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ミエタトコロデ  作者: 姫だるま
7/14

1本の木の下で

洋室についた


「先生、お待たせしました。何を手伝えばいいでしょうか」


「パオくーんこっちこっち。奥の給湯室にきて」


給湯室へ向かう


八木先生が1本指を口に当て、静かにこっちにこいと手招きをする。


給湯室の窓の方へ誘われ、外を見るように指示される。


そこの窓からは校舎裏が見え、人気のなく暗い道に1本の木が立っていた


気づけば先生は私の耳元に近づいており、そっと囁く



「木の下をよーく見てごらん」








!!!






そこでは女生徒と女生徒が唇を重ねていた。


目の前に広がっている光景を理解出来ずにただ立ち尽くしていた。


「ほら見て、あんなに一生懸命にキスしてる。エッチだねぇエッチだよねぇ。もう10分はああやってるのよ♡」


「せ、先生は止めなくていいのですか?こ、これは正常な関係では。。」


「え?なんで?女の子と女の子が恋をしたらダメなの?私はいいと思うけどなぁ。ほらあの子、相手の首をペロペロ舐めてるわ、あんなに一生懸命に」


「あああ最高っゾクゾクするわ。先生まで興奮してきちゃう」





「すみません!!私には理解しかねます!失礼します!」


声が裏返った。足が勝手に後ずさる。





「いいこと教えてあげる。」


??あの優しい声のままだった。なのに、背筋が凍る。





「お茶会部の部員は総勢12名。あなたを入れてね。部員全員が誰かとあんな風に恋をし合ってるの。」



!! 理解が追いつかない。いや、理解したくなかった。

何を言っている。そんなの、聞いたこともない。




「私はそんな恋をする子たちをまとめて見守ってるの♡あんなに美しい光景が毎日毎日、学校のどこかで行われてるの」


声は甘やかで楽しげだった。なのに、どこか狂っている。




「ただし、ここからが本題。」


「私はその中で最高に気に入った子を。食べてめちゃくちゃにするの。その恋人の前でね。」



時間が止まった気がした。吐き気が込み上げてくる。

この人は何を言っているんだ?!いつもの八木先生ではない。それに言ってることもめちゃくちゃだ。

ただ八木先生からはとてつもないモヤが掛かっている。




色はオレンジ。オレンジ色のモヤが広がって圧力すら感じている。それは外で密着し合う2人に向かって流れていた。



「絶対許せない。私を置いてあんなに愛し合うなんて。めちゃくちゃにしてやる。めちゃくちゃにしてやるわ。」




言葉が出ない・・・・





「あなたの家にコースターが届いたわよね。あれは1つのラブレターみたいなもの。私をあのデザインの様にして欲しいって言う懇願なのよ。」


頭が真っ白になる。あれを、欲望で? 自分が手にしたものが、誰かの狂気の告白だったと知った。

















「そう、あなたのパートナーを教えてあげようか?」
























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