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異世界戦争、界渡り〜渡る世界は馬鹿ばかり?〜  作者: 鯉狐
2章 異世界・代理戦争編(仮)
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閑話 とある未来のお話

昨日や今日で仕事納めの人や、まだという人もいるでしょう。

私は今日仕事納めでした!


というわけで、とある未来のお話です。クリスマス編に続いて年末編です。年始編は、まだ未定です。


「未華」

「玲寧」

「「ジャンケン!ポン!」」

「……」

「負けたぁ!」

「ふふん。姉には勝てないのよ玲寧」

「昨日は私に負けたくせに」

「そ、れは」


未華と玲寧。そっくりな双子の姉妹。二人は何故ジャンケンをしていたのかと言うと


「私これもーらい!」

「あーやっぱり!」


そう言って未華が箸で取ったのは、最後の海老天。


「いいもん。お父さんの作った磯辺揚げ食べるから」

「え!?それお父さんなの!?」

「今更遅いよ。あむっ」


海老天は母親作、磯辺揚げは父親作。それを知るのは、手伝いをしていた妹だけ。


父のも美味しいとわかっていても、海老天が食べたかったのだ。だって好きなんだもん。


「未華、父さんの磯辺揚げをあげよう」

「玲寧にはお母さんから海老天を」


楽しそうな二人に両親がそれぞれ欲しがった物をあげる。


「「ありがとう!」」


そうすれば満面の笑みでお礼を返す姉妹。


両親の手作り蕎麦と天麩羅。毎年恒例、最高の年末に二人はテンションMAXだ。


「そうだ。そろそろじゃない?」


そう言って澪がテレビの番組を切替える。


そこに写るのは、何処かステージ上で漫才を繰り広げる二人とそれを眺めているウルス、クレハ、リジェル、カイドウ、シェン、アイヴィアの六人。


番組名はカミのつかい。笑ったら罰ゲームのよくあるアレだ。


「自分ツッコミできるで」

「ほなやって」

「せやかて工」

「言わせるかアホォ」

「いや、お前も十分似せてるじゃねぇか」


「ふっ」


『ウルスOUTー』


「なに?」

「ウルス、少しは学んで下さい」

「今のは笑うとこじゃない」

「ウルスさん大丈夫か?」

「今のところウルスさん全部で蹴られてねぇか?」


画面の左上にカウントがあるが、ウルスだけ既に二桁。他はまだ一桁。クレハとリジェルに至っては0回だ。


『罰ゲーム、尚也のローキック〜』


「待て!リオン、尚也はダメだ。頼むもうやめて」

「ふ〜」

「くれえぇぇぇ」

「くっ」

「ふっ」

「ぶっ」

「ン、んん」

「ちょ」


『クレハ、リジェル、カイドウ、シェン、アイヴィアOUTー』


蹴りと思わせて、潜んでいたアリアがウルスの耳に息を吹きかけた。そのウルスの反応に皆我慢出来なかった。


「今のは狡でしょ!?」

「ちょっと運営!」


『担当者が家族団欒中の為、異議は認めません』


「は?玲音の阿呆!?」

「覚えてなさい!」


クレハとアイヴィアの訴え虚しく、全員が尚也の割とマジローキックを喰らう。


女性にも手加減しないあたり、仲間のことをよくわかっていらっしゃる。


カイドウとシェンの方が痛そう迄ある。


「相変わらずウルスさんツボが浅いよね」

「浅いというか、なんにでも反応するというか」

「アイツあんな感じなんだよな。普段と違いすぎて違和感」

「玲音はそうかもだけど、私は前によく見たよ」


運営というか担当の玲音は団欒の真っ只中。家族で蕎麦と天麩羅を楽しんでいる。


全員の反応で少し噎せたが、いい反応が見れて大満足だ。

クレハとアイヴィアには、追加で悪戯を仕掛けるよう指示を遠隔で出しておく。


移動の最中、突然視界が真っ暗になる。照明を落としたのだ。


「きゃっ何!?」

「私も!?」

「何事だ!」


クレハとアイヴィアにだけ何かが起こっている。

全員が警戒の為に神器を呼び出している。


『そんなに驚くなよ。俺からのプレゼントだ。その二人が着たがっていた服のな』


リオンを介して、玲音が言葉を届けた。


「……それを着たかったのか?」

「最悪!」

「悪魔!」


照明が付くと、二人の服装がメイド服に変わっていた。それも、ミニスカメイド服だ。


「主の命令」

「ちなみに、未華様の手作り。二人が着たがってるの知って作ってくれた」

「イータ、シータ」

「というか、未華ちゃん作なの…」



「未華、いつの間に?」

「え?お父さんに言われて、二ヶ月くらい前?一応、ルビアさん、アリアさん、颯ちゃん、リジェルさん、舞ちゃん、神楽さん、亜美さん、風音さん、セレスおば…お姉さんのも作ったよ」

