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色と色
放課後。沈黙の洋室に、ふたりの気配がただよっていた。
「パオくん。。あの。。。よろしくね? 私、よく分かってないんだけど。。」
兎月さんは目をそらしながら言った。
当然こんな事を勝手に決められて、なおさら俺とパートナーなんて嫌がってるに違いない
「無理しなくていい。俺も、この仕組みに納得してるわけじゃないからな。いつも通りの関係で大丈夫だ」
きなこ棒でも食べて落ち着くか。。
ん?
机の中に何かある・・・
またしても異様なコースターが置かれていた。
《燃えるウサギ》――白い兎が火に包まれ、燃やされながらも笑っているような歪な絵。
そのコースターからは喜びを表す黄色のモヤがにじみ出ていた
黄色のモヤだと・・?
誰かが、これを“嬉々として”描いた。誰かが“楽しんで”誰かを壊そうとしている。
「どうしたのパオくん?なにかあったの?」
「ん?いやなんでもない!きなこ棒を切らしてしまっていたようだ。ハハッ俺としたことが・・」
八木先生は一体俺になにをさせたいんだ
そして、なぜ月兎さんにここまで・・・・・