悲願の唄
いつか全て報われる時がくる。
その言葉を信じてずっと待ってた。
その時がくるってずっと信じてた。
でも──。
どれだけ願っても、
どれだけ祈っても、
その時はやってこなかった。
時間と共に深まる溝。
いつか全て報われる。
いつかは、いつくるのだろうか?
溝だけが、深くなる一方で、冷たい雨がそこに溜まっていく。
濡れないように、そっと奥底にしまったはずのものが、ずっしりと水を吸い込んで重石となっている。
こんなもの、捨ててしまおうか?
そんな考えすら頭を過る。
それでもまだひたすら祈る。
いつか、全てが報われる時がくる。
その言葉だけを信じて──。