「お父さんとウルスさん、尚也先生、シェグナ師匠には執事服。そっちは半年位前」

「玲寧も手伝ったの?」

「私は資料集めと材料集めだけど」



「ちょっと待って欲しい。まさか、イータとシータ今」

「うん。ある」

「主の命令あれば、リジェルも着替えれる」

「いや、やめ」


「やれ」


「「了解」」


「「「「「「鬼か」」」」」」


「なんだ?アリアも着替え」


「たくない、です」


リオン越しだが、玲音とのやり取りが続く。今、この世界で玲音を知らない人は居ない為、誰もが玲音がどんな奴か再認識することになっただろう。


「さて、そろそろ次のゲームだぜ?」


食事を終えた玲音が席を立つ。澪と未華、玲寧も立ち上がって玲音の横に並ぶ。


「生中継だからできる遊びだ。去年が大好評だったからな。今回は人数を増やしての開催だ」


これまでリオン経由だった玲音の音声。それが切り替わり、玲音の姿と声が直接届く。


「玲音一家から逃げる鬼ごっこ。除夜の鐘まで逃げ切れたら豪華景品だ」


いつの間にか玲音達は先程まで漫才が行われていたステージの上。服装も自身達の戦闘服に変わっている。


「今回の脱獄者は学園教師陣と天山メンバーだ」

「お父さん、本気でいいんですか?」

「当たり前だろ?手抜きなんて面白くない。それに、二人の実力を知ってもらう良い機会だ」


その会話が中継で聞こえていた脱獄者達は、頬が引き攣るのを自覚した。


それは何故か。理由は、あの姉妹は既に玲音と澪という両親と天山メンバーとの戦闘訓練に加え、実戦経験も豊富という、教師が教えを請いたい存在になっている。

天山メンバーも最近の実力を知っているので、今年はやばいかもと思っているのだ。


ちなみに、初開催だった去年の景品は300万とおやっさん建築の戸建てという物。


30分逃げ切るだけの企画にしては、破格の景品と言えるだろう。


鬼が玲音一家でなければ。


「えー、今年の景品は戦闘科の参加者だけなので、玲音一家作製の武具一式と空間拡張済みのレッグポーチです」


景品を聞いた瞬間、全員のやる気が上限を突破する。


レッグポーチは、見た目からは想像できない程の容量を持つ。ドーム一個分と言えばわかりやすいだろうか。


そして、武具一式。月影が代表作の玲音製作の武器だ。防具の方は、澪が刻印した秘匿術式と未華、玲寧が編み込んだ四種の加護付きだ。


加護の内容は、初撃回避の加護、初撃必中の加護、索敵の加護、気配隠蔽の加護だ。


初撃回避は、戦闘時や日常において、最初の一撃を完全に回避する加護。

初撃必中は、自分の最初の攻撃が必ず当たるというもの。

索敵は、自身に対して害意を持つモノを自動で知らせるというもの。

気配隠蔽の加護は任意での発動になるが、澪の全力隠形と同等の性能を持つ。


「さぁ、30分逃げ切って見せろ」


宣言と共に玲音達が駆け出し、参加者も逃げ始める。


逃げる方も捕まえる方も専用のカメラが複数着いており、見たい視点を自分で選べるようになっている。そして、当然視聴者が見るのは、戦闘中の玲音一家。


ただ逃げて捕まえるのは面白くない。だから、ちょっとした戦闘要素を入れよう。

玲音は血操術使用不可。澪は気配操作禁止。姉妹は今のところ制限は無い。ないが、自分達で縛りを掛けている。


何故この企画が大好評だったのか。それは、漫画みたいな殺られ方をする脱獄者達と遊び心満載の玲音達追う側、捕まった後のお仕置にある。


去年のお仕置は、女装や男装、水着や体操服などのコスプレ等。去年の参加者も天山メンバーが多く、ファンが多数いたことで大好評だったのだ。




開始早々、メイド服を着せられた二人は、 玲音に向かって行ったようだ。


さて、今年も逃げ切る者は出てくるのか。結果は、はしゃぐ双子の姉妹を見れば分かることだろう。


こうして、一年は終わりを迎える。


そして、新たな一年が幕を開けるのだ。


「あけましておめでとう。今年もよろしく」


さて、今年も明日を残すのみ。

皆様はこの年末どうお過ごしになったでしょうか。


この作品が、皆様の暇潰しになっていれば。作者としては大変喜ばしいことです。


それでは皆様、また来年お会いしましょう。

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