第24話 開始そして大物
7月中に出す予定でしたが、前の話までの繋がりと後の話の繋がり、そして、情報の整理や確認の為少し遅くなりました。8月中もある一定のペースで投稿出来ればと思っています。
24
「各方面防衛戦力配置完了、モンスター到達予想時刻凡そ一時間、イベントはもう始まってるな」
南の森手前の平原、簡易物見櫓の上でレオンは佇む。
斥候の索敵によれば、南の森から来てるモンスターはウルフ、ゴブリン、ゴブリン上位種、オーク、オーガ。各方面と情報を共有した結果、オークとオーガは南の森、北の山にはロックリザード、東の森はスケルトンメイジ、西の平原はマウントボアが限定出現しているらしい。
各モンスターの平均Lvは15。高いと20のもいるらしい。
今回のイベント、全プレイヤーが参加しており、生産系プレイヤー達は、上手くバラけて各方面の後方支援をになっている。
「お兄、澪姉が見えたって」
「そうか。弓隊と術士隊に準備を始めせて。それから、工作班に合図の狼煙を」
「伝える」
櫓に登ってきたマイから報告を受け、現場指揮官として指示を出す。
「一時間より少し早いか。まぁ想定内だ」
打ち上げられた狼煙の意味、それは、足止め用罠の作動。落とし穴や倒木、礫や縄。様々な罠で数を減らしながら、少しでもいいから進軍速度を落とす。効果は薄いだろうが。
「ミオ、弓隊全体の最長射程は」
「一キロ。私だけならもう少し長いよ」
「わかった。一キロ手前で一度、その後射程内に入り次第撃ちまくれ」
「了解」
「術士隊は倒せなくていい。数を巻き込め」
「了解!」
さぁ、そろそろ開戦だ。
「レオン」
「総員、抜剣!」
ミオの目が細くなる。一キロ手前まで来たようだ。弓隊が矢を番えるのと同時に、壁隊、遊撃隊、攻撃隊が武器を構える。
「放て」
短い合図と共に放たれた矢は、数体のモンスターに命中。初イベントの火蓋が切って落とされた。
「街には近付けさせるな!死ぬ気で守れ!」
レオンはスキルを発動させ、周囲を血刀で固め、先陣を切る。
その後ろを、雄叫びを上げながら『開拓者』とその他のプレイヤーが続く。その彼らを援護するように、絶え間なく魔法や矢がモンスターに降り注ぐ。
そして、同時刻各方面でも戦闘が開始された。
北の山、指揮官『戦人』クランマスター、シェン視点
「いいか!出すぎるなよ!ツーマンセルを崩すな!」
シェンがとった作戦は、二人一組を作り、四つの組でカバーし合うようにした。人数を上手く調整し、足並みを少しでも揃えるための策だ。これなら、同盟クラン以外のプレイヤーが参加しても対応出来る。
「ポーションで回復できないやつはすぐ下がれ!近くの奴はそいつの援護!連絡板見てない他所の奴は無視しろ!」
掲示板を使って募集したメンバー全員は、その掲示板をそのまま戦闘中の連絡用として使っている。だから、細かい指示は掲示板を通しているため、それを見ていない他人はそれなりにいる。
「カイドウ!押し込め!」
「おう!」
左翼に展開していた、『戦人』ばかりを集めた組がシェンの指示を受け、モンスターを追い込むように中央へ流れる。
「範囲攻撃持ち!稼げ!」
一瞬遅れて、中央に様々な魔法が飛び交う。広範囲を焼く「フレアサークル」、範囲内の敵を水で覆う「ウォーターサークル」、範囲内の敵を切り刻む「ウィンドサークル」、目眩しの「ライトサークル」、視界を奪う「ダークサークル」
モンスターの動きが一瞬止まると、次は前衛達のアーツが襲う。剣術アーツ「スライス」、槌術アーツ「インパクトスロー」、槍術アーツ「スピアスロー」、盾術「シールドバッシュ」等中央に集まった魔物を瞬く間に倒していく。
「よし。左翼はそのまま右翼に流れ、中央は左翼に移動。右翼は中央に引きながらモンスターを倒せ!左翼、空いた右翼にそのまま展開、以降繰り返せ!」
