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夕顔  作者: 京
3/4

職員室2

職員室編の続編ということで短めになってます。職員室編はこれで終了です。

部活のために音楽室に向かった。その途中の階段で矢田と大野に会った。

「やっほー大野!」八重が大野を見上げながら言う。

「え!私はスルー!?」

矢田がツッコむ。大野は挨拶を交わしたとはいえ、八重には反応しない。しかし八重もめげない。

「これから帰り?」

二人は部活をしていないのでそのはずだ。

「これから咲葉んちで遊ぶ!テストおわったからねー」

大野って、咲葉って名前だったのか。という思考が巡ったが間を開けずに「おーいいじゃん」と返した。いってらっしゃい、と言って八重は部活に急いだ。


ここで、楠木は何を言ったのだろうかと思い出して少し気になったがすぐに忘れた。どうせ大したことではあるまい。


「今日は花咲先生来ないから2年の練習は1年の指導で!3年生はパート練されるので邪魔にならないように!」

相変わらずの八重が2年生以下を統率してこの日の部活を終えた。疲れた足取りで鍵を返しに行く。




なぜだろう、少し職員室のドアを開けるのが怖い。息を吸ってガラッと音をたてる

「失礼します」

「おつかれ〜」

職員室にいたのはまたも宮村だった。先ほどと違い英語教師や楠木がいなくなっていたが。

ホッとして軽くため息をつく。

「これ、ありがとうございました」鍵を多少乱暴に渡す。

「意味深なため息じゃん」

「は?なにそれ、宮村先生の顔に人のため息を引き出す作用でもあるんじゃないですか」

やれやれきついなー、宮村がニヤつきながら八重に言った。

「誰かさんがいたらいいなって思って来て、いなくて残念だけど緊張がとけたってとこ?」

何を言ってるんだこいつは…

「ナニソレ、宮村先生でジュウブン光栄デスヨ」

宮村が吹いた。やめろよ。

「はははっ!あからさまにカタコトになるなよ!」

ぷっ…クスクスと宮村は苦しそうに腹を抱えている。八重は職員室に長居する理由がなくなっていたので早々にドアを再び開けて宮村を残した。

閉めたドア越しに宮村の声で「去りやがった、ひでーなー」と笑い声が聞こえたような気もする。

読んでくださりありがとうございました

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