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名称未定  作者: Kanotami
3/3

第二話 波乱

久しぶりに更新。

なんか変な方向に行っている気がしますがそこは見逃してくださいw

それと誤字、脱字があったらどんどんコメントに記載してください。

「はぁ・・・」

ふとため息をついてしまう。

仕方がない。

他人には知られてはいけない秘密がバレてしまったのだ。

でも、どうして私のバックの中身にコスプレ雑誌が入っているのだろうか・・・?


う~ん・・・。


考えても埒が明かないしもういいか。

知られたものは仕方がない諦めよう。

そして私の平穏な日常も、もうあきらめよう・・・。

どうせこのことはすぐに広まり、またいじられいじめの対象となることは間違いない。

それに絶対に変な人につけられる。


これは決定事項。


朝だって女性専用車に乗ったのに痴漢に合うというわけが分からない現象に合うぐらいだし、これがコスプレならなおさら・・・ね。

あ~、もうどうしてあの時取材了承しちゃったんだろう・・・。

しかも、表紙だし・・・。

意味が分からない・・・。


***


-二か月ほど前のこと、親の知り合いが写真撮影のモデルを探しているとのことで誰かいないかと探していたところ、どうやって知ったかわからないが私の存在を知ったらしい・・・。

それでうちの親に頼み込んで、私にその話が来て撮影料もそれなりに多かったので承諾することにした。

元はと言えばそれが間違えだったんだろう。


実際に撮影には両親も面白半分でついてきて撮影することになったが、撮影する衣装を見たとたん

「うん?」

と一瞬止まってしまった。

というのも、その衣装は某有名なアニメ作品のメインキャラクターのコスプレ衣装で普通のモデル撮影ではないということに気が付いたからだ。

そのことは両親は知っていたらしく、しかも母親の方が大好きな作品なので子供に着せるのが楽しかったのだろう・・・。

今思えばだからあの時親が激押ししたのだろう。もしかしたら報酬も親が少しマシ加えていそうだし・・・。

しかし、そのことは報酬を除いて私には関係が無い。

加えて面倒なことになるから関係したくない。

だが、今からこの状況で断るのも両親があれなのと、もう承諾してしまったので後戻りができない状態になってしまっていた。


まぁ、表紙ってこともあって(出版されるまで知らなかった)カッコいい写真からかわいい写真まで色々と親がニヤニヤ(特に母親)しながら撮影されていた。


まぁ私本人も見ていてそれなりに好きな作品だったということもあり、途中から意外と乗り気で撮影した。

それで、実際にかなりいい写真が撮れたらしくカメラマンさんが本来ならもらえない写真をデータごと渡してくれてその時はそれだけで意外と満足をしていた。


だが、それから一か月。

発売されるとのことで出版社に行き原本を親と一緒に見たら・・・。


私は何も言葉が出なかった・・・。

(母親はかなり喜んでいた)


なぜなら、書店に並ぶと私だとバレる可能性が大だからだ・・・。

いくら何でも表紙はマズい、マズ過ぎる・・・。

そしてこの先待っているのは負の連鎖で私の運命はまた殺伐とした生活になってしまう・・・。


***


とまぁこんなことがあって予想通り殺伐とした人生が待っていた。

「あ~、もうやだ」

どうしてこんなことになるのかな。

もう後悔しかない。

あれだ、ちょっと大げさかもしれないけど「飴あげるから家来ない?」という誘拐犯の手口と同じだ。

もう、授業なんか集中できない。

でも、平均評定上げたいし集中しなくては。


しなくては、しなくては、しなくては・・・。


うん、できない。

もう五時間目終わったら一回寝よう・・・。

そしたら、きっと気分もすっきりするはず。


そう思っているとちょうどチャイムの鳴る音が学校に響いた。


よし!寝よう!!


