フリューゲル達との別れ
翌日、俺達は旅に出るため、買い物を済ませたあとシャーロットの所へと戻った。
「そうですか。旅を再開するのですね」
「ああ。世話になった」
「いえいえ、大したおもてなしも出来ず・・・」
「あれだけ騒げたんだ。十分だよ」
「・・・ありがとうございます」
短い間だったが、とても居心地のいい所だった。人の優しさに触れ、温かさを感じさせてもらった。それだけで十分だろう。
「俺達は予定通り第三大陸に向かう。何かあれば連絡してくれ。状況によっては飛んでくる」
文字どおりな!
「ありがとうございます。こちらも件の魔物の情報等集めておきますね」
「頼む」
今のところ倒した魔物は二体。あの女神が言うには後三体残っている。
強さがオリジンと同等とあって、放置したら大量の人死にが出るだろう。
被害が出る前に片付けておきたい。
それに、あの欠片も気になるしな。
原初神の力の欠片。
二つ持っているが、二つ目の時は一つ目のときのようにイメージが送られてくることはなかった。
おそらく、件の魔物一体につき一つ欠片を持っていると思われるので、捨てずに集めておこう。
原初神の力で地球に帰れる可能性もある。
「さて、そろそろお暇するとしよう」
「里の入り口までお送ります」
里の入り口まで来た俺達は、里総出で見送られることになった。
「ありがとなー!」
「またいつでも来てねー!」
「歓迎するぞ!!」
「おじちゃん! また冒険の話聞かせてねー!」
などなど、色々な人から声をかけられた。
「道中お気を付けて」
「ああ」
「ばいばいシャーロットさん! 里の皆さんも!」
「お元気で」
『また肉食いに来るぞ』
『色々な果物ありがとうございました!』
最後に一言ずつ述べた後、里を後にした。
彼らは俺達が見えなくなるまで手を振って見送ってくれる。
それに答えるように手を振ったあと、森を抜けるために歩く。
竜山脈とは逆の方向へと進んで行き、森全体を見渡せる丘までやって来た。
振り返ると、最初に見た瘴気に沈んでいた森。今では太陽の光を反射し、キラキラと輝く本来のフリューゲルの森へと戻っていた。
その光景はとても美しく、死んでしまったクリフォトも相まって幻想的な風景となっている。
迷わずスクショ。
「戻ったね」
「ああ」
「スクショ撮った?」
「もちろん。抜かりはない。綺麗に撮れたぞ」
「にしし! 後で見せてねー!」
「りょーかい」
嬉しそうに笑う彼女に返事をする。
撮り終わったあと、次の目的地へと向けて歩みを進める。
「第三大陸に行くのにどのルート通るの?」
「水の都ルーセント経由だ」
「迷わずそのルートを選ぶとは流石スクショ厨だね!」
『肉はあるのか?』
からかうように言うカプリス。
街の名を聞いて直ぐ様肉と聞いてくるギルター。食い意地はりすぎだろ。
「肉もあると思うが、あそこは漁業中心の都だ。魚ばかりだぞ」
『ふむ。まぁ魚でもいいか』
妥協するのな。
『少しは食欲抑えたらどうです?』
『食べるのは私の娯楽なのだ』
『・・・わからなくもない私がいることに少々腹が立ちますね。私の場合お酒ですが』
「それで毎回潰れられると困るんだが」
『どうぞお仕置きしてください!』
思わぬ方向に飛んだので無視することした。
「私は旅が娯楽ですね」
「記憶があるだろう?」
「皆さんと旅することに意味があるのですよ」
「なるほど」
徒歩移動とかソロでしかしなかったからな。
確かにこう複数人で旅をするのは新鮮だ。
「うちはマスターといれればそれでよし!」
「はいはい」
「流すなー!」
そんな賑やかな旅仲間達と共に、第三大陸への旅。と言う名の絶景巡りが始まった。
ゲームでは行けなかったところにも行ってみよう。急ぎの旅ではあるが、癒しも必要だ。
水の都までの道程には、水に因んだ色々な絶景ポイントが存在する。
楽しみでしかたがない。
「絶景見てぇ」
ピコン
caprice:もはや旅の趣旨が違うの草www
noah:だから草に(ry
お読み頂きありがとうございます!
これにてフリューゲルの森編終了です。




