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宴と連行

すまんね

 街へと戻ると、大歓声と共に、街の人々から歓迎された。

 うーむ、これは少しいずらくなるな。

 まあ、明後日には出ていくつもりだけども。

 ちょっとしたパレード状態になりながら、俺達は組合へと辿り着いた。

 組合の中への入ると、既に宴始まっており、俺たちを見て更に大盛り上がり。


「英雄様のおかえりだあああああああっ!!」

「あんたらも飲め飲めぇっ!!」

「狼のお前もかなり活躍してたなぁッ! 食え食え!」


 とまぁ、こんな感じでどんちゃん騒ぎだ。

 飯抜きと言われたからか、ギルターは冒険者のおっちゃんあんちゃん達のもとへ行って肉をもらっていた。

 ちゃっかりしてやがるな。

 倉科さんも女性冒険者達のところで談笑しながら飲んでいた。もちろんジュースだが。

 俺は、隅っこの方に座って静かに飲んでいたレグルスのところへ行き、合い向かいに座っておっちゃんから渡された酒を一口飲んだ。


「すまないな」


 いきなり出たのは謝罪の言葉。

 この謝罪は何に対してだろうか?


「本当に助かった。本来ならば私が出なければならなかったのだが・・・」


 今度は感謝の言葉。


「気にするな。こちらとしてもこの街が滅ぶのは嫌だからな」


 こんな景観のいい、素晴らしい街を潰すなんてもっての他だ。

 出来れば、外の草原も綺麗に保ちたかったところだが、仕様がない。


「そう言えば、俺達は外の魔物の死骸を放置してきたが、あれどうするんだ?」

「あれは冒険者達と兵士達が後程回収することになっている。皮とかは防具とかになるからな。王国の資金源になる」

「なるほど」


 あんだけ魔物の素材があったら結構な金になりそうだもんな。


「だが、まさかオブシディアンドラゴンまで出てくるとはな。ノアがいて本当によかった」

「オブシディアンだったらお前でも余裕だろうが」

「アイツ一体ならな。今回は雑魚ではあるが3000から6000手前の竜種もいる状況では、私一人では絶望的だ」

「そうか? 広範囲魔術ぶっ放してれば雑魚は片付くと思うのだが・・・」

「私はお前みたいに近接戦闘しながら魔術を発動できるほど器用ではない。ゲームの時も物理魔術師たちに前線を任せながらではないと本領は発揮できなかったからな」


 まあ確かに、レグルスは魔術系のステータスは高いが、近接に関するステータスはそんなに高くないからな。と言ってもそこらのプレイヤーや冒険者たちからしたら十分すぎるほどだと思うが・・・。

 本人が発揮できないと言うのならそうなのだろう。


「本当に報酬はいらないのか?」

「いらんさ」

「・・・そうか」


 沈黙する俺たち。

 沈黙してしまったので酒を飲みながら周りを見渡す。

 収まることのない騒ぎの中、勢いよく開かれた扉に騒ぎは静寂と化した。


「ここに黒龍を倒した冒険者はいるか!」


 そう怒鳴る騎士の格好をした男。

 騎士団の下っ端だろうか?

 めんどうだなぁ。関わりたくないなぁ。と思っていると、静寂の空間を作り出している冒険者たちは空気を読まずに俺のほうを見ている。

 おい、ふざけんな。

 おい、騎士の人こっちくんな。

 おい、俺の前で止まんな。


「お前が黒龍を倒した冒険者か?」


 話しかけんな。


「違う」


 関わりたくないので嘯く。


「そうか」


 騎士は頷くと他の冒険者たちに声をかけ始めるが、酔ってるのか、皆が皆空気を読まない方々なので、正直に俺の事を話したみたいで、騎士はまた俺の所へと来た。


「・・・街を救ってくれた英雄だ。嘘を吐いたことは見逃そう。だが、私とともに城へ来てもらうぞ」


 はあ、しゃーないか。


「いかないとダメ?」

「ダメ」


 念の為に聞いたがダメらしいので、根っこが生えかけて重い腰を上げる。


「なんで呼ばれたか知らんが、行くよ」

「ありがたい。では行こう」


 はあ。

 と、ため息を吐いていると、ピコンとチャット欄が開かれた。


caprice:いwっwてwらwww

noah:ギルを頼んだわ

caprice:あいさーwwwwww


 ギルのことは倉科さんに任せて俺は騎士とともに城へと向かった。

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