人の視線が痛い
ザワザワッ、、、
帰路についたはいいが、やたらと見られている気がする。
やっぱりネットに変な記事が出たからかな?
コソコソ、、、
「あの人、コスプレしてる?」
「でも、なんか似合ってる。イケメンじゃない?」
「コスプレじゃない!」
優は思わず叫んでしまった。
優の声が聞こえたのか噂をしていた人達は静まりかえった。
目線が気になると思ったら冒険者のコスプレだと思われてたのか?
帰って早く鏡を確認したい。髪型も気になる。
ようやく家にたどり着いた。
ガチャッ
「ただいまー」
シーーーン・・・
遅いなぁ。まだ、みかんは帰ってないようだ。
とにかくお風呂場へ直行して、鏡を確認してみる。
「誰ーーー!?!?」
ちゃっかり髪色はキス魔お兄さんと同じになっている!
「ほっぺにキスマークがついてる!
くそっ、キス魔オカマ野郎!!」
優は急いで口紅を落とす。
あれ?心なしか、目の色も少し違う。
「目の色は装備の影響か?」
店長さん曰く、今回購入した装備は全て魔力をこめると何か反応するらしい…
装備によると、属性で反応するものやしない物があるとか…
1番気になっていたネックレスが少し光っている。
ネットの記事やら、オカマ野郎のキスとか、色々あって装備の話は真面目に聞いてなかったなぁ。
またセクハラされると思うと明日行くのもなんか嫌だし、
帰ったらみかんに調べてもらうとするか。
ガチャッ
「ただいまー」
「おかえり!遅かったね」
丁度良いタイミングでみかんが帰ってきた。
「キャーーーーーーー!誰ーーー!!」
ボコッ!!
思いっきり殴られた。
・・・・・が、全く痛くない!!装備のお陰か?
「俺だよ。優だよ〜」
「優!?」
みかんは、まじまじとこちらを見ている。
「言われて見れば、優だね」
優は今日、装備屋すみちゃんで買い物をした事。
その他ネット記事の事などギルドを出てからの事を全てみかんに話した。
「ギャハハハハハハハ!
オカマお兄さんにキスされた?
髪型も勝手に変えらちゃった?」
「笑い事じゃないよ、本当に大変だったんだから!」
「しかも俺が和歌山の救世主ってネットで記事になって
後日取材って書かれてたんだよ?
救世主はみかんじゃん!」
「そ、、そうなんだ?」
明らかにみかんの様子がおかしい。
「みかん、何か知ってるな?」
「丁度全国ギルド協会から問い合わせがあって、
いいPRになるかなぁって、思ってね?
も、もちろん!ギルが言い出したんだよ?」
「ふーん。ギルが言い出したのかぁ
次ギルドに行った時、聞いて見ないとねぇ?」
「…ごめんなさい!言い出したのは私です」
やっぱりか。
「理由はあるんだよ?
今度ギルドで説明するけど、冒険者には冒険者ポイントって言うのがあって
ポイントを沢山ゲットしないと、人気の冒険者になれないから、
知名度を上げるのも仕事の一つなんだよ!」
「へーえ。
次からは相談してね」
「うん!この通り」
必死で謝るそぶりをしている。
「ところで、そのネックレス光ってない?」
「そうだ!みかんに調べて貰おうと思ってたんだ
不思議だけど、このネックレス俺を呼んでる気がしたんだ」
「まっさか〜!」
「そんな訳ないよね?」
ピカァ〜
「え?更に光ってない?」