左翼が中央に押し込み、モンスターを倒す。その勢いのまま左翼は右翼方面に流れ、モンスターを倒す。中央組は左翼に方面に移動し、空いた左翼を守り、元々右翼にいたメンバーはモンスターを倒しながら中央の守りへ。左翼は流れのまま右翼の守りに。
西の平原、指揮官『守人』クランマスター、ベルリン視点
「無理に攻勢に出なくていい!一体ずつ確実に仕留めていけ!」
「マスター!大物抜けてきます!」
「任せろ!シールドプロテクト!」
前線を抜けて来たマウントボアの前に立ち塞がり、その突進を受け止める。
「集中砲火!」
動きの止まった一瞬に、周囲から魔法が飛び、仕留める。
「『守人』の防御は絶対だ!安心して攻撃に専念しろ!」
プレイヤーネームは不穏なものの、その実力は間違いなくトップ。安定した守りにより、西の戦況は安定していた。
東の森、指揮官『風を識る』クランマスター、風音視点
「魔法持ってない人はスケルトンに集中!神官はローテーション通りに!二班、三班、モンスターが流れます。警戒を!四班は状況次第で二、三班の援護」
『風を識る』のクランメンバー全員を偵察に回し、戦況を逐一報告。その場その場に応じた戦略をたて続ける。
「マスター、五班押され気味です。周囲の六、七班も手一杯です」
「凛!」
「オーダーを」
「五、六、七班の援護。その周囲の敵の掃討。やりなさい」
「承りました。状況開始します」
『風を識る』副官の凛。クラン内唯一の戦闘系プレイヤーで、風音のリアル秘書でゲーム内では護衛。というRP勢。
「凛が向かってる。五、六、七班はもう少し耐えて!アミュー!働いてんの!?」
「これ以上何をしろって言うの!?無茶言わないで!こっちでもブラックなんて勘弁してよ!」
そう言いながらも、この戦場で最も活躍しているのは間違いなくアミューだ。回復と支援、そしてアンデット特効の光属性魔法。彼女含む『白良企業』所属の神官は皆、相当な活躍をしている。
南の森、指揮官『先導者』クランマスター、レオン
「モンスター目視できません!」
「よし、今のうちに被害状況の確認を!弓隊は警戒を」
「ポーションが足りない人は集まって!纏めて回復させる!」
「生産職!矢が足りない!急げるか?」
「ポーションとどっち優先だ!?」
「ポーション優先」
「だそうだ!」
「矢専門に何人か回してくれ。ミオ!矢の予備を分けてやってくれ。それで時間は稼げる」
「了解。レオン、それと悪い報告。第二波襲来」
第一波を凌ぎ、休息と補給に慌ただしかった戦場が、第二波の襲来によって更に慌ただしく。
「術士隊、弓隊は援護を最小限に抑えろ!ポーションは前衛優先、急げ!」
偵察型プレイヤーが前線と補給隊を往復し、ポーションを配る。
「レオン!第二波後方土煙確認!第三波と予想!」
「まじか!?」
南の森は運営告知によると、最難関の防衛戦になると言われている。
「甘く見ていたつもりはなかったが、これは予想以上だ」
「マスター、前線補給完了、いつでも行ける」
「よし。各員伝達!第三波の兆し有り!心して挑め!」
「応!」
第二波が襲来。再び戦闘の火蓋が切って落とされた。
「鳳仙禍!十刃・射抜き!」
このイベント中に上がったスキルのおかげで、周囲に浮かぶ血刀に、型を登録することでその動きを模倣させることに成功した。
レオンの突きに合わせて、十の血刀が全く同じ速度で敵を貫く。
「マスター後ろ!」
横から声が聞こえるが無視。後ろを見る必要する無い。何故かって?それは、後ろにはミオがいるから。
トッ、そんな軽快な音を立てながら、飛びかかろうとしたゴブリンの頭に矢が刺さる。木々の生い茂る森の中、その隙間を縫うようにして放たれる矢は、味方の士気を上げ、敵は本能的に恐怖する。
