臭いと匂い
次の日。
なんだか昨日は寝つきが悪かったな
原因は2つのコースターであることは明白だった。
あまりに奇妙で暴力的なデザイン。
そして何故俺のポストへ?!
あの時すぐに外へ出たが人影はなかった。
「うぃっすパオ!今日も変わらず人から好かれなそうな顔してんな!特に今日はひどいぞ」
「なくる。すまないが貴様の相手をしてる余裕がないんだ。もう少し声と、その目障りなテンションを抑えてくれ」
「いつもより切れ味ある指摘だなぁー。本当に何かあったのか?」
「いや、別になくるに関係あることでは無い。私自身の問題だ。性格には私自身ではないのだが。まぁ気にしないでくれ」
「。。。わかった!!便秘だ!お前便秘なんだろ!出せ出せー。そんな不純物なんか溜め込んでないで出してスッキリしようぜ!」
「ふむぅ。逆にそのテンションでいてくれ。おかげでお前を殴り飛ばせそうだ」
「えええ。俺なりの励ましなのに。まぁ今日も1日頑張ろうや。行こうぜ」
なくるの鬱陶しい性格が、ある意味昨日の事を忘れさせてくれそうだ。本当に気遣ってくれてるのかもしれない。あまりに下品ではあるが。
学校に着き席に座る。
相変わらず洋室のからは黒いモヤが出続けている。
他のものは時間経過で薄くなったり消えたりするのだが、黒いモヤだけは変わることなく漂い続けていた。
昼休み。私は購買で買ったパンをいつも中庭のベンチで食べている。もちろん、なくるも一緒だ。
「あ、そういえばさぁ聞いた?3階のトイレの異臭騒ぎ。」
「否、知らんな」
「なんかさぁ、女子トイレが水浸しになってたんだって。それでめちゃくちゃ臭くてちょっとしたパニックになったらしいよ。下水でも溢れたのかなー。」
「なくる。やめてくれ。カレーパンの味がメキメキ落ちていってる」
「でさぁ、愛しの豹塚先輩が今日は休んでるらしいんだけど、昨日の夜遅くに学校に出入りしたところをみた先輩がいるんだよ。」
「うむむ!?豹塚部長が?」
「パオくーん!」
八木先生だ。今日もテンション高いな。なくるも八木先生も関わる人は暑苦しい。
「ちょっと手伝ってくれるー?!洋室まできてー!」
「承知しました」
「すまん、なくる。ちょっといってくる」
「あ!八木先生に豹塚先輩が休んだ理由聞いておいてくれよ。心配だよよお」
「知らん。あとカレーパン代よこせ。非常に不愉快な味わいになってしまったからな。」