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名称未定  作者: Kanotami
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序章 始まり

生きるってなんだろう。

死ぬってなんだろう。


ある人が言った。

「人間は皆が支え合って生きているんだよ」

でも実際は差別や迫害が横行している。

実際に、職場や学校、道端にまで迫害されている人は見かける。

どうしてみんなは人を比べ他者より、劣ったり秀でたりする人を区別、いや差別するのだろうか。

それを見て実際に親身に考えたことはあるだろうか。


正解はほとんどの人が「無い」だ。


当たり前だ。学校の授業でもやったりするが、所詮その場限りの考えだ。

人はほんの1、2時間もあればそんなこと忘れてしまう。

ただ、覚えているとしたら「人を差別しちゃだめですよ。」と言われたのぐらいだ。

これは、よく聞く。

テレビでも、新聞でもインターネットでも、どんなメディアでも言われることだ。

だが、なぜ人は差別を生み出したのか。

これは歴史、生態系が教えてくれる。

簡単なことだ。

強いものが勝ち子孫を残し繁栄していく。

これはどんな社会でも同じことだ。

人は差別し生き抜くために劣等者を作り出す。

そうしていかないと、生物は生きてい行くことができないからだ。

ここで矛盾が発生する。

人間は劣等者を生み出していかなければ生きていくことはできない。

だが、人は皆劣等者を作ってはならない、平等に扱わなければならないという。

矛盾だ。


話をここで戻すが、「人は皆が支え合って生きているんだよ」と言っている人がいる。

この言葉に私は裏があると思った。

「人は皆不平等で、誰かが支えていかなければ他の誰かが生きていけない」

ということに訳せるだろう。

要するに「階層社会で下の私達が働いているからこそ俺たちは潤って暮らせているんだから頑張って働いてね」ということだろう。

酷い言い方だが、これを小学生に教えているのだ。

これを別の視点で捉えてみよう。

階層社会なら、上に行けば行くほどどうなるだろう。

この答えは考える間もなく楽になるだ。

なら人は楽に走りたくなる。楽になるために努力をする。その例が差別であっても。


だから人間は差別をし劣等者を作り出す。

しかし、こんなことを続けて何か意味はあるだろうか。

別に社会主義を応援したいわけではない。

だが、こんなことを続けて人間は生きる意味などあるのだろうか。

・・・もちろん答えなどない。答えなんて人それぞれだ。

じゃあ「死ぬ意味」を考えてみよう。


人間は必ず死ぬ。もちろんキリンだって、象だってカエルだって植物であっても生物だったらいつかは死ぬことになる。

これは生物の規則だ。変えることができない規則。

じゃあ、逆に死ぬのを分かっていて劣等者をわざわざ作り出してまで生きる価値などあるのだろうか?

これも、正解はない。人それぞれが違う意見を持つが、唯一違う点がある。

大半の人が一度は『死』を口ずさみ他者に関して思うことだ。

小学生の時のいじめなんかが分かりやすい例であろう。

ある女子が、別の女子を嫌がって「死ね」を言ってよく先生に怒られるのを見る。

男子にも同じ現象がよく見られる。


じゃあなぜ人は「死ね」と一度は思うのか。

どうしてか。


きっと劣等者を作りたい、ということよりも一度人や動物を殺したい。という気持ちが表れているのかもしれない。

人間は進化の前は狩猟生活を送っていたという。

私は、その名残であるのかもしれないと考えている。というか、そう考えるしかないのだ。


私が私であるために。


さて、そろそろ話をまとめよう。

一番最初の生きるというのは何か、死ぬということは何か。

私はこう思う。

生きるということは、劣等者や自分より身分が低かったり、障害を持った人をしいたげ続けることだと思う。

逆に死ぬとは、その強弱のものから解放され無に帰すということであると考えている。だが、ひとつ付け加えたい。死んでもその関係は本人だけが無に帰すのであって、生きている人たちはその人たちが死ぬまで無に帰すことができないということだ。


だから私は今仕方なく生きているのだ。仕方なく。


4月27日土曜日 午後11時56分 柊 蒼華( Soka Hiiragi )


・・・


「さて、そろそろ寝ますか。いいストレス発散できたことだし」

蒼華はペンをペン立てに置き、右腕をピンと伸ばし、左手を頭の後ろで肘を掴みながら背を伸ばす。

その時に、まだ乾ききっていなかった黒く腰ぐらいある髪の毛に気が付く。

「そういえば、お風呂入ってちゃんと乾かしていなかったっけ。平日の癖が抜けないな・・・。休日ぐらいは綺麗にしておきたいんだけど。まぁいいか、だれも見てやくれないし。」

『ブー。ブー』

バイブレーションとともに携帯に通知が来たことを教えてくれる。その通知には「当選メール」と書かれていた。それがしかも10通連続して表示されていた。携帯を投げようか一瞬迷ったが、普通に開封せずに全件破棄をした。

「もう、こうゆうのやめて欲しいな。誰が何のために送るんだか・・・」

ついでに、SNSの通知も見てみる。

通知「0」件

「はぁ・・・。とりあえず今日はもう寝よう」

そう言いながら、乾ききっていない髪をドライヤーで乾かし布団に入った。









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