「次は体育だから遅れないように早くいけよー」

そういう担任の声が聞こえた。


・・・不幸だ。


もうほんと今日は不幸・・・。

それに放課後生徒会室に来てって何の用事なんだろう・・・。

ここまで来たらもう最悪な運命しか見えない。

どうせまた告白とかそういった感じのものなんだろう。

それだったら嫌だな・・・。

また女子たちに恨まれる。もう半分諦めている部分はあるけれどだからといってほいほい飛び込んでいくやつはいない。しかもあの朝のざわつき様、あれはもう駄目なざわつきだった。

あのざわつきは過去中学生の時いじめられた時のようなざわつきを思い出す。

でも、あの時とは何か違っていた気がするんだよな・・・。

まぁそこはもう考えても答えは出ないし、放課後会ってみて確かめるか。


そういえば、高校に入ってから告白されたことってあったっけ・・・?

その前に、人生で告白されたことってあったっけ・・・?

あったような気もするが、どこにも「告白された」と言えるほどの直接的な告白はなかったような・・・。

大体中学では、好意抱いていそうだなと思うやつはたくさんいたけど、ほかの女子軍団に巻き取られる程度で告白などしてくるやつはいなかった・・・。

それに高校入ってからも基本先生以外会話した記憶がないぞ・・・。

ということは、これがもしかして初めて受ける告白・・・?

まぁ、そうとは決まったわけではないけれどなんか地味に緊張してきた・・・。

でも、それを考えると私って相当自信過剰・・・。

モテると思っていたのは自分の空想で実際のところは全くモテることはなくどちらかと言えばブサイクなのかな・・・。

あ・・・。また自分が嫌になってきた・・・。

もういい、この後目一杯運動して今日のそして日頃のストレスをきれいに発散してやろう。

と、今何時だっけ?


十四時五十五分・・・。


やばい。普通にヤバい。授業開始まであと五分。ちょっと色々と考えすぎた。部屋には気が付けば誰もいないし完全にやらかした。とりあえず着替えは終わっているからダッシュで行けば何とか間に合うはず・・・。

あー、ほんと今日はついていない。


それはいつもか。


***


放課後。


よーし。気分もスッキリしたことだし帰るか。

・・・?

何か忘れているような気もするがまあいいだろう。

そういえば、図書館で借りていた本の返却日今日までだっけ。

丁度今日は勉強に集中できなかったし図書館で少し勉強して帰ろうかな。


とそう思ったらやっぱり来やがった。

まぁ予想はしていたけれど。

実はちょっと女子のこそこそ話を体育の途中でちょっと小耳にはさんでしまった。

あまり聞く方でもないし逆に聞きたいとも思わない私が今日はちょっと興味深そうな話をしているのを聞いてしまったので耳を立ててしまった。

こういうことをしていると私はやっぱりあの嫌いな女子なんだなって思ってしまう・・・。

まぁ、今回はそこは置いておくとして、話の内容はあの生徒会長だ。名前は…なんだっけ。まぁそこはそこまで重要ではないので省くが、あの生徒会長実際かなりヤバいらしい。たとえて言うなら、かなりのゴミくず?

仕事も勉強も改革もかなりすごいしやることはやっているが、基本的には全生徒から嫌われているらしい・・・。

生徒会長をやっているのも生徒たちの押し付けであろう。先生からの信頼も厚いしその年は生徒会長をやりたいという人も誰もいなかったらしいし。完全に押し付けられる役回り。

しかも女子の中では、「女性の敵」などと呼ばれていてそんな人が生徒会長をやっていいものなのだろうかと疑いを持つ。

まぁやることをやっていればいいのだろうがそんな人が生徒会長かと思うし、しかも今日の放課後その人に呼び出しを受けてしかも今目の前にいるのだ。

生徒会室で待つっていったのに来ている時点で常人ではない。

もうどうしてやろう。こいつ初めはアニメ喋れる先輩になれそうと思った時もあったが今ではどうしようもないゴミくず。

喋りかけた時点でももう葬りたいと思ってしまいそうだ。


「蒼華さん、今から生徒会室に来てくれますね」


そういってゴミくずが話しかけてくる。

あー、嫌だ絶対に嫌だ。

ここまで不評の人に話しかけられている時点で嫌なのに、生徒会室に行くなんて絶対にありえない。

どうしてやろうものか。このまま何も聞かなかったふりをして帰ってやるのが一番だろう。


「コスプレ。一応これバイトだよね?うちらの学校はバイト禁止名の知っているよね?」


そういいながらどこから用意したかわからない私が表紙のコスプレ雑誌を取り出す。

まじでこいつをここから、この生命体をこの次元から消してやりたくなってきた。が従わないと私が死んでしまうので素直に従うことにした。


「喜んで生徒会室に行かせていただきます・・・」


そういってにこっとしている生徒会長が結構腹立つのは私だけだろうか?

