可愛いな。嫁には出せません、こんな子を。


「俺って結構やばかったの?」


「救急者で運ばれたって聞いてびっくりしたわよ、校門から救急車が入って来てたから、誰だろうって思ってたら、まさかの牧野君だったから」


「そうだったのか、全然覚えてないや」


この感じって結構重症だったのか?、救急車で運ばれたらしいし。でも、そんなに体に違和感はないんだけど。


「俺ってどんくらい入院なの?」


「あ、お兄ちゃんは明日には退院できるだろうって~」


「えっ、そんなに軽い症状だったの?」


明日には退院できるのかよ。めっちゃ軽い奴じゃんそれ。てっきり俺めっちゃ重症の死にかけくらいかと思ってたのに。なんかさっきの夢の中での事が恥ずかしく感じてくるじゃん。


「病院の先生がお兄ちゃんは軽い脳震盪と自分の血が大量に出てて驚いたんじゃないかって」


「あ、そうだったのね‥‥‥」


自分の血を見たショックで倒れるっってダサすぎない?


「その割に、二人とも心配してくれてたんだな」


「それはお兄ちゃんが倒れたっていうから心配で‥‥‥」


可愛い‥‥‥。


「牧野君は心配をかけすぎよ。ほんとに‥‥‥」


「ありがとね、水瀬さん」


「あなたにボールをぶつけた子が必死に謝ってたから、私が慈悲をかけておいたわ。許さないけど‥‥‥」


「まあ、わざとじゃないだろうからさ。許してあげなよ」


許さないって怖いな‥‥‥。ん?、てか許してあげなよって俺が言うのおかしくない?


「明日は土曜でもともと休みだから、今日はゆっくり休んでね、牧野君」


なんて優しいんだ、今日の水瀬さんは。こんなことなら毎日デッドボールを喰らうまである‥‥‥流石にそれは無理だな。


「あ、牧野さん起きられたんですね」


さっき麗奈が連絡してたから、病院の先生が来た。おっ、一緒に来た看護師の人美人だな‥‥‥。


「じゃ、ちょっと診察しますね~」


◇◇◆◇◇


先生の軽めの診察も終わり、俺たちも一息ついた時だった。


「じゃあ、私帰るわね‥‥‥あっ」


急に恥ずかしそうにする水瀬さん。なんでかって‥‥‥、それは彼女のお腹がなってしまったからだ。漫画みたいなお腹のなり方に俺は少し笑ってしまった。


「これは、その‥‥‥、心配でご飯食べれてなくて‥‥‥」


なんて尊い理由だったんだ。俺の為にそんなに‥‥‥、でも普通にいつも通り大食い出来てても、それはそれで思うところはあるけど。


「また退院したら、ご飯食べ行こうよ。明後日にでも」


「そうね‥‥‥、楽しみにしとくわ」


俺は純粋にこの日だけは水瀬さんの食欲が可愛いと思えた瞬間だった。可愛いというより嬉しいだな。


「じゃあね、牧野君」


「水瀬さんも、夜ご飯はたくさん食べてね」


「そんなこと言われなくても分かってるわよ‥‥‥」


今日は水瀬さんが反撃してこなくて面白いな。少し寂しいけど、いつもだったらここで妬み口が飛んでくるしな。


「お兄ちゃん、私杏葉さん送ってくるよ。大人しくしといてよね~」


「任せてくれ、大人しくしとくのは得意だから。水瀬さんをしっかり送っていってくれよ」


二人が病室を出て行った。病室が一気に静かになる。


「和彦に安否確認のRINEでも送っとくか」


牧野【俺は生き伸びたぞ】


これでよし、流石にあいつは心配してるだろう。‥‥‥流石に心配してるよな?


「牧野さ~ん、夜ご飯持ってきましたよ~」


おっと、さっきの看護師さんだ。やっぱこの人美人だ‥‥‥。水瀬さんとはタイプの違う美人だな。しかも、かなりの物をお持ちのようだ。


「あっ、ありがとうございます」


「彼女さん、凄い美人ですね」


「いや~、ありがたいです」


「美人局ですか?」


「いや、違いますって!」


◇◇◆◇◇


「なんか変な人だったな‥‥‥」


あの人に聞かれるままに、すべてを話してしまった。絶対だれにも言わないって言われてゴリ押されてしまった‥‥‥。まさか、水瀬さんとの偽カップルの事まで漏らしてしまうなんて。まぁ、全然赤の他人だろうから大丈夫だろうけど。


「それにしても、可愛かったな‥‥‥」


ご飯を食べ終わり、さっきの事を後悔していると、和彦から返信が帰って来ていた。


和彦【それは良かった。まじ心配してたんだぞ】

和彦【ちゃんと安静にしてろよ?」


心配かけてごめんな和彦。ちゃんと心配してくれてたようだ。ちょっと感動だな、あの和彦がこんな真面目な文章を送ってくるなんて。


そして、またもう一件来たので確認すると。


和彦【ちなみにエロい看護師はいたか?】


和彦‥‥‥、さっきの感動を返してくれ。


まぁ、仕方ない。返信しといてやるか。そう、仕方なくだ。


牧野【めっちゃ美人いたぞ】

牧野【しかもめっちゃ巨乳】


和彦【まじかよ?】

‥‥‥

‥‥


この日のRINEの内容はこれ以上はお見せできないので割愛させて頂く。

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