「ミオさん、矢は使わない方が」
「大丈夫、取っておきがあるから」
ミオの言う取っておきは、スキル「矢筒」とオリジナルスキルの「魔法の矢」だ。
「矢筒」はスキルレベルも上がり、いい感じに消費を抑えている。
「魔法の矢」はそのまんま。属性を付与せず魔力を打ち出すだけの技だ。
「流石だな」
迫るモンスターを倒しながら、レオンは小さく呟く。
モンスターやプレイヤーが入り乱れ、木々の隙間を縫って弱点に一撃。そんな芸当、普通は出来ない。まぁミオは普通じゃないからな。
「そろそろ第二波も終わって、三波が来る頃か」
モンスターの死骸の山を築き上げ、その中心で仁王立ち。
鋭く細められた目は木々の向こうを見つめていて。
「レオン!」
後方から聞こえるミオの声に、レオンはその気配を更に濃くすることで応える。
「全員一時後退。最終防衛ラインで補給してこい」
有無を言わさない圧。クランメンバーは大人しく下がり、クラメン以外のプレイヤーもその圧に怯え下がっていく。
「時間も丁度いい。始めよう。鏖殺だ」
月が紅く染まり、朧気に霞んでいく。
『禁呪・朧月夜』・一日に一度、一度使えば再使用出来るのは24時間後。これはもちろんリアル時間でだ。その効果は、使用中範囲内にいる発動者のステータスを倍にする。そして、特殊種族スキル『王の晩餐』を使用出来る。これの効果は、経験値の入手が半分になる代わり、パーティー枠や使役枠関係無く、眷属を無限に召喚出来るようになる。
「行け、血の番犬共」
血を一滴垂らすと、レオンを中心に紅く円が広がり、中から血に濡れた狼が現れ、次々と戦場へ飛び出していく。
「鳳仙禍、十刃」
レオン自身も、血刀をもって戦場へ飛び出す。
無限に降り注ぐ血の刀、一つ刺されば動きを封じられ、二つ刺されば命を奪われる。
数を増やし、どちらがスタンピードを起こしているのか分からないほどの番犬。小型モンスターには二体で狩り、大型モンスターには、囮や捨て駒を用いて多数で狩る。
オークとオーガの大型モンスターの足掻きを諸共せず、ゴブリン上位種ですら抵抗を許されない。ゴブリンやウルフに至っては、ソコに踏み込むだけで死を決定させられる。
あっという間に第三波を殲滅し、レオンは補給の為防衛拠点へと戻っていた。
「現状報告」
「弓隊補給完了」
「術士隊同じく」
「生産余裕を持って待機中」
「攻撃隊休息完了、いつでも行けます」
「麗奈、他方面の状況は」
「各方面第二波を攻略、第三波の兆しありません」
「わかった。全員、警戒は怠るな!」
弓隊と偵察型プレイヤーが常に周囲の警戒。
他の隊もすぐに動けるよう待機。
生産組も、緊急時のポーションを貯蓄、武具の予備も用意する。
「これで終わりだと思う?」
「どうだろうな。何も通知がないところを見ると、まだあるだろうけど」
告知の時からそうだったが、スタンピードの規模は数が凡そ4万という情報のみ。終了時刻や勝利条件等、イベントに関する情報が少なすぎる。
「偵察に行ってるパーティーは?」
「そろそろ戻ってくる頃です」
「戻って来たら休憩させろ。暫く森の中の情報が不足するが仕方ない」
「了解です。伝達します」
偵察型プレイヤー、これが意外と少ない。南の森の防衛に参加しているプレイヤーで偵察型にしているのは二十人。交代で回せればよかったのだが、森の範囲が広すぎるため出来なかった。
「レオン、戻って来た!」
色々と考えているレオンに向け、ミオが櫓の上から声をかける。
戻って来たメンバーは、慌てるようにしてレオンの前にやってくる。
「マスター緊急事態だ」
「モンスターの数が増えてやがる!」
「厄介なことに、アンデットやリザード、ボア。他方面のモンスターも混じってる!」
「何!?」
