変装させられた
「おもっっっっっきり盗撮じゃねぇか!!!」
昨日ギルドを出た後、駅前のショピングモールへ向かおうとしている所がテレビに映っていた。
「だって、丁度ギルドの防犯カメラに映ってたんだもん」
「まさか、みかんがこの映像を!?」
「防犯カメラを出してきたのはギルだよ…」
モゾモゾしているが、今ばかりは可愛いと思えない。
「不幸中の幸いか、あの後冒険者装備を買いに行った時、
キス魔店長に髪型を変えられたんだった
今や別人に見えるから変装は必要ないんじゃないかな?」
「うーん。雰囲気は変わってるけど、念には念を入れた方がいいかも」
考えてみたが、みかんがここまで言うのだ。
よほど、変装は必要なのだろう。
「わかった簡単に変装していくよ」
「丁度ここに、優に似合うと思って買っておいた服があるよ♪」
やはり。みかんが着せたいだけかもしれない。
「その変装は、みかんの趣味じゃないよね?」
「もちろん優の身を案じてだよぉ?」
ここで上目遣いは反則だ。
何、、、俺まで照れてるんだろう。相手は女!私も女!
「わかった」
結局折れてしまう形で変装をする事になった。
沢山あったアイテムの中から、一番マシな物を選んだ。
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「アハハハハハ!似合う〜!」
「本当か?」
やはり変装の必要はなかった気がするが、
みかんが制服に着替えてから来ると言うので、先にギルドへ向かうことにした。
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ガヤガヤ・・・カヤガヤ・・・
ギルドの前は人だかりが出来ている。
「救世主様ぁどこぉ?」
「テレビのヤツ先に動画撮ってやろうぜ!」
明らかにカメラマンっぽい人。
ギルドメンバーらしき人。
この中をかいくぐって、ギルドに入らなければ…
胃が痛くなりそうだ。