と、私は一体誰に問いかけているのだろうか・・・。

もう、嫌になって気がおかしくなりそう・・・。

もうこうなったら仕方がない。もうどうにでもなれ。


「それじゃあ一緒に生徒会室まで行こうか」

「そうですね。」


こいつと二人一緒に生徒会室に行くのか。明日学校来た時憐みの目線で見られそう・・・。

まぁ憐みだったらまだ殺伐としてないからいいか。


「ごめんね、本当はこんな強引な手は使いたくはなかったんだけど、どうも君は人を避ける癖があるみたいだったから。致し方なくつかわせてもらった」

「そうなんですね。でも私にあまり近づかないでくださいね」

「てっ君、さすがに十メートルは離れ過ぎだと思うよ。いくら警戒されることやったからってそれはあまりにも離れすぎだよ・・・」


そういって会長が涙目で落ち込む。

まぁ仕方がないだろうあれだけ噂になっていれば当然。


「もしかして、例のうわさ聞いちゃった?生徒会長がろくでなしとかゴミくずとか」


・・・正解です。というかなんでそれを認知したうえで人と接触を試みているんだ?よくわからない。私なら認知しているぐらいならもう一人孤独で過ごしている方が幸せなのに。

もしかして、こういうのを変人っていうのか?そうだきっとそうに違いない。じゃなければ生徒会長なんてやっているはずがない。


「そうですよ。ほかの女子が噂しているのをこっそりと聞きました。あまりこういったうわさは好きではないのですが、さすがにクラス全員が噂していたら気になるでしょう」

「だよね・・・。さすがに自分でもここまでになるとは思っても見ていなかったよ。俺の経験不足、というか噂の力を見くびっていたのが原因。まぁ詳しい話をこの先話す機会もあるだろうし。それに、ね。行ったらきっとわかるよ」


そういわれて何かふと心に刺さるものというか何か違和感をかき消すような気がした。


「とそうこうしているうちに着いたね。ようこそ生徒会へ」


そう言いながら扉を開け中へと案内をする。そして入った途端・・・。


「あ~、会長が女の子連れてきた。行けないんだ~。あまりにもかわいいからって持ち帰りなんてしたらあとでお母さんに連絡しちゃうよ」


少し髪の毛が茶色がかったポニーテールの目が少し紅色でまるで太陽みたいに明るい絶世の美女が会長に近づき声を真っ先にかけたのだ。

あれ、なんか噂と違う。

しかも中よさげだし。会長って女の敵じゃなかったの?なんでこんな美人が会長に声をかけるの?もう何が何だかよくわからない・・・。


「いやいや、お前うちの親の電話番号知らないだろ」

「そっちじゃないよ。うちの私の親に言うんだよ。そして親同士のネタにして悪評を立てて会長をこれ以上ないくらい落ち込ませたところを私が助けてやろうという寸法」

「もうそれ言っている時点で計画破綻しているけど・・・。しかもこれ以上悪評たったらカバーできんから冗談でもそういうのはやめてくれw」


そういって会長が苦笑いをしながらポニーテールの美少女に応答する。


「ごめんね。この変人に脅されたんだよね。もうほんとうちの会長はこんなかわいい子を雑誌で脅してまで入れようとするなんてほんとありえない!やっぱりこんな脅し方をするくらいなら会長に任せるのではなく、この私が教室まで行って普通に誘えばよかったよ」

「それはどうもすみませんでしたね。だけどこの仕事押し付けたのは椿だよね。『あんな美人に教室で話しかけるなんて無理』って言って結局俺になったよね?」

「それはそれ、これはこれ。そんな細かいことは気にしない。そういえばまだ私名前行っていなかったよね?私の名前は『椿』『霧生椿』よろしくね。で、知っているかもしれないけどこのゴミ、じゃなくて会長が『村野 小滝』一応仕事とか勉強とかはピカイチ。それ以外の人間関係は・・・。まぁご察しの通り」

