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重大事件発生 〜前編〜

前田とのデートの次の日。今日は2時間目と3時間目が体育である。体育の先生の都合で、今週と来週だけ午前中の授業になってしまった。とにかくこの時期の体育は水泳なので水泳部の俺としては張り切るしかない。まあとはいえ、水泳している間は誰も見てくれないので、注目を集めるわけではないんだけどな。


「おっす、おはよー」

「ああ、おはよう」

 朝練から教室へ向かう道で声をかけてきたのは野口だ。

「どうだった? 昨日。本人から聞いてるから遊びに行ったのは知ってるよ」

「あ、ああ。楽しかったよ。遊園地とか久しぶりだったからな」

「アトラクションすごい怖がってたらしいじゃん。まあでも話聞く限り楽しんでいたっぽいから良かったんじゃない?」

「そうか、それはよかった」

「またどっか行く予定はあるの?」

「いや、具体的に決まってはいないが……」

「次は男らしく今井から誘いなよ? 夏休みだし遊ぶタイミングはいっぱいあるよ」

「そうだな」


 教室に着くと山田と目があう。ニヤッと笑いながら手を上げてくるところが憎たらしい。あいつも村上と一緒に遊んでいたと言われたらクラスで話題になるだろうに、余裕だな。しかし前田と遊んでいた、ということと比較すると確かにネタとしては弱いのは否めない。何せ学年1の美少女だ。ここはたまには空気を読んでもらいたいところだな。


「おはよう、今井くん! あの後どうだった、昨日?」

…… わかってて空気を読んでいない可能性が出てきたな。俺は無視して席に座った。村上は…… 前田の席の斜め前だが、相変わらず澄ました顔でスマホを触っている。放っておいて良さそうだ。


2時間目、3時間目の水泳を何事もなく終える。張り切ってはみたが、全員600m泳いだら解散というスパルタ式なので、水泳部が目立つシーンがない。ただただ皆必死で泳ぐだけだ。


 お昼休みが終わり、掃除の時間。俺は掃除当番のため、全員の机を後ろに下げて掃除を行う。山田も一緒だ。さりげなく話を聞いてみる。

「おい、いつの間に村上と仲良くなったんだ?」

「ああ、放課後に話すことが多くてね。村上さんも帰宅部じゃん? だからお互い放課後教室でぐだぐだしてたりするわけ。その関係でね。でもあんな所で誰かと会うとは思わなかったよ」

「なるほどな。俺もだよ。びっくりしたぞ」

「しかも村上さんと前田さん、席隣なのにバチバチに仲悪いでしょ? あの後しばらく不機嫌だったから大変だったよ」

「らしいな、なんか前田いわく一方的に嫌われているっぽい口ぶりだったが……」

「理由は教えてくれなかったんだよね。その辺りは謎だけど、まあ君子危に近寄らずってやつだよ。深掘りしていいことはないね」

「それは間違いない」


「ねえ、何の話してるの?」

 同じ掃除当番の吉川が会話に参加する。吉川はゴシップが好きなので、聞こえてきた言葉にセンサーを感じたのだろう。

「前田と村上ってなんで仲が悪いんだろう、って話をしててな」

「ああ、なるほどね。まあ村上さんが前田さんのこと嫌いって感じだけどね。直接的な原因は好きな男の子が前田さんのことが好きだったかららしいけど、他にも色々あるみたい。詳しくは話せないけどね」

「なるほどな。まあそういう揉め事だろうと思ったよ」

「何か面白い情報をくれたらもっと詳しく話そうではないか」

 俺は山田の方を見て、話したら殴るぞという念を送っておいた。山田はニヤニヤしている。溝口に比べたらマシかもしれないが、面倒なやつと遭遇したもんだ。


「そういえば、学校掲示板って知ってるか?」

 俺は、ふと思いついたことがあったので吉川に質問をする。話を変えるためでもあるが……

「うん、もちろん。どうしたの?」

「あれってさ、結構クラスでも使ってるやつって多いのか?」

「うーん…… 存在を知ってる人は多いけど、どうなんだろうね。学校で堂々とサイトを開いているのは川崎くんと三橋くんくらいしか見たことないかも。なんか書き込んでるところ見えちゃったんだよね」

 またあの二人か。まあ周りの目も気にせずニヤニヤと掲示板に何か書き込んでいたらそりゃ不気味がられるな。

「そうか、ありがとう」

「そっか、前田さんの盗撮について調べているんだっけ? まああの二人は怪しいと思うよ? なんか見つけたら教えるね」

「ああ、助かる」


 午後の授業を終え、部活をこなし帰宅する。夕食を家族と食べていると、突然スマホが震えた。前田からの電話のようだ。

「ちょっと電話かかってきたから出るわ」

 俺は家族に伝えると自分の部屋に戻って電話をでる。食事中くらいスマホをみるなという視線を感じるが、何かあったかもしれない。


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