やっぱり男の子の身体はおかしい
「何してるの?早く行こう!」
「どこに?」
「アハハ!お風呂に決まってるじゃん♪
二人で入った方が早いでしょ?」
「でも俺一応男だから 身体も見られなくないし」
「中身は女の子でしょ?」
何故かネックレスも話かけてきた
「僕も一緒にお風呂入りたい」
「まさか裸が見たいのか?」
「違うよ、勘違いしないで?
僕はお風呂が好きなんだ 性別はないよ
長く装備されていなかったから、久しぶりにお風呂に入りたいんだ」
「装備にも好みがあるんだなぁ」
「僕はこれでもレア装備だからね
中には感情があるの装備もあるんだよ」
ギルにも感情があるんだ。
もう驚く事はない。
「みかんが先に入ってきてよ」
「もう、つべこべ言わずにいくよ!」
みかんはそう言うと、優の手を引いてお風呂場に向かってしまった。
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ガチャ
・・・勢いに押されて入ってしまった。
「んぐっ」
身体がアツイ。
妙にみかんが可愛く見える。
「どうしたの?」
「なんでもないよ」
特に、うなじや、胸の辺りが、、、!?
良くみると、みかんはタオルを巻いていない!
「早く入りなよ」
チャポン
「なぁにちぢこまってるの?」
「そんな事ないよ」
私は女。私は女。私は女。私は女。
心の中で唱え続けた。
「僕は魔法の杖」
「ネックレスでしょーが!」
「やっぱりなんか変だよ」
「みかんは俺の身体みて何も感じないの?」
「んー。男の子だなぁとは思うけど、
優も好きでその身体になったんじゃないんでしょ?」
「そうだよ」
「なら、私と一緒かなって思うし、親近感が沸いてるのかも」
ピタッ
みかんが触れた。
クーーーーなんか手が柔らかい!
「あの、なんかのぼせちゃったから先にあがるね」
みかんが俺の腰に巻いたタオルに、チラッと視線を送っている気がした。
「わかった」
みかんはそのままそそくさとお風呂から出て行った。
「ふぅ。緊張した~」
みかんが視線を送っていた場所に自分も目をやってみたが、一瞬時が止まったような感覚になる。
「………………………………ギャーーーーーー!!!!」
優は思わず大声を出した。
股間のタオルがやたらと上に膨らんでいる。
「まさか、そんな!?」
「僕に木の魔力をこめるとリラックス効果があるよ」
「木の魔力ってどうやって込めるの?ってかもっと早く教えて!!」
もうみかんにあわせる顔がない。
優が落胆したと共に、タオルの下も落胆した。
そういえば、ネックレスとの会話が途中だったなぁ。
「今更だけど、なんで俺の事呼んでいたの?」
「時の魔力は持っている人が珍しいから、
君がショッピングモールに入ってきた時すぐにわかったよ」
「そんなに珍しいんだ」
「うん あまり知られていないけど、実は空の魔力を持っている人間よりも少ないんだ
僕は木の魔力を有したアクセサリーと勘違いされてあそこで売られていた」
「そうだったんだ」
「あと、僕はネックレスじゃなくて魔法の杖だよ」
「魔法の剣じゃなくて杖なの?」
「基本は杖として使用するけど、僕は剣としても使えるよ!
切れ味は持ち主次第かなぁ~
ちなみに、さっきの君の股間よりも大きくなれるよ」
この杖、痛い話を悪気なくついてくる。