戻ってきて早々告げられた言葉は、その場に居る者を驚愕させるのに十分な情報だった。
レオンは長考に入り静かになり、他のメンバーも近くのものと相談していると、全プレイヤーに共通のログが流れた。
北、東、西の防衛に成功しました。
これにより、イベントが進行します。
南の森にボスモンスターが出現。同時に北、東、西のエリアモンスターも出現しました。
ボスモンスターの情報を公開します。
キングトータス 別称・亀の王 Lv90
HP1200000/1200000
イベント進行により、情報が解放されました。
大規模スタンピード、イベント名『厄災・序章』
イベント勝利条件
・ボスモンスターの討伐
・街の防衛
イベント敗北条件
・ボスモンスターの討伐失敗
・街の壊滅
キングトータス到達時間残り三時間四十五分
南以外に参加しているプレイヤーに通達、南の防衛に参加可能になりました。
「カイドウ!」
「わかってる!全員南の森に移動するぞ!」
「風音、先に行きなさい!」
「わかった。凛はアミュー達の護衛!」
「承りました」
「ベルリン!」
「わかってる!街に転移していけよ!走ってたら時間を無駄にする!」
ログを見て、各方面のクランマスターはすぐさま行動を起こす。
そして、南の森でも対処の為に慌ただしく動いていた。
「キングとポーンの距離は!」
「凡そ254キロ。巨体と移動速度の関係上、ポーンを殲滅するのに支障はないかと」
「よし。各方面の同盟クランから連絡があった。もう向かってるそうだから、合流するまでに出来るだけ数を減らそう」
各方面の防衛拠点から転移で街に戻って、そこから急いでここまで。だいたい二十分か。
「生産組は防衛拠点の拡張を。ポーションなんかの生産要員を残すように」
「おう!」
「偵察隊は、『風を識る』と合流次第モンスターの数の調査とボスの確認を頼む」
「了解」
「姉さんには遊撃隊を組織して、モンスターを1箇所に誘導して欲しい」
「わかった。すぐに招集する」
「弓隊と術士隊は、森を抜けてきた奴を纏めてやってくれ」
「使用制限は?」
「他方面のメンバーが合流すれば、生産スピードは上がるから、出し惜しみ無しだ」
「総数増えるから、若干マイナスでは?」
「まぁ、出し惜しみ無しとは言え、この後のことを考えるなら、術士隊の余力を残したい」
キングトータス、想像通りなら物理攻撃が通らない可能性もある。そうなると、魔法攻撃が出来る術士隊を温存したい。
「了解。すぐに動く」
「術士隊からは、最低限の人数を回しておこう」
「頼む。神官・・・うちのクラン神官いない?」
「どっちかと言うと術士隊に纏められてる?」
「術士隊の神官達を独立部隊として動かして。アミューのとこと合流したらそこの指揮下に」
「手配する」
「マイは術士隊に混ざって待機。以上!」
己の役割を果たすために、すぐさま席を立ち指示を出しに向かう隊長達。
「遊撃隊!人数を半分に割り、左右から挟むように中央に誘いこめ!」
「弓隊、誘い込まれた敵を集中攻撃、スキルも矢もなんでも使用許可!」
「術士隊の神官達は術士隊から除隊。独立部隊として行動を。『白良企業』のマスター合流後、そこの指揮下に」
「盾持ち!中央に陣取れ!後ろに逃すなよ!」
行動は素早かった。『先導者』に所属していないプレイヤー達も動きを合わせ、一丸となって陣形を組んでいく。
余裕を持って第四波を迎え撃ち、被害を最小で抑えた。途中で『守人』がいち早く合流し、防衛戦を強固にできたのが大きかった。『風を識る』と『戦人』が次に合流。戦闘が終わる少し前に『白良企業』が合流、回復までの時間が一気に短縮された。
南の森、第四波の撃破を確認。
キングトータスを討伐すれば、パーフェクトゲームとなり、イベント報酬が増加します。
