異変
10章
夜になるギリギリのところで僕は森を抜けた。
只今の時刻は丁度18時だ。もう少しで太陽は見えなくなるけど、まだ明るい。先を急ごう。森を抜けたといっても、まだ天空の道を歩いている。ちゃんとワーストエンドに向かっているのだろうか。ちょっと心配だけれども腕時計に従って進む。森を抜けてから30分が経った時、道に異変を感じた。
ん?ここで道が地面に向かって緩やかな坂になってるみたいだ。注意して、1歩前に出る。やっぱり斜めになってる。そのままゆっくりと一歩一歩進んでいく。落ちないように…
「うわっ!!」
突然目の前に空が見える。次の瞬間、景色がぐるぐると回り始めた。
どうやら3歩目にして足を滑らせてしまったようだ。坂を一気に転げ落ちる。
「うっ、あぁぁ。痛い…。」
転んだ時に頭を打ったらしい、後頭部がズキズキする。
のそのそと起き上がって坂を見上げる。あれ、どうしたんだろう。道がキラキラと輝きながら消えていく。
「え!待って、なんで。」
道を触ろうするが手には何も当たらない。完全に消えてしまった。腕時計を確認すると18の横の丸が光っている。そちらを見るとボロボロになった木の看板が立っていた。何か書いてある。
「なんとか村。何村だろう?」ボロボロになっているせいで村しか解読出来なかった。
この先に村があるのか。そうだ、マップを見よう。
巾着からマップを出して地面に広げた。今は森を抜けてすぐのところにいるから…
多分この辺だろう、ということは次は2つ目の村か。ダークネス村はまだまだ先だな。よし、さっさとこの村を抜けるぞ。
この村は木の柵で囲われているため看板のすぐ横にある小さな門から中に入った。門をくぐり抜けると突然あたり一面真っ暗になってしまった。
何が起きたんだ。まさか門をくぐり抜けるまでに夜になってしまったのか?そんなにゆっくり歩いてたっけ。いや、そんなことはないはず、何かがおかしい。一歩入っただけだから、一歩下がればこの暗闇から出られるはずだ。入ってきた時より大股で一歩後ろへ下がってみる、が何も変化はない。周りを見渡しても真っ暗で何も見えない。そうだ、さっきの食事の時に剣、盾について説明を受けたんだっけ。確か盾の真ん中にあるボタンを押すと…ポチッ。
おー、光った。僕を中心として半径15メートルぐらいは明るく照らされている。地面は普通の土のようだ、周囲には何もない。懐中電灯はここに搭載されてるんだった。他にも機能があったはず。えっと、タオルは巾着の素材として使われてるし、紙とペンは盾と剣に使われたんだっけ、他は何が…。
シュッ。
なんだ、今のは。背後を何かが通った気がする。
シュッ、シュッ。
今度は前からだ。何かが近くにいる。
僕は剣を前に出して、戦闘態勢に入った。




