ネックレスが喋った?
「ずっと呼んでるよ」
「え?」
「やっと僕の声を聞いてくれた」
「誰?」
「首元にいるよ」
「もしかして…ネックレス?」
「僕はこれでも魔法の杖だよ」
「何独り言 言ってるの?」
「みかんには聞こえないの?」
「僕の声は時属性の魔力を持っている人間で、
僕を装備している人にしか聞こえないよ
君も直接、頭の中で返事をしてみて?」
「時の魔力?」
「君弱いけど、時の魔力持ってるでしょ?」
「そう言えばレベル5だった様な」
「今は僕と君が会話が出来る事は秘密にしておいて」
「なんで?」
「悪い人間に狙われるからだよ」
「わかった」
「なにか聞こえるの?」
「俺の勘違いみたいだ
ネックレスが勝手に反応して音楽を奏でているみたい」
「なーんだ。今時の魔力アクセサリーかぁ」
「魔力アクセサリーなんてあるんだね
さすが異世界だ~!」
なんとか誤魔化せたようだ。
「みかんにお願いがあるんだけど、
このネックレス以外の装備品や薬の効果を
脳内ネットワークで調べてくれないかな?」
「説明聞かなかったの?」
「キス魔から逃げるのに必死だったんだ」
「装備の効果は、量産品以外なら見た目とは関係なくて、
中古品なら特に種類が多いから、特定できないかも
ショップの人より、何人かの鑑定士に見て貰った方が確実だと思う」
「なんで1人じゃだめなの?」
「装備と同じ属性を持ってる人じゃないと、属性効果は鑑定できないからだよ」
「そうなんだ…
機会があれば鑑定してみるよ!」
「優のお小遣いで買えるレベルなら、
そんなにレアな装備じゃないだろうけどね アハハ♪
薬の効果ならパッケージで調べられるかもしれないから
今度調べてみるよ~」
「お願いします」
「じゃぁ疲れたし俺はもう寝るよ」
「待って!明日からの冒険者ライフに備えてちゃーんとお風呂入ろ?
取材もあるんだよ」
「わかった」
優はお風呂場へ向かっていると、何故かみかんもついてくる。