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死神さんののんびり異世界散歩  作者: 水無うるふ
フリューゲルの森編
72/95

竜山脈②

 倒せども倒せどもやってくるワイバーン。

 見た感じ何かを取り戻そうと躍起になってるご様子。

 中腹よりも下辺りにいるので、レベルは1000後半か。そのレベル帯である依頼だとワイバーンの卵の納品依頼かな?

 それならば納得はできる。

 卵の納品依頼は、どの魔物のでもこんな感じになるしな。

 いつまでもカプリスだけに任せるのもアレなので、俺もフリーフォール。

 現在の装備は冒険初心者御用達の安価装備ため、浮いたりは出来ないからほんのちょっぴり怖いが、まぁゲーム時代ではあの高さから落ちても4分の1しか減らなかったし大丈夫だべ。

 落下の途中で一匹ひっ捕まえ、地面に着地すると共に叩きつける。


「ふおっ!?」


 ゲーム時代同様にHPが4分の1だけ減った。まぁ、それは予想通りだからいいのだが・・・。


「そうだった・・・っ! 今は#俺自身__・__#の身体だもんな・・・っ! ひぃぃ・・・」


 高いところから降りたとき特有のジーンとするアレに襲われております。いてぇ・・・。

 足をぷらぷらして痛みをごまかしつつ、アイテムボックスから拳大の石ころを取り出してワイバーンに投げる。俺のステータスによる投石により、ワイバーンの頭はパーンッと弾け真っ赤な花を咲かせて墜落していく。どんどんどんどん投げて殺していく。


「おい。あの岩の向こうまで走れ」

「っ・・・!」


 彼らも彼らで対応しているので返事はなかったが、声は届いていたらしく素直に指示にしたがってくれた。

 俺が指した岩の向こうまで行けば、このワイバーンの縄張り外に出るので安全なのだ。

 彼らを援護しつつ、ワイバーンを落とす。

 ようやく岩の向こうまでたどり着いてくれたので、あとはこの残党どもを殺すだけだ。

 魔術でも使ってやろうかと魔力を練りだしたところで、上空に熱を感じたので上を見ると、フィズが口を光らせてこちらを向いていた。


「マジかっ!?」

「にゃっ!?」


 俺は瞬時にカプリスを回収して、彼らがいる岩の方へ離脱。

 直後、ワイバーン達が居たところに熱線が突き刺さった。こちらまで届く熱波からして、相当な熱量のようだ。


「うへぇ、眩しくてなんも見えない」



ピコン

caprice:目があああwww目があああああwwwwww



 いや、目ぇやられてないだろが。

 時間にしてたった十秒だったが、光が収まったその場所は大穴を空けて、淵がどろどろに溶けていた。


『ご無事ですか?』


 バサバサと翼をはためかせながら降りてきたフィズ。


「お前は俺を殺す気か」

『ひっ・・・。い、いえ、主の手助けをしようと・・・』


 殺気混じりに怒ると、ゾクゾクっと身体を震わせたフィズ。

 まぁ、確かに魔術でも使おうか考えてたから良いんだけどさ。


「俺が気が付かなかったらどうすんだよ」

『主なら気づくと信じておりましたので』

「まったく・・・」

「あ、あの・・・」

「ん?」


 あー、そう言えば冒険者を助けたんだったな。


「助かりました。ありがとうございます」


 と、言うのは魔術師の女性冒険者。

 その隣にはモンクであろう動きやすい恰好をした女性冒険者が一緒に頭を下げていた。

 彼女らの後ろには剣士の男性冒険者と狩人(ハンター)の男性冒険者が立っていた。


「いや、気にするな。同業者に目の前で死なれたら後味悪いしな」

「そうそう」


 俺の言葉に同意するように頷くカプリス。


「こっから先は平気か?」

「はい。ここまで戻れたので後は大丈夫です」

「本当にありがとうございました! ほら、二人も!」


 モンクの女性に言われて渋々と頭を下げる二人。

 尻にしかれてるのかねぇ。


「いいさ。気を付けてな」

「「はい!」」


 いい返事だ。

 多少攻撃を食らってたから心配したが、これなら大丈夫そうだな。


「・・・すまない。貴方たちはどこに向かってるんだ?」

「おい」


 フィズの背に乗りかかった所で男性冒険者に問いかけられた。

 俺はフィズに乗り、彼らの方を向いてニヤリと笑い上を指さして言う。


「頂上だ」

「「「「へ?」」」」

「じゃあな」


 間抜けな表情の四人に手を挙げて挨拶し、飛び去る。


「間抜けな表情でしたね」


 と、リーリス。


「頂上なんてまともな冒険者は行こうともしないからな。理解が追い付かなかったんだろうよ」

「まあ、レベル7000の化け物がいるもんね。うちも一人じゃ行きたくないもん」

「俺もあまり行く気は起きないな。あいつうまくないし」

「あ、損得の問題なんだね」

「当たり前だろう。あそこ行く理由があるなら景色見るためだけだ」

「いやあ、マスターはもうカンストしてるからどこ行ってもうま味ないでしょ」

「そんなことないぞ? レアドロなんかは高く売れるからな」


 金はあればあるほどいいからな。


「出来れば私の方も育成して欲しかったのですけどね」

「いや、サブでレベル6593って相当だからな?」

「相当どころか頭おかしいよ?」


 正常です。


「まあ、オリジンヒューマンと混ざってレベルは8900まで上がりましたけどね」

「うわお、負けるところだった!」

「お前いくつだっけ?」

「9005だよー。9000代からホントに上がらないんだもん」

「オリジン狩りすればすぐだったけどな」


 俺がそう言った直後オリジンの一人と二匹がぴくっと反応した。

 まあ、一匹は若干違う反応だったけど。


「そんなレベリングの仕方するのはマスターだけだって」

「強武器も出てかなり美味しいんだけどなぁ」

「いや、そういう問題じゃないでしょ」

「そもそも、俺はレイドとか皆でやる戦闘が苦手だったからな。やってもパーティーまでだ。好き勝手やれるし」


 レイドだと自由に動き回れないから苦手なんだよな。

 あれって少しでも動き乱すと怒られるんだろ? そんなめんどくさいんだったら一人でやるわ。

 【全能者】のおかげで攻撃から回復支援まで自己完結できるしな。


『そろそろ着くぞ』

「了解」


 ギルターに言われ下を覗く。

 白い雪に覆われた山頂。

 急ではないが決して緩やかではない山肌。

 日に照らされてキラキラと輝くその景色はとても美しかった。


お読みいただきありがとうございます!


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