イベント、ボスフェイズに以降。これによりボス以外のモンスターが出現しなくなります。
キングトータス HP 1199524/1200000
全体の補給が終わったと同時に、新たなログが流れる。
「雑魚は出てこないボスフェイズか」
「なんかボスのHP減ってね?」
「多分抜け駆けしたアホ共じゃない?」
「何人かいましたね。邪魔なので放置しましたが」
各クランマスターとの会議中、ログを見ながら作戦を練る。
「風音、キングの偵察に行ってる奴から連絡は?」
「丁度来た。先行した馬鹿共が攻撃パターンを引き出してくれてればいいけど」
馬鹿共が抜け駆けしたのは、『風を識る』が合流した少しあと。スタートが早ければ、先にたどり着くのは『風を識る』のメンバーだ。
「基本攻撃はない?その体そのものが武器ということね。馬鹿共も踏み潰されたらしいわ」
「踏み潰された?そんなにでかいのか」
「近寄れないから、目測の上おおまかだけど脚だけで50メートル。全長凡そ560メートル」
「バカデケェ」
「予想通り、物理より魔法の方が効きやすい、なんてことはないそうよ。ダメージはほぼ一定。何かしらのスキルの影響かしら」
「鑑定で分からないのか?」
「今行ってるメンバーじゃLvが足りないの」
偵察に行っているメンバーで鑑定の最大レベルは15。レオンより少し上である。
「よし。作戦を伝える。近接武器を主にしているプレイヤーは、キングとの距離を一定以上確保しつつ進行方向で待機。遠距離持ち、弓隊や術士隊は距離をとりながら、併走しつつ攻撃。何かあった場合に備え『守人』は弓隊や術士隊の護衛に」
「レオン、元々ここの防衛に参加してなかったメンバーも隊に振り分ける?」
「いや、各方面に参加したままのメンバーで弓隊や術士隊を新しく組織。同時に『守人』『白良企業』のメンバーを上手く四分して配置。東の森参加メンバーが減るだろうから、その辺の調整は任せる」
「了解だ。カイドウ!先に戻って指揮を頼む」
「凛、メンバーの選出。それとキングの監視班の交代要員を先行させて」
「万里、各隊の全体数を確認。一団体を何人で守れるか検討に入ってくれ」
「私のクラン、副マスター決めた方がいいかも・・・」
『戦人』のシェンはカイドウに、『風を識る』の風音は凛に、『守人』のベルリンは万里に指示を出す中、『白良企業』のアミューは副マスターが居ないため、自分で伝えに行く。
「姉さん、うちのクランメンバー全員集めて。ミオは南の森防衛に参加した、クランメンバー以外の統率。そっちの指揮は任せる」
「何するつもり?」
「スリリングな冒険」
ニヤリと笑うその顔は、その場に居る全員にドン引きされるほどの良い笑顔だった。
時間が進み、場所は変わる。
「レオン、各班配置完了。いつでも行ける」
「了解だ。ミオが先に仕掛ける。それを合図に撃ち込め。それに合わせて、俺達は奴の懐に潜り込む」
レオンの後方、ミオが攻撃の為の魔法を構築する。その間に、レオン達特攻隊は、作戦を確認する。
「奴の懐に潜り込んだら、AGIが高いやつは中央くらい、低めのやつは端の方によって、推し潰そうとしてきたら直ぐに逃げれるように」
「割と自分らも危なくないですか?」
「気にすんな。死んでも南の森の防衛拠点で復活するのがわかったんだ。安心して逝けよ」
「安心出来ない!」
復活地点の情報は、先行した馬鹿共によって齎された。
ボスに潰されたプレイヤーが、進軍する自分達の後ろから追い抜いてきたのだ。察しが良ければ想像できる。
「其れは矢であり矢にあらず。其の矢は鋭き一閃。矢は一陣の雷光と化す。魔法創造・貫く矢は光となり雷へ!」
デェトーションですが劣化を意味します。元単語を少し弄っています。
そして、ここではヴァジュラは神の雷を意味します。
つまり、劣化版神の雷となります。