「ご察しの通りって、まぁご察しの通りって言っちゃえばそうなんだけど。まぁいいか。でようやく本題に入るけど、

『君に生徒会に入ってほしい』」


「は?」


あ、声に出ていた。これはまずい。普通にまずい。私の汚い部分が露呈してしまった。まぁ実際私は会話するとヤバいぐらいひどい人間になると以前から知っていたから、あんなに人とかかわるのが嫌だったのだが・・・。

まぁ他にもいじめとかで人間腐りきったともいえる。まぁ腐ってしまったものはもう仕方ないしもう言ってしまったことは取り返しがつかない。もうあきらめてこのまま腐っている性格で押し通してこの場から立ち去ろう。それにここまで腐りきっている人に今後声をかけるとは到底思えないし。よしそれで行こう。それがいい。


「すみませんが、それは絶対にありえないですね。腐りきっている私がこの生徒会に入るとか、この学校が滅びますよ。では」


周辺にとてつもない緊張感が走る。

これは流石見やりすぎた。もう少し穏便に済ませられたのではないか。もうこれはいじめられる雰囲気にしかなっていない・・・。これは平穏な日常をもう遅れない。


「やっぱりね。第一印象とは裏腹に凄いこと言いだしますわね」


そう言いながら、会長と椿さんの後ろに座ってパソコンを使って何かやっていた人がこちらに向かって凄い威圧で声を放ってきた。このまま無視して帰ってしまいたい。かといって振り向かなかったら何かヤバい気がしそうだし・・・。


「それじゃあ、あなたの言う通り滅ぼしてやりましょう。この写真を学校の掲示板や下駄箱、教室や裏庭まで」


こいついじめのセンスあるんじゃないか?しかもこの感じガチでやりかねないほどの威圧を放っている・・・。これ謝って済むのかな・・・。もう手遅れな気がする・・・。あ~、もう学校辞めてやろうか・・・。


「冗談ですよ。冗談。今のあなたのためにそこまでの労力を使うのは無駄です。ただの空虚、無でしかないです」


そういわれて、少しホッとする。ほんとにガチでやられたら私生きていける自信がない・・・。


「少しは反省しましたか」

「はい」

「思わず声に出てしまったのは致し方ないです。この会長がゴミなだけなので。ただ、その過ちを修正せず突っ走ってしまうのはあなたの悪いところですよ。あなたの過去調べさせていただきました。どうやらあなたは過去色々と大変な目にあって来たそうですね。そのせいで今のようなあなたが形成された。ですけれど、それが何ですか?今これから生きていくあなたに何の関係がありますか?あの頃の生徒はこの学校に在籍していますか?違いますよね。あなたは努力してあの学校では到底入ることは叶わないこの学校に入ったんですよ。自ら環境を変え、あの過去から逃れたのでしょ?意地を張って人とコミュニケーションをとらないなんてやめなさい。それにあなたのような有能な人材を生徒会として埋もれさせておくわけにはいきません。ですので、生徒会に入るのは決定事項です。分かりましたね?」


そう淡々と、調査結果と生徒会任命証を私に突き付けて話しかけてくる後ろ髪をかんざしで止めた金髪美少女。メガネをかけておりその奥からはうっすら青い瞳が光っているように見える。その前にこの人自体が光を放っているような気がする・・・。単純に後ろに窓があってそこから指す光がちょうど当たって光っているのだけれど、本当に自分で発光しているぐらい光っているように見えるのはなぜだろうか・・・?

なんかもうこの人には逆らっては天罰が来るような気がする。それにせっかく希望を付け加えてくれたのだ。これはもう乗るしかない。ただし生徒会は絶対にやりたくない。仕事を間違えてとりあえず入ってすぐ抜けるとしよう・・・。


「分かりました。生徒会に入ります・・・」


それを言ったとたんの緊張が一気に和んだ。この時私は修羅場を作るのがとても得意なんだとつくづくと実感した・・・。







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