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ルシフェル  作者: 空里
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名もない村 3

「ミーナ!無事だったの?」

リアムの勢いはすごいが事前情報で記憶喪失だと聞かされていたためリアム以外はそのミーナの反応におおよそ検討はついていた。

「すみません。私は記憶喪失でして・・・・・・私はミーナという名前だったんですか?」

その応えにリアムは悔しそうな表情を、他はリアムに同情しつつやっぱりという感じだった。

「・・・・・・そう・・・だよ」

リアムの声に先程の元気は一欠片も残っていない。

記憶を失っていても生きていること事態が奇跡に近いため喜んでも良いのだが、まだ、そこまでの気持ちの整理が出来ていないのだろう。

「私は記憶を失う前何をしてたんですか?」

「ごめん、ここでは言えない」

そう言いながらルシルに目で合図をする。

「一旦俺たちはここを出よう。込み入った話になるみたいだ」

ルシルは目の合図だけで大方何を話そうとしているのかは理解出来ていた。

そのルシルの言葉に皆素直に家を出る。


「あの女性の方とどのような関係だったのでしょうか。大切な人というのは雰囲気で分かりましたが」

「大方彼女なんじゃないの?だとしたら彼女を置いて逃げるなんて彼氏として失格だと思うけどね」

「おい、ルシ。お前は何か知ってんだろ?」

リサの疑問にカイラが彼女だと断定する。

アレンは何かを知ってそうなルシルに情報を聞き出そうとしていた。

「本人の許可がないと言えない。それにあの女性との関係性も知らない。大方予想はついているがな」

「やっぱり彼女なんでしょ?」

「さあな」

ルシルの答えにカイラが食いつくが、とりつく島は無さそうだ。

ただ、カイラにはもう1つとても有効そうな手があった。

それを実行に移す。

「ちょっと王女さん。王女さんから聞けば教えてくれるんじゃない?」

そう、リサに聞き出してもらう作戦だ。

これまででリサへのものすごい忠誠心があることがわかっていた。

その忠誠心を利用して聞き出す作戦に出たのだが、

「ルシルさんが言わないなら聞かない方が良いということだと思います」

あえなく失敗に終わる。

リサがルシルを信じきっているという点を忘れていたのだ。


しかし、それはルシルと同じくらい私も信じてもらえるようになればどこかで機会があるかもしれないとカイラは考える。

そのためにはもっとリサと仲良くなる必要があると考え、より早く仲良くなろうと決意したのだった。

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