呼ばれた理由
週末ダラダラしてたら終わってました。
すまぬ
新たな変態を仲間に加えた俺達は祭壇があると思われる部屋へと入った。
中は神聖の森のと全く同じ作りで、やはりと言うかなんと言うか本が置いてある。
またあのイライラを我慢しなければならないのかと思うと、読む前に燃やしたくなる衝動に駆られるが、なんとか抑えて本を手に取る。
「なにそれ?」
「俺達プレイヤーが呼ばれた理由が乗ってる本」
かっこ乗っているとは言っていないかっことじ。
「へぇー。この本に理由がねぇー」
『この本からは何やら神聖な気配を感じますね』
まぁ仮にも神が残した物だからな。
神聖な気配があってもなんら不思議でもない。
「読むぞー」
そう言って本を開く。
が、開いたとたん本からバルスに匹敵する眩い光が溢れだす。
演出にしてはかなり派手だなーと、フラッシュすら効かない目で本を見つめる。まぁ、光りすぎて見えないんだけど。
ピコン
caprice:目ぇがwww目がああああああああwwwwww
うん、やると思った。
ふと後ろの二匹が心配で振り向くと、ギルはお座りして、器用に前足で目隠しをしていた。
変態の方はなんか対抗して光輝いていたので無視する。
なんで対抗した。
暫くすると光が止み、周りが見えるようになった。
「んじゃこら?」
本からは一筋の光が糸のように伸びており、その先には光の玉が繋がっていた。
【あ、あー。聞こえますかー?】
そして脳内に響く女性の声。
こいつ接脳内に・・・!
なんてネタが浮かんだが、ここはファンタジーなのであり得るなーと納得。
他の奴等も聞こえているのか驚いた顔をしている。
ピコン
caprice:こいつ直接脳内に・・・!wwwwww
もう、そのネタはやったぞ。
「聞こえるぞ」
【よーし! 無事に繋がったみたいですね! さすが私っ!】
お、こいつもやべぇ奴だ。
まぁ前々からわかってたけど。
【さーて、貴方達プレイヤーを読んだ理由をお教えしましょうっ! この女神である私がっ! 直々にっ!】
めんどくさい喋り方をするなっ!
「ああ、頼む」
大丈夫だ。まだ燃やすまではイライラしてないぞ。
【えーっと、メモメモ・・・っとあったあった】
カンペかよ。
【えっと、貴方達プレイヤーを呼んだ理由ですが、まだこの世界は出来て間もなく安定していないのです】
まぁ、150年だしな。
【そんな不安定なこの世界を取り込もうとする世界が無数にありまして、その世界からの干渉を防いで貰うべく、力を持つ元プレイヤー達を呼び戻すことにしました】
普通のゲームが世界になるくらいだし、他に世界があってもおかしくはないか。
【しかし、既に干渉が始まってしまい、呼び戻しに時間が掛かってしまいました。プレイヤー達の出現時期にムラがあるのはその為です。え!? もう干渉されてるんですっ!?】
なるほどなるほど。
って、お前も驚くのかよ。
【えっとえっと? プレイヤー達には干渉するために送られてきた魔物を倒すのに力を貸してほしいのです。はい、以上が貴方達プレイヤーを呼んだ理由ですっ! おわかりいただけたでしょうか?】
まぁ、なんとなく理由はわかったが、色々と疑問が残るな。
「理由はわかった。それと同時に疑問が色々とあるのだが───」
【あっ! すみません! 時間切れですっ! 質疑応答は次の遺跡でお願いしますっ! ではっ!】
その言葉で本から伸びていた光の糸が切れ、浮かんでいた玉は本へ吸い込まれていった。
そして、前回と同様に燃え上がって灰に変わった。
まぁ、今回は許そう。
呼ばれた理由や、時間差についてわかったしな。
だが、肝心の魔物についてや、取り込まれたらどうなるのか。そして、元の世界に帰ることが出来るのか否か。
疑問が残る。
既に干渉が始まっていると言うことは、時間に限りがあると言うことだろう。
せめて魔物の詳細は知りたいところだったな。
ゲームとはいえ、よく知る世界だ。無くなってもらっちゃ困る。
「魔物かー。手当たり次第に狩っていけばその内会えるんじゃないかな」
「しらみ潰しをしろと」
「確実なのは次の遺跡に行くことだけどね。次だと、オリジンヒューマンだよね」
「ああ。とりあえず、次の目的はエイブレイル神聖国だな」
「彼処も綺麗な場所だったよねー」
「ああ」
エイブレイル神聖国。
一つの神を国全体で崇める、宗教国だ。
神聖国は白を基調とした建物しかなく、並び方や高さなども宗教的な意味が込められていて、首都であるクリアレインは特に綺麗だったのを覚えている。
「ここでの目的は果たしたし、帰るか」
「ですね」
「オリジンバード・・・だと呼びにくいな。ふむ、オリジンバード、今日からお前のことをフィズリールと呼ぶわ」
『フィズリール・・・。ありがとうございます!』
喜んでくれたようで何より。
「さてフィズ」
『なんでしょうか?』
「俺達を乗せて下まで運んでくれ」
『わかりました』
頷いて屈むフィズリール。
フィズリールはギルター同様かなり大きいので、俺達二人とちっさいギルターなら乗れるだろう。
そう考えながらフィズリールの背に跨がる。
『あぁ・・・っ! この絶対的強者に従えられてる感じ・・・っ! たまりませんっ!』
「・・・」
俺はなにも言わないぞー。
続いてカプリスとギルも乗るが、二人の時には反応しないフィズ。
「飛んでいいぞフィズ」
『飛びます』
その後、着くまでは変態的言動はなかった。
が、こいつが仲間だと考えると先が思いやられるなー。




